【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

川内博史さん、衆・予算委の理事と政倫審の幹事を更迭さる

2011年01月21日 19時48分22秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

[写真]更迭された川内博史さん(筆者撮影)

 川内博史さんが、衆・予算委理事と、衆・政倫審幹事(理事)を更迭されました。

 民主党の安住淳国対委員長は第177通常国会の召集を24日に控え、常任委員長・特別委員長と理事、委員らの配置を内定しました。

 秋の臨時国会のメンバーが、年明けの通常国会でも陣頭指揮をとるのは、民主党、自民党とも慣例です。たとえば、内定人事では、議運委員長は川端達夫さん、予算委員長は中井洽さん、総務委員長は原口一博・さんと、すべての常任・特別委員長の続投が内定しました。また、議運委筆頭理事は松野頼久さん、予算委筆頭理事は中川正春さんらも続投し、天下分け目の予算国会にのぞみます。

 委員長ポストで唯一の異動がありました。公明党の提案で、初めて設けられる「科学技術及びイノベーション(技術革新)の推進に関する特別委員会(仮称)」の委員長に川内さんが就任することになりました。これに伴い、予算委・政倫審から外れます。委員長になると、歳費のほかに開会中手当が支給されるほか、委員長専用車がつきます。しかし、川内さんは野党時代にも、沖縄及び北方問題に関する特別委員長、与党になってからは、国土交通・常任委員長を経験していますので、左遷人事である事は明白です。

 川内さんが、政治とカネの問題が現に浮上している小沢一郎氏の伝令役をしたり、沖縄県知事選で党推薦外候補(=落選)の応援をするなど、反執行部的な活動が高じたことが原因だと思います。

 ところで、内定人事では、3月に政権の命運がかかる予算関連法案を扱う財務金融委員会の筆頭理事で古本伸一郎さんが留任し、厚生労働委員会では渡辺周さんが筆頭理事に就きました。ただし、小沢一郎議員が、衆・懲罰委員に留まることになりましたが、強制起訴後の野党の出方を考えると、小沢議員は、国家基本政策委員に回した方が国会運営がスムーズになると感じます。

 安住さん、川内さん、渡辺さんの3人は早大雄弁会の同級生。そして、政権交代直前では、それぞれ、国対委員長代理、国対筆頭副委員長、議運委理事のトリオで、まばゆいばかりの青春ダッシュで政権交代を実現しました。

 これに先立つ、2008年の通常国会では、国会内では、衆・予算委を岡田克也筆頭理事、前原誠司次席理事でたたかい、国会外では川内博史ガソリン値下げ隊長が、「野党がガソリンを25円下げる」という憲政史上野党として最も世の中を動かす歴史の一員となりました。

 政権交代後の最初の衆院本会議では、議員運営委員がまだ決まっていないので、新しい与党の「有望株」ということで、「ギチョー!」と議事進行係をやりました。

 

 当選回数は増えることはあっても、減ることはありません。当選5回生与党議員の川内さんにとって、一生に一度の本会議だったわけですが、これは各派協議会の玄葉光一郎・前議運委筆頭理事、渡辺周・前議運委次席理事が「川内は政権交代のために、イチバン働いたから」という理由の粋な演出だったようです。

 沖縄の事件の後、岡田さんは川内さんを幹事長室に呼び出し、「李下に冠を正さず、という言葉があるんだよ」と諭し、たとえ理屈は通っていても、誤解を招くような行動はするなとアドバイスしました。これを受けて、川内さんは2度目の沖縄入りを自重し、少し大人になりました。

 

 しかし、引き続き、小沢一郎氏の伝令として、TV出演するなど、「民主党政権が前に進むうえでの線路の置き石」となった川内さんを切ることを、同級生の安住さんは決断しました。

 
[画像]小沢一郎氏の使いっ走りに成り下がった川内氏(日テレさん映像から拝借)

