【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【11/19】政府・与党経済対策決定、立憲民主党代表選4名全員「枝野路線継続」

2021年11月19日 19時35分24秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報
[写真]幅広い人脈で政策等を取材する筆者・宮崎信行。

 経済対策がようやく決定。立憲民主党は代表選が告示され、11月30日(火)に党大会で新代表選出で、その翌々週月曜日(12月6日)から臨時国会で補正予算案の審議となります。

【政府与党政策協議会 きょう令和3年2021年11月19日(金)】
 ことし2度目の開催。経済対策を決定。
【定例閣議 同日】【臨時閣議 同日】
 経済対策を決定。岸田首相から鈴木財務相に対する補正予算案編成の指示の段取りへ。

【立憲民主党代表選挙管理委員会 同日】

 まず今後の日程。あす20日(土)午後1時半からオンラインで党員・協力党員・パートナーズとの公開討論会。パートナーズは投票権がないので貴重な機会。午後7時から女性議員ネットワークと。あさって21日(日)は午前9時からNHK日曜討論に出演。4候補とも北海道に移動し、午後1時45分から、札幌市中央区の「紀伊国屋書店札幌本店」前で街頭演説。午後2時半から同区内のホテルで討論会をし、午後4時過ぎに現地記者会見。あさって22日(月)の午後1時から日本記者クラブ主催の討論会があります。

 きょうは告示。届出順に逢坂誠二候補、小川淳也候補、泉健太候補、西村智奈美(西村ちなみ)候補の4名。推薦人では、旧立憲結党で功績があったサンクチュアリが逢坂さんに集中。しかし、民間企業「NTT」の男女議員が西村さんの推薦人に回りました。本命視する声もある泉政調会長は、旧国民、小沢グループ、旧羽田グループを集めましたが、旧立憲はいないようです。小川候補は、旧無所属で、野田・階・重徳グループに加えて、江田憲司さんのブリッジの会も加わりましたが、各々の全員ではないかも。重複しますが、西村さんには、本来サンクチュアリと思われる石橋通宏参議院議員が先導し菅直人さんの「国のかたち研究会」や党内ジェンダーの提唱者・篠原孝・大河原雅子さんらが名を連ねました。このうち、野田グループは中堅の落選・引退が相次ぎ、菅グループも江田五月さんの逝去や中堅落選が続いています。総務省・自治省出身の小川さんが、サンクチュアリと旧国民の両翼に支持を広げる展開もあります。

 宮崎としては、4候補のうち誰が新代表になっても、しっかりと参院選の取材をこつこつと積み重ねる姿勢で臨み続けます。

 共同記者会見がありました。


[写真]共同記者会見後のフォトセッション、宮崎信行撮影。

[写真]逢坂誠二候補、

[写真]小川淳也候補、きょう2021年11月19日、宮崎信行撮影。

[写真]泉健太候補、きょう2021年11月19日、宮崎信行撮影。

[写真]西村智奈美候補、きょう2021年11月19日、宮崎信行撮影。

[写真]NHK総合の生中継に映った取材する筆者・宮崎信行、きょう2021年11月19日、NHKプラスから宮崎信行撮影。

[写真]司会をする宮沢ゆか選管委員・参院議員(右端)ワイシャツ姿になった小川淳也候補(左から3人目)、きょう2021年11月19日、宮崎信行撮影。

 4候補とも、枝野幸男初代代表の路線継続を強調。但し、前日の連合会長初発言と同じく「地域、地域によって違う」とし中には「なかには自公が一本化して、野党が一本化することにまで反対する地域もある」との見解も出ました。泉代表や逢坂代表ならおひざ元は2人区、西村代表や小川代表ならおひざ元は1人区。

 政策面では、泉さんが「かつての民主党政権のときの対米外交の反省点は、政権獲得までの間に信頼関係を構築できていなかったこと。野党なので、野党の時期にアメリカの幅広い議会関係者や国防総省と関係をつくりたい」としたのに対して、元外務政務官でもある西村さんが「日米関係の対等化を進めていきたい。私は政権が変わった時こそ政権を変えるチャンス」としたのが、政策・アプローチとして最大の違いだったように感じます。

 逢坂さんは冒頭「教育による人への投資」をあげて、支持団体への配慮をみせつつ「ウイングを広げる」と明言。泉さんの「自分には調和解決力がある」も説得力がありました。西村さんは「地方組織を強くする」とガバナンスの抱負を示しました。

 また、4候補が立って答えるコーナーで、スポットライトを浴びる側もさほど暑くはなかったと思いますが、小川候補だけワイシャツ姿になり、てきぱきとした姿を印象付けたかもしれません。

 なお記者会見で、朝日新聞、東京新聞の記者が2名指名されたため、毎日新聞が終了直後に抗議しました。

泉健太 小川淳也 逢坂誠二 西村ちなみ 記者会見 2021年11月19日(金)

