ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

高市早苗さん苦境窮まる

2023年03月13日 18時30分27秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]岸田文雄陣営の当選報告会場に挨拶に出向く高市早苗さん、おととし2021年9月
、宮崎信行撮影。

 3月・4月は別れも出会いもない私。東京23区の住工混在地域では65歳以上の男性がコロナ明けの仕事を探して多く上京しているようです。金田誠一さん、扇千景さん、大江健三郎さん、伊藤雅俊さんらの訃報が相次ぎました。寒の戻りがあるかもしれませんから、気を付けてください。

【参議院予算委員会 きょう令和5年2023年3月13日(月)】
 「令和5年度予算案」は9日目。既に中央公聴会は終わっています。16日(木)に特別委・17日(金)に常任委に対して委嘱審査をすることが、末松信介委員長からはかられ全会一致で決まりました。
 集中審議2本目「物価高・少子化対策等現下の諸課題」。朝9時からNHKが中継しました。
 安倍晋三元首相の「兄貴分」なのに初入閣は15年遅れた衛藤晟一さんが質もし「少子化対策として出会いの場をどうつくるか」といまさらながら語りました。「国民会議」のような協議体を提案しました。
 小西洋之さんの「行政文書」は週を2回またぎ、立憲民主党の福山哲郎さん、牧山ひろえさん、そして、共産党の田村智子さんが二の矢、三の矢を放ちました。高市早苗大臣は「総務省では自治税務局や情報流通行政局など連日レクがあった」としました。行政管理局が入っていないのが個人的に残念でした。高市さんは「片道方式では答弁をがまんしていた」として、長広舌をふるいました。但し、最大野党は片道方式で大臣が長時間答弁することには寛容なはずで、参議院自民党や、野党の少数会派の声で混乱しているように感じます。

 3代目代議士の岸田文雄さんが第1回投票で同じく3代目代議士の河野太郎さんを第1回投票で1票だけ上回るという陰湿な総裁選をたたかった高市早苗さん。孤立が際立っています。

 私鉄総連組織内の森屋隆さんは地域公共交通全般で質問。2010年に渕上貞雄・社民党幹事長が引退してから、3回連続で落とし、2019年に森屋さんが初当選。よって、「私鉄総連組織内の民主党参議院議員」というものは歴史上いなかったことになります。かつては、春闘の集中回答日からわざと1日遅れで集中回答日を設定した「春闘の歯止め」の私鉄総連。自動車の大型特殊運転免許を持っている人が高齢者に偏り出したといった新しい広がりを感じさせる質問でした。

 政治家女子48党の浜田聡さんの質疑で、加藤勝信厚労相は、東京都から委託されて新宿区役所前で若い女性のシェルターとなる「バス」を設置して、歌舞伎町・トー横・大久保公園の女性の貧困と性の救済に取り組む「コラボ」について、百数十万円の経費の不明朗な会計があるとの東京都住民監査請求を、一部認めた答弁をしました。

 浜田さんは、NHK党は政治団体となり、政治家女子48党が政党助成法・政党法人格付与法にもとづく政党となったと語りました。

【衆議院 同日】
 ありません。

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【法務省】斎藤健大臣は職員の新規採用ルートについて「法務省は他の役所とちょっと違う」「マネジメントはなかなか難しい」と認める

2023年03月13日 14時41分43秒 | 霞が関人事
[写真]斎藤健法相、都内で開かれた共同通信きさらぎ会できょう2023年3月13日、宮崎信行撮影。

 斎藤健法務大臣はきょう共同通信きさらぎ会で講演し、質疑で法務省の新規採用ルートが複雑であるとの質問に「人的構成が他の役所とちょっと違うな」「マネジメントは難しい」と語りました。

 当ニュースサイトの筆者・宮崎信行が会員企業「宮崎機械」社長の立場で質問したことに答えました。

 筆者は「名古屋入管のおととしのウィシュマさんの事件で明らかになった」として地方ごとに新規採用していることから高圧的な組織文化につながったとの指摘もあるし、名古屋刑務所の採用はまた別だとの実態を指摘。これについて、法務省(定員5万5040人)全員の採用経緯を、大臣官房(396名)は把握しているものなのかどうかと聞きました。

 斎藤さんは「非常に難しいご質問なんですけど」としつつ、「採用のしかたはそれぞれ地方の局が地方でやることが原則と聞いております。また本省の方は国家公務員試験もありますし、それよりも主流は司法試験を通った法曹関係者がたくさんおられるということであります」と話しました。

 そのうえで「ちょっと実際に今どうなってるかって詳しいことはわかりません」と本音を述べつつ「ただ一つ確かなことは他の役所とちょっと違うな。その人的構成がですね。裁判官の方で来られてる方(「判検交流」)がいるし、検事の方で今法務省おられます。そこに国家公務員(1種など試験採用)でマネジメントはなかなか難しい面がある。私も通産省で人事を長くやっていたが」と語りました。

 余談ですが、筆者はきょねん、法務省刑事局に法案について問い合わせた際に、「コールバックします」との男性職員に、「法務省はいつも遅いですよね」と他省との相対論を述べたところ、2時間未満で迅速に返答をもらいました。おそらくその人はこれまで地検の検事で、他の役所と比べて早い遅いという相対評価を聞いたことがなく「法務省は遅い」と言われて面食らったのかもしれません。だとしたら、我ながら善い行いをしたと思います。

 これに先立つ講演で、斎藤さんは「2013年、財務省、経済産業省、厚生労働省の課長を集めてプロジェクトをつくり、エクセレントカンパニーを調査した」とし、日本の経団連正副会長企業の社長が高齢かつ短期間で交代する傾向があると指摘。「正念場の10年だ」と語りました。また、「6月14日生まれがトランプ前大統領と斎藤健、6月15日生まれが習近平。これがどういうことかいずれ研究したい」と語り、より高みを目指す姿勢をにじませました。そのため、法務行政の話はあまりありませんでした。


[写真]斎藤健法相、都内で開かれた共同通信きさらぎ会できょう2023年3月13日、宮崎信行撮影。

 以上です。
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委嘱審査は、16日(木)特別委員会、17日(金)常任委員会、参議院でも予算審議出口へ

2023年03月13日 09時13分16秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]参議院議員会館の「壁」由縁は分かりません、8年前の2015年10月、宮崎信行撮影。

 参議院予算委員会(末松信介委員長)はさきほど「令和5年度予算案」の府省庁別の該当部分の委員会に対する委嘱審査を、特別委員会分を16日(木)、常任委員会を17日(金)に行うことを全会一致で決めました。

 通例、金曜日は衆参農林水産委員会は開かれませんが、今週は木曜日夜の農林水産省も国会待機が増えそうです。

このエントリーの本文記事は以上です。
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