ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

「国立大学法人法改正案」が委員会可決であすの本会議上程、池田高等教育局長は、早稲田卒で第1次安倍内閣以降の反知性主義の牙城「教育再生実行会議室長」だった

2023年12月12日 18時03分05秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 内閣不信任案が現時点で出ていないのは、あすの会期末で、自民党が会期を延長することを警戒したのが最大の理由のようです。国会法通りなら来月30日(火)まで延長可能で、その間、特捜部も身柄拘束・家宅捜索の令状をとれないでしょうが、そんなことできますかね。岸田総裁らは自民党は一つだとの前提で民主主義の横綱相撲をとってほしいです。

 東大などに文科省の承認を得た部外者が過半数を占める「運営方針会議」を新設する「国立大学法人法改正案」(212閣法10号)は午後5時35分過ぎ、見た目の混乱はなく可決すべきだと決まりました。あすの参議院本会議に上程のはこび。 

【参議院文教科学委員会 きょう令和5年2023年12月12日(火)】
 ことし最後の法案となった「国立大学法人法改正案」(212閣法10号)は午後5時半過ぎに再開した委員会で、自公のみの賛成多数で「可決すべきだ」と決まりました。
 過去1年間「統一教会」「文化庁京都移転」の忙殺された文部科学省ですが、池田貴城・高等教育局長は、私の早稲田政経8年先輩のようで、同門のJAXA元理事、医大裏口入学と連続した汚職事件の汚名返上をめざしているのでしょうか。省では官房人事課長、官邸(内閣官房分室)では第1次安倍晋三内閣の「反知性主義・ネットウヨの牙城」ともいえる教育再生実行会議の室長を長くつとめたようです。
 蓮舫さんらは大臣ではなく、池田局長に質問を集中。池田局長は「運営方針会議は、マイクロマネジメントではなく大きな方針を決めるだけ」とし正統性を語りつつ法案の骨格が夏以降に決まったとの推測を否定しませんでした。池田局長はやり手官僚の経歴のわりに「衆議院でもお答えしましたが」と本来禁句のはずのセリフを交えつつ内閣府総合科学技術・イノベーション推進会議の10兆円ファンドの運用を恣意的に行うものではないと強調しました。
 質疑では、国民民主党の伊藤孝恵さんが「最初の段階で衆議院に差し戻すべきだったと後悔している」、共産党の吉良よし子さんが「蓮舫筆頭理事を先頭に経緯を明らかにするまで採決に応じない」と語るなど、野党の連帯を示しました。
 その後、午後4時57分に暫時休憩。午後5時22分に再開し、見た目は正常に、可決すべきだと決まりました。

【参・法務委員会】
 「統一教会を含んだ宗教法人の財産の処分・管理の特例及び法テラス法の改正法案」(212衆法10号衆議院修正)を全会一致で可決すべきだと決まりました。
 共同会派「立憲民主・社民」の福島みずほさん(今月1日の社民党首選で続投決定)が討論で「法テラス法の改正など良い面もあるが、東京地裁が解散を決定して、いざ補償となったときに、財産がない可能性もある」と指摘しつつも賛成し、全会一致となりました。

【衆・本会議】
 松野博一内閣官房長官不信任決議案は投票総数444、賛成166、反対278で否決されました。議席は465(議長席含む=1名欠員)あるんですが、少ないですね。どうしたんでしょう。指名点呼は女性の参事でした。

【参・本会議】
 いわゆる「看板だけ」で、委員長解任決議案のようなものが野党から提出されなかったので、開会しませんでした。

【参・法務・文教科学連合審査会】
 「212衆法10号衆議院修正」について第一委員会室で両大臣に質問しました。テレビが入らない参議院の委員会では異例の「午前9時開会」でした。

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【速報】午後4時57分から暫時休憩 国立大学法人法改正案 今後の日程(採決を含む)を与野党最終協議へ、きょうの野党質疑は12分遅れで「1巡目終了」

2023年12月12日 17時02分32秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 国立大学法人法改正案(212閣法10号)を審議する参議院文教科学委員会は、さきほど12日午後4時57分から、高橋克法委員長が「暫時休憩します」と宣言しました。きょうの審議予定は野党質問1回目で、「片道方式」のカウントで12分ほど延びて、4時57分ごろ終了。委員長はまだ「質疑終局」も宣言していません。

 蓮舫筆頭理事らが協議することなります。きょうの委員会では、国民民主党の委員から「最初の段階で、衆議院に差し戻すべきだったと後悔している」、共産党の委員から「高等教育局長は法案作成の経緯を明かしていない」と蓮舫筆頭理事に連帯したいとの意向が他の野党委員からも出ました。

 もう一つの「宗教法人財産処分特例法案」(212衆法10号衆議院修正)は午後3時22分過ぎに全会一致で可決すべきだと決定しました。

 政府与党が通したい法案で、委員会を終わっていない法案は一つだけとなりました。

 仮に衆議院側で内閣不信任決議案が提出されると、参議院の委員会もあす午後以降になります。

 続報を、この記事に追記して更新することはしないつもりです。

【追記 17時過ぎ】
 午後5時22分に再開。「質疑終局」を委員長がはかり、自公の挙手多数で議決しました。この後、討論が始まりました。まもなく「可決すべきだ」と決まると思われます。【追記終わり】

 以上です。
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