 安住・国対委員長は21日付のメールマガジンに「(防衛副大臣と打って変わって)今度は、その日その日の入札でてんてこ舞いする市場の買受人のような仕事になってしまった。考えていたらダメで瞬時の判断が求められる。ねじれ国会で、とんでもない重い荷物を背負わされたが、これも運命だと思って明るく楽しく前向きに頑張りたい」としました。

 東軍と西軍に分かれた同級生。東軍の安住さんは、同級生切りという、重くて、運命的な決断をしました。「きのうの味方は、きょうの敵」。とはいえ、「きょうの敵は、あすの味方」となる日を待ちたいと思います。

 なお、川内さんの更迭で空いた政倫審幹事には、岡田幹事長の隣の三重4区選出の森本哲生さん、同じく予算委理事には2009年5月16日の代表選で岡田候補の応援演説をした、民主党総括副幹事長の手塚仁雄さんが就きます。また、パシフィック・パートナー(TPP)に関係する衆・農水委員会(山田正彦委員長)では小沢系の筆頭理事を、災害対策特別委員会の筆頭理事とトレードしたうえ、森本哲生理事を国対との連絡役に指名しました。

 09マニフェストと刑法と刑事訴訟法を守り通す川内さんは立派だと思います。川内さんのおかげで民主党に話題が集中し、自民党のテレビ露出が減り、支持率が伸び悩んでいます。とはいえ、ある程度「予定調和」というものがあるでしょう。政治は理屈だけでは煮詰まってしまいます。私たちは、川内さんが帰ってくる日をいつまでもずっと待っています。恥ずかしがらずに、ふらっと、こっちに帰ってきてくださいね(^_^)v

 ↓下は、川内さんに贈る歌!(YouTube上で見つけた物を張りました)

 ♪内緒で出て行った君を 誰も裏切ったなんて、思ってないよ。心配しないでいい~ 

 


2011年安定の年へ 縁起のいい出来事

2011年01月20日 14時53分26秒 | その他

 週明けの24日・月曜日から、いきなり当初予算審議の前提となる政府4演説から2011年国会はスタートします。

 参院のねじれ、景気・雇用・将来不安に加えて、小沢一郎さんの強制起訴のタイミングが迫っており、国会内外に不安・先行き不透明感が漂っています。

 さて、2007年8月4日にスタートした当ブログで、初めての出来事。

 

 ごらんのように、おととい(2011年1月18日)からきのう(2011年1月19日)にかけて、1日の訪問者数(ユニークアドレス)が1,007IPで「変わらず」になりました。

 これは私はヒジョーにうれしいし、めでたいと思います。ここ1週間~3週間のアクセス状況は次の通りです。

 ↓クリックすると大きくなります。

 
 ↑クリックすると大きくなります。

 日本は2006年から人口減少社会となっており、右肩上がりの思考でいると、これから先、辛いと思います。

 もちろん、「変わらずに」「安定して」いるためには、年齢にも寄りますが、少しだけ斜め上を見ておいた方がいいでしょうが、基本的に「変わらず」は「増えた」「伸びた」よりめでたい。

 昨夜は月がきれいで、総務政務官の逢坂誠二さんはけさのメルマガで「昨夕、東京湾に浮かぶ月、その白さにハッとしました。霞が関から羽田に向かう途中のことです。搭乗の際には、夕焼けと月のコントラストに見とれ、飛行機内からは、真横に月を眺めながらの飛行でした。慌ただしい移動の最中、昨夕は、月の姿に見とれ、現実の世界と我を忘れる時間を得ることができました。満月は、今朝の6時21分です」と書いています。

 行政刷新相の蓮舫さん。内閣改造で、公務員制度改革担当をベテランの中野寛成さんに譲り、かわりに消費者庁(消費者及び食品安全)を預かっています。ゆうべツイッターで「官邸でのEPA,FTAAP閣僚会合を終え外に出ると、今夜は月がものすごく綺麗でした」とつぶやきました。フォロワーから「月の写真撮影成功しました。お互い知らなくても離れていても同じ月を見て生活してるんですね」との語りかけがあると、「ね。同じ月を見て感動できるって素敵です。素敵な写真をありがとうございます!」。そして、他のフォロワーは「そうゆう一瞬の感動があるから生きてられる」。

