ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

G7広島グローバルサミット熱狂の陰で、れいわ「茶番」で懲罰委付する、小西「防衛産業」拒否続ける

2023年05月25日 17時38分28秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]れいわ新選組の櫛渕万里衆議院議員、きょねん2022年11月、参議院議員会館内で、宮崎信行撮影。

 G7広島サミットの光の後で、アベノミクス地方創生の影が噴出してきた世相です。

【衆議院本会議 きょう令和5年2023年5月25日(木)】
 先週の防衛財源確保法案の記名投票表決で、「与党とも野党も茶番だ」というプラカードを掲げた、「櫛渕万里衆議院議員(比例東京)を懲罰委員会に付するの動議」が起立採決され、動議の通り決まりました。東京8区選出の吉田はるみさんは、直前に提出者から外れたとツイートしました。

 「デジタル社会形成基本法改正案」(211閣法47号)は共反対、それ以外の賛成多数で可決し、参議院に送られました。
 「北朝鮮経済制裁のための入港禁止措置の延長」(211承認2号)の審査結果を国土交通委員長が報告し、賛成多数で承認され、参議院に送られました。
 「改正特定先端大型研究施設共用促進法」(211閣法35号参議院先議)が全会一致で可決し、成立しました
【憲法審査会】
 今週を入れて残り4週。突然議題が変わり、国民投票法の改正に関する自由討議となりました。提出済みの法案は議題にはなっていません。新藤義孝さんらが残り3週で法案の衆参通過をねらうとしたら、改憲与党側から見てやや厳しいか。
【災害対策特別委員会】
 政府報告はなく、一般質疑のみで、近藤和也さんが能登半島地震、若林健太さんが令和元年19号台風などで質疑しました。
【消費者問題特別委員会】
 昨秋は大忙しでしたが、きょうは一般質疑だけで終わりました。
●衆議院懲罰、倫理選挙特別の両委員会が理事懇談会を開きました。

【参議院法務委員会】
 「入管難民法改正案」(211閣法48号)と「立共対案」(211参法8号・9号)。参考人質疑では、「元仮放免者ラマザン参考人」が登場。認定員の経験者が「野党の投票したから国に居られないという申請者がいるが、よく聞いてみると、その国の一部の地方自治体の話だということが散見された」などと各々の立場から語りました。この後、対政府質疑が1時間あり、散会しました。
【外交防衛委員会】
 G7広島サミットに関して林外相が政府報告をしました。これに対して羽田次郎さんらが質問。法案・条約承認案の審議入りは阻止して、次回に持ち越しました。
【財政金融委員会】
 野党が気を吐く外交防衛委と打って変わり、財政金融委は送付されたばかりの「防衛財源確保法案」(211閣法1号)が趣旨説明され、6時間質疑。が、野党も連合審査会、参考人質疑を理事会で要求し、きょうの委員会で手はずをとり、次回以降にファイトしていくかまえ。
【国土交通委員会】
 天下り問題で、蓮舫委員長が質問しました。
【内閣委員会】
 「孤独・孤立対策法案」(211閣法36号)の対政府質疑をして、採決は次回以降に持ち越すことにして、散会しました。
【総務委員会】
 「放送法及び電波法改正案」(211閣法40号)を質疑し、採決。共産党と政治家女子48党が反対し、それ以外の会派が賛成して可決すべきだと決まりました。
【文教科学委員会】
 衆議院の中川正春、岡田克也両議員らが長年推進してきた「日本語能力機関認定法案」(211閣法22号)が共反対、それ以外の賛成多数で可決すべきだと決まりました。
【厚生労働委員会】
 マイナンバーの波が高くなる中、「国立健康危機管理研究機構法案」(211閣法49号・50号)の審議がありました。加藤勝信大臣は、茂木幹事長の発言を地元で否定したり、財務省の部活を視察して自らスマホ「かつのぶフレーム」でSNS発信するなど散漫な動きながら、本人は優秀なのでうまくこなしているように見えます。
【農林水産委員会】
 「遊漁船業適正化法改正案」(211閣法53号)を可決すべきだと議決しました。
【経済産業委員会】
 「GX原発60年超電源法案」(211閣法26号)の参考人質疑。
●環境委員会は開かれませんでした。
●衆議院法務委員会は「性犯罪刑法」の4党修正協議が整いあす提案・採決へ。