代表選挙管理委員会仕切り、NHKニュース枠生中継

司会 宮沢ゆか委員

冒頭、フォトセッションを堀田カメラマン求め、泉政調会長が先にしますかと坂上に問うも、坂上段取り通り要求

難波奨二委員長 党員協力党員パートナーズ 短い時間で陣容を整えた4候補に敬意 30日の臨時党大会までの12日間 どうか真摯な選挙戦を繰り広げていただきたい

 我が立憲民主党の新たな旅立ちが始まる選挙 ご理解とご協力をお願い申し上げまして冒頭のご挨拶とさせていただきます。

政見各6分

逢坂誠二 つかみとして大谷選手のアメリカ大リーグ満票MVP まず教育 人への投資 希望の格差につながっている 日本の大学ランキングの中で力を落としている 将来の 私が代表になったら教育 経済 文化 しかし、みなさん 今の与党一強の中では政策が実現しづらい 具体的な地域課題の解決 例えば赤潮の被害 立憲民主党は約に立つ政党 そして幅を広げていかなければなりません 私は35歳で政治の世界に入った あれからずいぶん時間がかかったが、政治の世界には多様な方々が関与することが大事だ 女性、学生 私自身の年齢は4人の中で一番上だが、多様な方々が包含できる体制をとりたい。

小川淳也 この10年国家主義 権威主義、〇書き起こし〇リベラルな立ち位置を打ち立てなおしたい この10年 嘘や偽り 出世をする団体 コロナで例外なくみなさんが 特権的な支配階級といわれる人の政治が続いてきた 4年前、枝野さんが立ち上げた 本来私たちの世代 次世代に恥じぬこの国 まっすぐに姿勢を 耳当たりのいい先送りしてきた政治(税・社のこと)どれ一つ 国民の声を聴き、国民とともに悩み、国民とともに歩む 持続可能性 このまま進まない みんな分かっているだろう 持続可能性

泉健太 京都3区、47歳です。選択肢のある政治 自民党にも不祥事、経済政策の失敗 先輩方 ここまで育てていただいた しかし、現実は立憲民主党は議席を減らした 懸命な努力をしたが現実を突きつけられた 反省し、再生していかなければならない 政権政策集の最後のページに 批判ばかりではないとのページを載せた 国民のみなさまから批判だけの政党だというイメージ ずれ 自己反省したうえで再生していく必要がある 枝野代表も懸命にリードしてくださった 様々なみなさまの生きづらさ。これまで「お互い様の支えあい」→「普通の安心が得られる社会」というキーワードで進化させる 家族を持てないという選択の人 自分たちの足では逃げられない孤独に陥っている人 いざというときにちゃんと日常生活に戻っていける 公共サービスに戻っていける 政策立案型政党として国民のみなさまに 大きな大きな転換点を迎えている 全国の党員、協力党員、パートナーズのみなさん、地方議員 自分が代表となった執行部は男女を限りなく同数にする 発想を転換したい 私はけっして傑出した能力を持つリーダーではない

西村ちなみ 新潟のコメ農家、女性の県会議員52年ぶり、海外 私は地方の声、女性の声 今回の選挙は、敗北とみなければならない 立憲民主党の社会像が否定されたのでしょうか、私はそうは思いません つまづいたときに、当たり前に目指してきた (選挙戦の敗北の原因として)訴えきれなかったことが残念だ 世の中には理不尽なことがたくさんある 新型ウイルス 政治の力で理不尽を一つ一つなくしていきたい 多様性を力に変える 私自身49歳で初めての出産を経験しもうすぐ5歳になる子供の子育て中です 生活感のある政治 派手なパフォーマンスが横行しがちな政界だが、私は地道なリーダーになる 政策は命を守る自己責任論から脱却する子供や子育て予算倍増 格差をなくすため・地域資源をいかすための経済政策に転換する 世界とアジアの中で日本の強みを生かし 理不尽を許さない政治

政見は以上
演壇転回
各候補はそれぞれクイズ解答台

野党クラブから4候補者に同じ質問

●敗因
NHK 女性 敗因と回復策 逢坂 小選挙区ではいくばくか当選者を増やしている 候補者の力があるのに比例が逃げたのは 理念でなく地域課題を解決する。小川 政権への党への期待や魅力党首選挙を通してどう立て直し、どういう党運営につながるか。泉 私はこの立憲民主党が立憲民主党として比例区は立憲民主党とお書きくださいとする活動が遅れてしまっていた。閣外協力とか閣外からの協力という言葉の意味が浸透が遅れたという意味がある。西村 今までの執行部は足腰を 努力されてきたが時間が足りなかった 地域組織をしっかりつくっていく 訴えがあまり有権者に届いていなかったのかもしれない みんなが共有し、ワンボイスで訴える。

●参院選に向けた野党一本化

西日本新聞 男性 共産党との協力 閣外からの協力 来年夏の参院選での野党共闘路線の継続 小川 ひとまず一般論で申し上げますが、一人区は必ず自公は一本化してくるので野党も一本化すべきだが、一般論としては地域ではそれすら望まない地域もある 最も自公が嫌がることをするのが真摯な日本政治を野党総体でつくっていく責任が私たちにある。 泉 複数区ではそれぞれ建てるので連携できないが、国会での連携を密にしつつ、地域事情、改選定数という特性から一本化の努力をしていきたい 西村 今回の選挙では直前になってから候補者調整をしてくださった野党には感謝している。一対一の構図にできるように努力したい 逢坂 今回の選挙でやはり一対一の構図をつくれたところは結果が出ている 論を待たないが、地域事情を踏まえながら一対一の構図をつくる