 不安定で不透明な日本ですが、空を見上げると、そこには“絶対”がありますから、朝起きて空を見上げる習慣がある限り、人間は生きていける。そして、自然のまえに人間は無力であり、謙虚に自分を見つめ直す。

 そんなわけで、半年におよぶ通常国会直前に縁起の良いことがありました。僕としては(火)~(木)は1000IP以上を「誘導目標」としてやっていきますが、アクセス数を伸ばすよりも、引き続き、自分の書きたいことを書いていきます。


与・野党 衆・参 閣僚経験がない70歳以上の議員リスト

2011年01月19日 20時01分32秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

[写真]与謝野馨さんの34歳初出馬のときのポスター(写真と本文は関係ありません)

 あす(20日)は二十四節気の「大寒」なのに、今夜(19日)の東京の空は、午後7時を過ぎても明るいので、どうなっているんだとおもったら、月齢14・7日で、あすは満月。うろこ雲がでているので、月光で反射して、空が青く見えるのでしょう。ということを確認して、安心しました。

 民主党長老で選対委員長になった石井一さん(ピンさん)がさる17日午後10時からのBS11「インサイドアウト」に出演しました。

 ピンさんは冒頭「きょうは1・17だ」として、兵庫・神戸などを中心とする、「阪神・淡路大震災」の発災16年に言及。

 波紋を呼んでいる与謝野馨・税と社会保障の一体改革担当大臣の入閣について、「はじめは問題があると思ったが、菅さんの気持ちも分かる」としました。

 ピンさんは、

 社会保障の一体改革とは、
 
 消費税年金の一体改革という意味だ、と翻訳しました。

 蛇足ですが、この2時間前に放送された朝日ニュースターの「ニュースの深層」で、民主党の衆・議運委理事の山井和則さんが一体改革とは「税と医療、年金、介護、子育て支援(子ども手当)のことだ」と説明していました。この辺に、長老議員しかも参議院の長老議員の存在意義を感じます。

 ピンさんは、財務相厚労相がいて、その下に役人がいる事から、横串をさす、「担当大臣」の必要性を認めました。そして、その改革は、「無年金で苦しんでいる高齢者もおる」として、現行制度で自公政権がつくった「基礎年金の2分の1の国庫負担」ないしは民主党マニフェストの「最低保障年金(月7万円程度を全額税負担)」を実現して、厚生年金や国民年金の保険料を納めていない人でも最低限のくらしができる「税と社会保障の一体改革」が不可欠だとしました。一方、きょう(19日)の報道では、与謝野大臣は現行の「基礎年金部分の2分の1の国負担」を継続するよう主張していて、6月の政府案は、おそらくこの折衷案になるのではないかと予測します。

 何度も書いているとおり、年金制度に関しては、民主党と自民党、あるいはまだ見ぬ政党による政権交代があるたびに制度が変わったら、信頼が低下し、保険料納付率が下がりますから、ぜひ、自民党も政局にしないで、協議に参加して欲しいと思います。

 ピンさんは、「税と社会保障一体改革大臣に与謝野馨さん」という人選については、「玄葉君や枝野君だと・・・」と司会者に聞かれてないのに、玄葉光一郎さん、枝野幸男さんの2人の具体名を挙げた上で、「彼らだと、中味は分かっているけれども、行司役にはなれない。とくに野党との調整役にはなれない」として、「そこで彼(与謝野さん)を呼んだんだろう」としました。しかし、与謝野大臣で「自民党とたちあがれ日本を敵に回したのは(損害が)大きい」として、「たちあがれには立派な人がそろっている」とし、「私なら与謝野さんでなく、園田博之さんを大臣にすえる」としました。その理由として、厚生労働行政に詳しく、与野党の調整能力があるにもかかわらず、未入閣だからだ、としました。

