ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【大阪16区】北側一雄さん引退へ、山本香苗議員が衆転へ 石井啓一幹事長ら主導で前倒し決定

2023年05月31日 23時01分27秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
[写真]大阪3区の先輩、佐藤国対委員長の報告を指で机をたたきながら聞く、新・埼玉14区立候補予定の石井啓一公明党幹事長、きのう、国会内で宮崎信行撮影。

 公明党は、きのうの代議士会を北側一雄代議士会長が欠席して国対委員長が代行し、あすが定例の中央幹事会を前倒して持ち回りで第50回衆院選の選挙区公認を発表しました。中央幹事会議長でもある北側さんは地元・大阪堺で記者会見し、山本香苗候補予定者(参議院議員)を紹介しました。

北海道10区 稲津久
埼玉14区 石井啓一 
東京29区 岡本三成
愛知16区 伊藤渉
大阪3区 佐藤茂樹
大阪5区 国重徹
大阪6区 伊佐進一 
大阪16区 山本香苗 新人(衆転) 
兵庫2区 赤羽一嘉 
兵庫8区 中野洋昌
広島3区 斉藤鉄夫

 なお、今月から、衆議院各党は3年ぶりに代議士会の開催を再開。自民党番記者から「私、代議士会出たの初めてだ」との声も出ています。きのうの公明党代議士会は、党職員が番記者も含めた廊下の記者に「これから、代議士会が始まりますが、入りますか」と声掛け。私は排除されないように、柱の陰に隠れて直前に滑り込んで取材しました。公明党本部は2011年以降、私の取材を拒んでおり、12年ぶりの取材となりました。同党職員は職業ですので、事なかれ主義で取材制限が厳しく、一般で通用しない言葉遣いで取材を拒否してきましたが、新・東京29区をめぐる報道が自民党からの情報中心となったことから、じわり方針転換したようです。でも、この記事を書いたから、私はまた出入り禁止になるでしょう。


[写真]突き抜ける青空のもと演説しながら、「記者さん来ている」と記者を警戒する呆れ果てた閉鎖性を見せる石井さん、先週土曜日、新埼玉14区で、宮崎信行撮影。


[写真]大阪3区の先輩、佐藤国対委員長の報告を指で机をたたきながら聞く、新・埼玉14区立候補予定の石井啓一公明党幹事長、きのう、国会内で宮崎信行撮影。

 以上です。
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立憲民主党幹事長、市民連合を介した立憲支部・共産支部の協定「地域ごとに内容は違いますし、いろいろな支持団体が、来てくださいと、いろいろ話し合いましょうということは十分あり得る」

2023年05月31日 22時32分42秒 | 新・立憲民主党2020年9月15日結党
[写真]前回衆院選の前哨戦(2021年10月)で、東京都の23区東部での街頭演説会場で市民連合の地域世話人としてスピーチした菩提寺壮年住職に、演説会終了後に歩み寄り挨拶する菅直人(東京18区)最高顧問。

 立憲民主党の泉健太代表が「次期衆院選150議席」を掲げた際、「立憲民主党で、地方レベルにおいて、(立憲支部と共産支部が)勝手に協定を結ぶとかということは、普通あり得ないと考えております」と語ったことについて、岡田克也幹事長がきのう30日の記者会見で「地域ごとに内容は違います」とくぎを刺しつつも、市民連合を介した、立憲支部と共産支部の協定は[「中身次第でありうる」との見解を示しました。

 「安保法制を廃止し立憲主義を回復する市民連合」は地域ごとに世話人がいます。6年前の東京都議会議員選挙で、旧民主党都議が都民ファーストの会(小池ゆり子顧問)に大量移籍し、わずか6都議になってしまい、新人もそろわず壊滅的敗北をした東京では、2年前、複数区で共産現職に譲り立憲2人目の新人を見送ったり、区長選で共闘態勢を組んで当選したりするなどの了解事項が現在も有効な地域が一部にあります。