以上です。
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公明党が自民党都連を推薦せず、石井幹事長ら東日本組主導、佐藤浩創価学会副会長も「新東京29区・新埼玉14区」に注力、公然の事実「都民ファ連携」、再来年の都議選・参院選(山口改選)も自民を突き放す

2023年05月25日 15時42分31秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
[写真]公明党の石井啓一幹事長、きょねん2022年11月、国会内で宮崎信行撮影。

 報道によると、公明党の石井啓一幹事長は、自民党の茂木敏充幹事長に対して、東京都内で自民党公認候補を推薦しないと伝えました。

 同党は、隣接する、新東京29区に岡本元財務副大臣、新埼玉14区に石井幹事長が出馬する意向。

 6年前から、都民ファーストの会(小池顧問)と連携する都議会公明党が、都議会自民党と組まないことも明示しました。都議会・都議選で都民ファと公明が組んでいることは6年前から公然の事実です。

 再来年2025年夏にある都議選で、参院選東京6人区(現職・山口同党代表)も当然、自公は組まないことになります。

 佐藤国対委員長・北側中央幹事会議長らが議席を持つ、大阪府4選挙区・兵庫県2選挙区では、日本維新の会(馬場代表)が候補者を擁立し、全敗の公算とみられます。

 石井幹事長は、山口代表から政調会長の後を引き継ぎなど、「東京・茨城たすき掛けコンビ」。東京出身の石井さんが茨城・つくばを拠点に比例北関東に出て、茨城・水戸出身の山口さんが東京選挙区の議席を長く保っています。参議院議員会長で、埼玉・所沢の西田選対委員長、東京・八王子の高木政調会長らが、「常勝関西」の佐藤、北側両氏や、山本香苗議員らから主導権を奪う「クーデター」の意味合いもありそうです。創価学会の佐藤浩副会長、通称・ヒロシも、池田大作名誉会長と同じ東京・大田区の町工場出身で気脈を通じた動きと推測されます。

[写真]西田実仁・公明党参議院会長、きょねん2022年6月、埼玉県内で、宮崎信行撮影。

 石井幹事長はきょねん12月の茨城県議選でも、横田一ジャーナリストの「直撃」で、創価学会の固有名詞を出した質問に笑顔で長時間、複数回応じるなどして発信力を高めていました。

[写真]明るい石井幹事長、6年前の2017年10月、茨城県内で、宮崎信行撮影。

 第50回衆院選で、公明党は関西6議席など全国の議席を減らす公算が高く、山口代表が辞任し、石井新代表が就任。仮に与党を継続すれば山口さんが初入閣ということになりそうです。

[写真]定数1の都議補選で、自民党公認候補(中央)を応援する左から、自民党安倍派の高木啓衆議院議員、衛藤大臣、公明党の太田昭宏元衆議院議員(元代表)、岡本三成衆議院議員、東京・王子(新旧東京12区)で、3年前の2020年7月、宮崎信行撮影。

 自民党東京都連は、第20回統一地方選の区議選で大量に落選が出ており、創価学会の推薦がなければ理論上は30小選挙区で、8議席以上減らすことになります。新東京7区・東京12区では日本維新の会の東日本初勝利も五分五分の情勢となっています。

 維新の馬場代表は地元で堺市長選が実施されており、前回も50・0%の辛勝。このため堺市長選を落とすこともありそうですが、その場合は、逆に維新と公明の緊張が多少緩んで、結果的には両党とも対決色が薄らぐかもしれません。

 以上です。
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