 ちなみに、18日付朝日新聞が報じたところでは、菅直人総理の意向を受けて、与謝野さんと折衝したのは、防衛大臣の北澤俊美さんだったそうです。1998年4月に菅直人代表でスタートした「民主党」はピンさんが初代国対委員長、俊美さんが初代参院国対委員長という強面コンビでした。このように、一見徒労に見える国会対策ですが、実は、政策を実現する手段というのは、国会での反対党や少数政党とのねばり強い話し合いと日程計画から生まれることは、この2人が証明しています。

 私たち新生党から民主党に参画した者たちにとっては、「一度裏切る人間は二度裏切る」という格言があります。新生党44人のシンドバッドの一人で、羽田内閣で官房副長官を務めた「K.直人」という人がいて、まだ若いのに(菅さんの1歳下)、1997年、一本釣りで与党・自民党に復党しました。裏切り者です。とくに彼の復党で、自民党は衆院単独過半数を(選挙無しに)とったので、印象は強烈でした。昨年末、藤井裕久さんの講演にK.直人さんが現れたので、「何だろう?」と思い、名刺交換しました。衆院落選後、政治家を引退し、もう選挙区に家はなく、大学で博士号を取り、団体の会長をしているとのこと。やがて、来賓の鳩山由紀夫前総理が登場したので、「座りましょうか」と並んで着席しました。K.直人さんは鳩山さんに「久しぶりです」と声をかけると、社交的な鳩山さんは「あれ、今どうしてるの?」としばし談笑。でも、この後、K.直人さんが「今度伺います」と言ったら、鳩山さんはあからさまに嫌そうな顔をしていました。隣りにいた馬淵澄夫・国交大臣(当時)は、その人が誰だか分からない風情でした。講演後の立食パーティーで、筆者は藤井さんに「あんた、一番前でK.直人と隣同士で聞いていたけど、Kと関係あるの?」と聞かれて、「とんでもない!むしろ反対ですよ。ただ、今何をしているか知りたくて、名刺をもらいたかっただけです」と必死に“身の潔白”を主張しました(笑)。年が明け、羽田内閣から17年経って、K.直人さんより14歳年上である藤井さんが現役衆院議員として、官房副長官として官邸入りしたのは、皮肉。とはいえ、これは政治の本質をよくあらわしています。

 釣り堀から自民党に一本釣りされたなかでも、たとえば、東京都議会議長をやってから衆議院議員に初当選し、新生党・新進党に参加した高橋一郎さんも自民党に帰りました。でも、「あの歳で、都議会議長までやってから国会に出たんなら大臣やりたいよなあ」と、自民党に利用され、結果として大臣になれずに政界引退した高橋さんには同情論があります。高橋さんは藤井さんより6歳年上です。 

 さて、だれでも人生は一度だけ。現職の与党・野党、衆院・参院で、閣僚経験がない人をリストにしてみました。年齢は数え年(2011年の誕生日時点での年齢)で、PCや一部ケータイでは、太字や大きな文字にした議員がいますが、他意はまったくございません。

 なお、与謝野大臣と同い年は、昭和13年・1938年生まれで、ことしで73歳になります。民主党衆院議員も併記しました。これはやはり「党へ貢献してきたのに何で」という気持ちを勘案する必要があると思うからです。

 政権交代ある政治を完成するためには、なんとか、衆参で数人の人に政権に参加して欲しいと思います。私は二大政党制の理想を捨てていません。しかし善後策として一本釣りによる参院過半数、衆院3分の2をなんとか実現したいと考えます。民主党と自民党の大連立は絶対に避けたい。とはいえ、公明党のキャスティングボートをねらう発言や、みんなの党の国会混乱作戦を野放図にさせておくわけには参りません。基本的に岡田さんでなく、仙谷さんがこういう仕事をやってほしい、という声が多いのではないでしょうか。仙谷代表代行は“和製ジェームズ・ディーン”、すなわち、ちょっとワルが格好良い。

 冗談半分ですから、各議員、その支持者のみなさん、また選挙区対抗馬議員、その支持者のみなさん、あまり真剣にこのリストを見ないでください。くれぐれも、怒ったりしないでください。あくまでも年齢という客観的なものに基づくリストということでご覧下さい。怒らないでね(^_^)v

