ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

「富士通に際立ってた」「デジ庁も上下左右の情報共有に不備があった」マイナンバー法案で立憲「採決できない」

2023年05月29日 17時54分55秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]デジタル庁が入るビル、赤坂プリンスホテルから引き続き西武グループが所有、きょねん2022年4月、宮崎信行撮影。

 G7広島サミットが夏の日の陽炎のようにも感じられるほど解散が遠くなりました。

 過去の話。10年前の通常国会で、5党修正で成立したマイナンバー法。当時の私は、(◎3党合意と5党修正が切り開いた「茜色の空」 マイナンバー社会保障と税の共通番号法案、修正可決 - ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記)として5党修正を追いかけました。この時も民主と維新はわずか2議席差で野党第一党をしていましたが、木原誠二さん、後藤祐一さんが主導していたようで、10年経ってもメーンストリームに居る人が多いようです。

 最近の話。マイナンバーをめぐって、コンビニで「1秒以下」のバグで他人の住民票写しが交付されたり、マイナポイントが他人の銀行口座に振り込まれたりして、不信感が高まっています。

【参議院地方創生・デジタル特別委員会 きょう令和5年2023年5月29日(月)】
 「マイナンバー法改正案」(211閣法46号)。厚生労働委と連合審査を開くてはずをしました。立憲民主党は杉尾秀哉さんが立ち、1か月以上たっているが、これでは採決できないと気色ばみました。
 河野太郎デジタル相は、4つの事案があったと説明。(1)ほぼ同じ時間に別々なコンビニで、住民票などの交付の申し込みをして前のものを上書きしてしまうというバグに誤り
(2)健康保険証の紐付けの手順書から逸脱した人為的誤り
(3)公金受け取り口座の登録とマイナポイントの紐づけの誤り
(4)支援窓口で共用の端末からログアウトをし忘れて前の人を上書きしてしまう誤り
 ーーがあったとし、「それぞれ別の理由により発生した」と語りました。
 デジタル庁の大臣、幹部が現場からの報告を聞くのが遅れたことをデジ庁は「大臣も申し上げました通り、上下左右への情報共有に不備があったことについては深く反省をしております。申し訳ございませんでした」とわびました。

 デジ庁は「富士通に際立っていたという点については、我々の甘さもあったのではないかということでよく十分事案を検討し、今後に向けての対応策を総務省とも自治体ともよく連携してまいりたい」としました。

【衆議院決算行政監視委員会】
 「平成30・令和元年度決算承認案」の全般的審査がありました。
 冒頭、江田憲司委員長が、「この際、謹んでご報告申し上げます。本委員会の委員でありました北村誠吾くんが去る20日逝去されました。誠に哀悼痛惜の念にたえません。ここに委員各位とともに北村誠吾くんのご冥福を祈り、通信で黙祷を下げたいと存じます。ご起立をお願いいたします。黙祷を終わります。ご着席願います」と語りました。2020年国勢調査で、九州ブロックでは長崎県だけ県別定数4→3になりますので、北村さんの長崎4区は事実上消滅し、長崎市1区、壱岐・対馬2区、佐世保・五島3区という大まかなイメージになります。

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