ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

GX参院回付「円滑かつ公正な移行債」で成立、防衛財源で塚田一郎財務金融委員長解任決議案否決、階猛「東北で公聴会をやれ」

2023年05月12日 18時26分44秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
 山手線「東京駅」は、マスク着用率が男性60%、女性90%のジェンダーバイアス。なぜ女性はマスクをしたままなのでしょうか。

 連休前に間違いがあって、GX移行債は参議院で「円滑だけでなく公正な移行が必要だ」とする修正が入ったため、衆議院に回付され、きょう成立しました。

【衆議院本会議 きょう令和5年2023年5月12日(金)】
 「塚田一郎財務金融委員長解任決議案」は投票総数454、賛成108、反対346の反対多数で否決されました。「防衛財源確保法案」(211閣法1号)で立憲民主党の階猛さんは「民主党政権で復興特別所得税を導入した一人として、東北で公聴会をすることを求める」と語りました。反対討論で、自民党の青山周平さんは「野党は地方公聴会をはじめは求めていなかった。塚田委員長は委員会開催を職権で決めただけで、質疑の終局を提案していない」と語り、立憲の末松義規さんが筆頭理事として事実と違うと応酬しました。

 「GX経済円滑移行法案」(211閣法12号)は先月27日(木)の参議院経済産業委員会で「第3条基本理念に公正な移行に配慮するよう書き加える」との修正案が提出され、28日(金)の本会議で修正議決していました。これが、衆議院に回付され、共有れ反対・自公立維国賛成多数で同意され、成立しました。
 「福島復興再生特別措置法改正案」(211閣法7号)は共産・れいわのみの反対で可決し、参議院に送られました。
 「改正DV防止法」(211閣法22号参議院先議)は全会一致で可決し、成立しました。
 「漁港漁場整備法及び水産業協同組合法の改正法案」(211閣法52号)は全会一致で可決し、参に送られました。
 「調停法シンガポール条約」(211条約8号)「国際コーヒー協定」(211条約10号)「WTOマラケッシュ協定改正」(211条約11号)も全会一致で承認され、参議院に送られました。
 「空家対策特措法改正案」(211閣法43号)も全会一致で参へ。
 「日本語教育機関認定法案」(211閣法22号)は共・れ反対で参へ。
 「子育て関連給付金差押禁止法案」(211衆法12号)は全会一致で参へ。

【参議院本会議】
 「入管難民法改正案」(211閣法48号)が審議入りしました。野党提出の対案と並べて委員会審議される見通し。
 「日米宇宙協力協定」(211条約3号)「二国間航空協定に関する日・EU協定」(211条約7号)「サイバー犯罪に関する条約の改定」(211条約9号)が両院で承認されました。
 重要広範「改正健康保険法」は立維共れ反対、自公国賛成多数で可決し、成立しました。

【衆議院厚生労働委員会】
 「国立健康危機管理研究機構法案」(211閣法49号・211閣法50号)の質疑。
【経済産業委員会】
 「不正競争防止法改正案」(211閣法54号)が審議入り。
【国土交通委員会】
 「気象業務法及び水防法改正案」(211閣法25号参先議)が審議入り。

【参議院地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会】
 衆側は「地域」となりましたが、参では「地方創生」の看板が残っています。河野太郎大臣が「マイナンバー法改正案」(211閣法46号)を趣旨説明しました。

以上です。
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泉健太代表、第50回衆院選150議席を割ると辞任、党内リベラル取り込みで接戦区集中で、前回の出口調査上限を9上回る

2023年05月12日 16時16分01秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
[写真]前回衆院選ではNHK出口調査で141議席の予想もあった、おととし2021年10月31日午後8時、立憲民主党開票センター(東京プリンスホテル)で、宮崎信行撮影。

 立憲民主党の泉健太代表は、次の衆院選(定数465)で、立憲民主党の議席が150を割ったら、すぐに辞任することを表明しました。

 2020年国勢調査にもとづく10増10減の第50回衆院選は再来年2025年11月より前に行われます。

 写真のように前回の衆院選の投票終了後のNHK出口調査では、「99議席から141議席まで」となっていました。ところが蓋を開けたら下限を突き破り97議席となりました。

 泉さんの「150」は数学的な根拠がまったくない数字ですが、過半数の「233」3分の1超の「156」という勝敗ラインを示しても意味が無く、岸田さんの「5年で43兆円」の向こうを張って「150議席」という数字を強く打ち出し仲間に共有を求める「私大文系コミュ力政治」で、祭りのように走り切るかまえとみられます。

 泉さんは同時に「私たちはリベラルや中道の力を集めて、150は絶対上回らなければいけないし、そして政権交代を果たしていかなければいけない」と語りました。今後は、枝野幸男つながる本部特別参与の「ふわったとした左」の支持者や、立憲フォーラム、サンクチュアリ、参議院総評系などの党内実力者団体の支持者を取り込んで、リベラル、憲法改正発議阻止、原発新増設禁止、多様性の当事者の居場所と出番づくりなどの「りっけんブルー」の政策を取り込んでいくとみられます。


[写真]公の場ではあまり目を合わせない、泉健太、枝野幸男新旧代表、先々月2023年3月、宮崎信行撮影。

 また、昨夏の参院選後に安住新国対委員長と遠藤委員長が結んだ「立維共闘」に関して、地方選とGX(原発60年超)協議終了を念頭に、終わったとしました。日本維新の会は伸長が予想されますが、先月の史上初の大阪市議会過半数で、公明党の大阪府・兵庫県6小選挙区すべてを奪うことが予想され、公明党が食われる割合が高い可能性が高いです。

 自ら「賃上げされたが実質賃金は12ヶ月連続で下がっている」とし男性正社員の党員が多い国民民主党とも距離を置きました。


[写真]泉健太代表、きょう2023年5月12日、宮崎信行撮影。

 国民民主党の県議がゼロの神奈川県連、長野県連などは脱原発に踏み込み、国民民主党の非労組1期生区議が多い東京都連では連携するなど地域ごとの新人候補探しを含めた協力で、恩讐を中和して接戦に勝てる態勢をめざしていくと思われます。

 以上です。
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