●2014年は民・維、2015年安保法制以降は民・共調整

朝日 南 ウイングを広げるのは4候補同じだったと思うが、共産か国民・維新か軸足は。泉 私はどの政党と一緒にやるのかという前にまず立憲民主党が問われている。昨年合流して、リベラルから穏健保守、中道、そういう方々までもしっかり信頼いただく政党として期待されたが、期待されていた(保守の)支持層を獲得できなかったのが問題で、どの党と組んだから不利だったという問題でない。外交安全保障、経済政策、成長戦略を新自由主義でない形で打ち出し、立憲民主党とともに歩みたいという政党とのやりとりが始まっていく。 西村 近々の32の1人区の参院選で野党との協力は引き続き努力したい 国民民主党には同じ党だった仲間が多いので、連携できる可能性がある 維新の会について公の部分を大切にするという考え方と相いれない部分があるので、積極的に働きかけることがない。逢坂 一対一の構図をつくるために、選挙区ごとにどういう。幅広に様々な方々が集えるウイングを広げる。小川 私もほぼ同様です。私たちは何者なのか。その問いにこたえたい。野党第一党の山が高くならないと、野党内全体に求心力と推進力を生んでいく。それが最優先される。そのうえでいろいろな各政党がありますから、こちらから選ぶことはない。 

●特技

ニコニコ 七尾 男性 質問の角度を変えたい。同じ党内なので4候補ともご存知だと思うが、ご自身ならではの力はなにか。西村 これまで国会の中で様々な法案の提出や超党派議連でのとりまとめをして実績を上げてきたが、派手なパフォーマンスをせずに責任感の強さ、市民の生活に寄り添う、共感の力から出る責任感 逢坂 私は実務の力 38年のうち24年間実務の現場にいた。11年間は町役場の職員として、11年間は町長として2年間は官邸と総務省で実務をしてきた。それと公務員のみなさんとの付き合い方。小川 きょうの出陣式で、熱量が大きいとか、まっすぐだとか一長一短だと思うが外からそう見えているんだなと感じた。今回の総選挙でも香川1区でも徹底したが、とにかく有権者との対話。一緒に解決策を見出す対話力。 泉 私は調和解決力というのを上げたい。困っている国民から議員立法をつくってほしいというときに役所では難しいということがある。Aの政策とBの政策が難しい時に、調和させて答えを出してみんなの力で前に進めていく。自負もあるし、これからも生かしたい。

●政策

東京 男性 政策でウイングを広げると言っているが、政権交代を訴えていく中で自民党との明確な対立軸。 逢坂 人への投資。分配。 小川 国家的な強者の保守政治か、普通に暮らし人々。リベラル 泉 自民党は強者の政治 コロナが明けて永田町には陳情団が来ている

●いつ総理になるのか

フリー畠山 男性 いつ総理になるのか 小川 私は32歳で役所をやめて、50歳で引退したかった 今50歳 死に場所を探している。 泉 25歳で出馬できると思っていなかった この世界は何が起こるかわからない だから何歳で総理になれるかわからない 参院選で勝利し、統一地方選でも基盤を築き、衆院選 逢坂 35歳のときに日本で一番若い町長 まさかなるとは思わなかった バイデンさんをみればまだ枠がある

●ジェンダー平等と外国人労働力

東京 望月 女性 ジェンダー平等と外国人労働力 小川 西村さんが出てくれなかったら。

司会の宮沢委員 (望月記者を念頭に)質問は一つでお願いします

●農業

日本農業新聞 男性 西村 今後の世界 食糧 農業者戸別所得補償 安心で安全できることを社会政策と一環してやっていきたい

●外交

朝日 男性 外交 小川 横田空域 泉 立憲民主党として野党外交 基地負担の軽減 かつての民主党政権のときの対米外交の反省点は政権獲得までの間に信頼関係を構築できていなかった ある意味野党なので、野党の時期にアメリカの幅広い議会、国防総省 米中関係は行きつ戻りつ 日本版マグニツキー法 西村 日米関係の対等化を進めていきたい 私は政権が変わった時こそ政権を変えるチャンス (泉と西村で違い) そういった観点からきちっと交渉を行っていく

●原発ゼロ

北海道新聞 女性 原発ゼロの表現が政権政策 泉 立憲民主党は2050年カーボンニュートラルを明確に掲げている 安定供給は政治の責任 ブラックアウトを起こさない 代替エネルギー原発がなくなった場合のその地域の安定供給 新しいエネルギーを出すこと 省エネ 逢坂 その際に雇用を考慮 会社 交付金を受けている地域の振興 理由は二つある 使用済み核燃料が積みあがっている 2011年以前、過酷事故が起きないことを前提にしていたので避難計画をつくれない。

難波委員長 各候補、体に気をつけてください。

以上

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