 例えばこの写真は、前回の衆院選の前哨戦で、東京23区東部の小選挙区の応援弁士にきた菅直人元首相が、地域の市民連合の世話人としてスピーチした菩提寺壮年住職に歩み寄り挨拶しているところです。住職は街頭でのスピーチの機会は限られていますから「2014年の閣議決定を思い出してください」と掘り起こした演説で喝采を浴びました。菅元総理の方から挨拶に行く関係で、この選挙の獲得議席は97にとどまったことを振り返ると、事前に室内で準備しておけよ、という感じもしますが、この日の時点では150超の情勢も観測されていたので、枝野幸男前代表が掲げた「草の根からのボトムアップの政治」に近づいたような新鮮さがありました。

 岡田さんはきのうの会見で「市民連合と一口に言っても、地域ごとに内容は違いますし、いろいろな支持団体が、来てくださいと、いろいろ話し合いましょうということは十分あり得ることなので、一般論としてなかなか言うのは難しいと思います」と語りました。

[やりとり]
【フリーランス・宮崎記者】
 地域ごとの「市民連合」や「ママの会」が介入をして、立憲民主党や共産党やれいわや社民党の地方組織で政策協定を結びませんかというふうに「市民連合」が介入するということは今後認められるのか。
【幹事長】
 「市民連合」といってもいろいろな中身がありますので、一概には言えないと思います。
 いろいろな協力してくれる団体と文書を交わすということはよくある話です。問題はその中身だと思います。
【フリーランス・宮崎記者】
 そうすると、「市民連合」の人が立憲民主党の地域組織と共産党の地域組織と話すということはいいのか。
【幹事長】
 話す。
【フリーランス・宮崎記者】
 市民連合が介入・先導して、次の選挙に向けて、小選挙区に向けて、こういった安保法制の廃止と立憲主義の回復だとか、そういった形で連名で署名をしてほしいが、その準備会合に来てくださいといったときに、立憲民主党の地域の代表者は行っていいということになるか。
【幹事長】
 「市民連合」と一口に言っても、地域ごとに内容は違いますし、いろいろな支持団体が、来てくださいと、いろいろ話し合いましょうということは十分あり得ることなので、一般論としてなかなか言うのは難しいと思います。
【フリーランス・宮崎記者】
 更問いはこれで最後だが、地域によってはできる、地域によってということか。
【幹事長】
 中身次第です。
[やりとり終わり]

 以上です。
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不協和音、「竹橋国対」マイナンバー立憲「反対」維・国「衆で賛成したけど問題」公明党・佐々木さやか「緊急事態条項要らない」

2023年05月31日 20時16分49秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
 不協和音というのは和音の一つ。ソロコンサートを催せるバイオリン奏者は不協和音を操れる名手ということになります。コロナ禍明けで活発になったベテランが多い終盤国会ですが、「マイナンバー」「入管法」「防衛増税」「LGBT」が散漫となり、野党国対は焦点を絞り切れていません。

【参議院地方創生・デジタル特別委員会 きょう令和5年2023年5月31日(水)】【厚生労働委員会】
 きのう、自民、立憲の国対委員長が「マイナンバー法改正案」(211閣法46号)の採決日程に合意したと報じられました。本部がある場所から「竹橋」の隠語で呼ばれる日教組組織内議員が操る参議院立憲国対は、自民党以上にガーシー前議員に厳しかったのですが、世論に鈍感なようです。
 厚生労働との連合審査、河野太郎大臣への締めくくり質疑の後に暫時休憩となりました。再開して、質疑終局が宣言されました。討論で立憲の杉尾秀哉さんは「とにかくマイナポイントを優先して、河野大臣が突っ切った」として立ち止まるべきだと反対討論。衆議院で賛成した維新、国民も参議院段階で問題が増えたとの認識を討論で示しました。採決の結果、立憲・共産が反対し、自民・公明・維新・国民が賛成して可決すべきだと決まりました。附帯決議は杉尾さんが提案して賛成多数で決まりました。

