【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

立憲民主党の党員が10万人を超えていたことが初めて明らかに、10万267人

2021年11月16日 17時22分26秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報
[写真]立憲民主党結党大会、きょねん2020年9月15日、東京プリンスホテル、同党撮影・提供写真。

 きょねん9月15日に結党された「立憲民主党」の党員が10万人を超えていたことが初めて分かりました。

 立憲民主党代表選挙管理委員会は、きょう2021年11月16日、代表選の有権者は、国会議員が140人、公認候補予定者が6人、地方議員が1265人、党員・協力党員(サポーター)が10万267人だと公告しました。

 枝野幸男代表との「枝福体制」で、党組織の基盤づくりを全権委任されてきた福山哲郎幹事長が、旧国民・無所属から入党した現職に配慮し募集期間を延長させたのは「党員10万人超え」を目標としていたようです。

 2017年10月に結党した「旧立憲」は非議員の党員は、国会・地方議員公認内定者に限っており、結党の経緯に共鳴した「立憲バッカーズ」などと呼ばれる支持者からは、閉鎖的だと批判されていました。

 自民党が先々月に発表した党員は110万4336人。立憲民主党が議員党員を入れて10万1678人なので、10対1になります。一党員が先月の第49回衆院選で集めた票は自民が1人25票、立憲が1人170票になります。

 公明党は党員人数を発表しておらず「支部会」参加者が党員かどうかの定義はあいまい。「日本維新の会」は党員がいません。「れいわ新選組」は自発的なボランティアや少額献金者が多く、3議席を獲得しました。日本共産党も政党交付金を申請しておらずブラックボックスな点が多くみられます。

 但し、まあ、日本社会においては、個別の政党の党員になって、その旨を周囲に話すことのメリットはなく、寺社等にお賽銭を払って、何かいいことあればそれでいい、という程度の意味合いしかありません。

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【法案】2022年提出のはこび「旅館業法改正案」5条改正ヒアリングは感染症等団体「反発」業界「段階的でも改正を」民泊新法・特区法はてつかずか

2021年11月16日 17時00分24秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
 「旅館業法改正案」の来年令和4年通常国会への提出に向けてヒアリングが続いています。

 「平成29年改正旅館業法」は施行後3年見直し規定があります。平成29年改正は「民泊新法」とあわせて議論され、その後、地方公共団体「大田区」の提案で、特区法による「特区民泊」もできました。コロナ禍のため、旅館業法の改正だけになりそう。

 争点は「第5条」。

第五条 営業者は、左の各号の一に該当する場合を除いては、宿泊を拒んではならない。一 宿泊しようとする者が伝染性の疾病にかかつていると明らかに認められるとき。

 に絞られました。

 このうち「伝染性の疾病」という表現は平成11年に人間に対しては廃止され、家畜伝染病法しか使っていませんので、改正される公算が高いとみられます。

 そして、「明らかにかかっている」ではなく「コロナ禍で微熱がある客」も拒めるように、法文を変えようというのが最大の議題となっています。

 厚生労働大臣官房に置かれた「旅館業法の見直しに係る検討会」(玉井和博座長)の第2回会合で、日本旅館協会が改正を要望。「アメリカにはサービスを拒む権利の看板が店頭に表示され、労働者を守るための営業者の権利がある」とヒアリングにこたえました。ただし、協会は改正を要望しつつ「発展的な改正」にも言及し、例えば「他の利用者及び従業員の公衆衛生上の安全を妨げる虞があるとき」という法文を、本則や、政省令に代替案も示しました。

 しかし、第3回会合以降は改正への懸念が相次ぎます。「全国B型肝炎訴訟原告団」を含む関係各団体は「ウイルス性肝炎に限らず偏見、差別が繰り返されてきた負の歴史を踏まえて、5条本文を維持してください」と要望しました。

 他にも、「ハンセン病」「HIV」の感染症患者・差別被害者団体のみならず、「身体障害者」「視覚障害者」「補助犬」の各団体から意見書が出されています。

 このため「検討会」のヒアリングは2巡目に入っています。

 一方、第6条で、宿帳の作成に「職業」があり、詐称を見抜けなかったことへの罰則があることについては、「職業」を削除する方向性が確認されたようです。

 前回の改正法は初めて、国土交通省の「民泊新法」、内閣府の「改正特区法による特区民泊」とのセット議論となり、事務局が第1回会合でレクチャーしましたが、コロナ禍でのインバウンド激減や、保健所・県警からの報告半減も踏まえて、今回の改正作業では手つかずとなりそうです。

 但し、改正案そのものの提出が見送られる公算があります。

 岸田内閣最初の第208回通常国会は、会期末に2022年6月公示・7月投開票の第26回参院選になだれ込みます。「雇用保険法改正案」として労働保険料率を戻す(引き上げる)法案が政治日程として優先されるため、旅館業法改正案の提出そのものが見送られることも考えられます。

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