【本会議】
 国土審議会委員に、立憲民主党の森本真治・議院運営委筆頭理事が充てられました。
 「国立健康危機管理研究機褒法」(211閣法49号・211閣法50号)が立共反対、自公維国賛成多数で可決し、成立しました。
 「孤独・孤立対策推進法」(211閣法36号)はれいわが反対し、それ以外の賛成多数で可決し、成立しました。
 「改正道路整備特別措置法」(211閣法18号)は立共れ反対、自公維国賛成多数で可決し、成立しました。審議では複数の国会議員から「ドラえもんが3歳になっているから空飛ぶ車でできていて高速道路は要らないのではないか」との指摘が出ました。
 重要広範議案「GX原発60年超ルール原子力規制法及び電気事業法を改正する電源法」(211閣法26号衆議院修正)は立共反対、自公維国が賛成して衆議院修正通りに可決し、成立しました。原子力の平和利用ではなく気候変動枠組みのための原子力発電として経済産業省の裁量が増える法律ですが、原発を60年超使わなければならないという規定はありません。

【憲法審査会】
 今国会での改憲発議や国民投票法再改正はなさそう。
 「参議院の緊急集会について」参考人質疑がありました。
 公明党の佐々木さやかさんは「さきほどの西田実仁委員に続いて質問するにあたって、自分の考えを述べるが、参議院の緊急集会や議員任期の延長は現行憲法で足りるのではないか」と語りました。衆議院側では公明党の北側一雄さんが前任期で視察したウクライナ憲法の緊急事態条項をグーグル日本語翻訳で読むよう働きかけ、軌を一にしてきた一年間でしたが、公明党内にも不協和音があるようです。

【衆議院懲罰委員会】
 大串博志委員長が開会。各党大物の委員は国対委員にさしかわっていました。櫛渕万里さんに対する懲罰を審議。立憲は「公開議場における戒告とする」動議を出しましたが、否決されました。維新が提出した「10日間の登院停止とする」動議を自公維が賛成して議決されました。

【厚生労働委員会】
 「良識かつ適切なゲノム医療を国民が安心して受けられるようにするための施策の総合的かつ計画的な推進に関する法律案」(211衆法 号)が起草され、全会一致で本会議に提出すべきだと決まりました。
 「戦没者遺骨収集推進法延長法案」(211衆法  号)が全会一致で議決し、提出されるはこびとなりました。
 また、マイナンバーをめぐる連合審査を行うてはずも整えました。
【国土交通委員会】
 「貨物自動車運送事業法の改正案」(211衆法 号)が起草され、可決のはこびとなりました。
【経済産業委員会】
 「商工中金民営化法案」(211閣法55号)が共反対、自公立維国賛成多数で可決すべきだと決まりました。
【法務委員会】
 「民事訴訟デジタル化法案」(211閣法60号参議院先議)が趣旨説明されました。
 これに先立ち「裁判所の記録の保存・廃棄の在り方に関する調査検討結果」について、最高裁事務総局総務局長から報告がありました。
【外務委員会】
 国際情勢に関する一般質疑が5時間コースでありました。マルチラテラル多国間国際会議の乱立で世界情勢がどんより。

【参議院東日本大震災特別委員会】
 「福島復興再生特別措置法改正案」(211閣法7号)を共産・れいわ反対、それ以外の賛成多数で可決すべきだと決めました。あさって成立。政府は、3月までに成立させてほしいこめじるし法案として提出しましたが、東北差別もあってか、議了が遅れました。

●明日の予定
 衆議院の本会議、憲法審査会、参議院の第1種常任委員会はほとんど開かれます。今国会の解散はまずないでしょう。2年半先延ばされるかもしれないので、節約しようという話も現職の一部浮上しています。

 以上です。
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