 【年齢別、与野党・衆参 未入閣者リスト(70歳未満は抜粋)】

 83歳

 草川昭三 公明党 参院 (元)衆院予算委員、公明党国対委員長、非創価学会員とされる。

 77歳

 谷川秀善 自民党 参院 (元)外務副大臣、参院自民党幹事長、大阪府副知事
 菊池長右ェ門 民主党 衆院 小沢グループ

 76歳

 山内徳信 社民党 参院 (元)読谷村長、沖縄県出納長

 75歳

 大石尚子 民主党 参院 民社協会員、秋山真之の実孫、(元)神奈川県議(鎌倉市選出)

 輿石東  民主党 参院 参院議員会長、(元)党代表代行、党幹事長職務代行

 74歳

 藤谷光信 民主党 参院 浄土真宗住職
 前田武志 民主党 参院 予算委員長、(元)新生党衆院議員、政務次官(国土庁)
 金森 正 民主党 衆院 幹事長補佐兼いちもく会会長 (元)四日市選出三重県議

73歳=与謝野馨・税と社会保障一体改革大臣と同い年

 加治屋義人 自民党 参院 鹿児島県選出 (元)農水政務官
=現在同県に民主党参院議員はいない 
 松村龍二  自民党 参院 福井県選出 (元)国土交通副大臣、文部政務次官、警察官僚・岐阜県警本部長、東大法学部卒、昭和36年入庁。
=現在同県に民主党参院議員はいない
 
 石毛子 民主党 衆院 
 田中慶秋 民主党 衆院
 滝 実   民主党 衆院

72歳

 伊達忠一 自民党 参院 (元)国交政務官、北海道議会議員。

 土肥隆一 民主党 衆院
 松下忠洋 国民新党 衆院

71歳

 江口克彦 みんなの党 参院 (元)PHP総合研究所社長、パナソニック常務=松下政経塾塾員に知己多数。

 岸 宏一 自民党 参院 (元)厚労副大臣、総務政務官、山形県金山町長から政治キャリア半世紀。知事選では、民主党系の現職知事を応援して、自民党県連と亀裂。

 田中直紀 民主党 参院
 ツルネンマルテイ 民主党 参院

 寺田典城 みんなの党 参院 (元)秋田県知事、横手市長=寺田学・首相補佐官の実父

 中山恭子 たちあがれ日本 参院 (元)大蔵官僚

 池田元久 民主党 衆院 経産副大臣、前財務副大臣

 竹本直一 自民党 衆院 (元)財務副大臣、厚労政務官、経産政務官、国交官僚

 西野陽   自民党 衆院 (元)新生党・新進党衆院議員で自民党に復党、小選挙区勝ち上がり組、(元)経産副大臣、環境政務官。
 吉田公一 民主党 衆院

70歳

 重野安正 社民党 衆院

 谷川弥一 自民党 衆院 (元)農水政務官、長崎県議会議長
 野木 実 民主党 衆院

69歳(抜粋)

 北川イッセイ 自民党 参院 (元)防衛政務官、大阪府議。
 山崎正昭 自民党 参院 (元)内閣官房副長官、参院自民党幹事長。参院選公募で県連混乱=現在同県に民主党参院議員はいない 

 市田忠義 日本共産党 参院 日本共産党書記局長

 池坊保子 公明党 衆院 (元)文科副大臣、非創価学会員とされる。

 園田博之 たちあがれ日本 衆院 たちあがれ日本幹事長、(元)官房副長官、厚生政務次官、自民党政調会長代理

 吉井英勝 日本共産党 衆院

 68歳(抜粋)

 田野瀬良太郎 自民党 衆院 

 中村博彦 自民党 参院 全国比例選出 (元)総務政務官、徳島県議

 野村哲郎 自民党 参院 鹿児島県選出、(元)農水政務官、JA鹿児島幹部=現在同県に民主党参院議員はいない

 長谷川大紋 無所属 参院 (元)茨城県議会議長

 水落敏栄 自民党 参院 全国比例選出 (元)文科政務官

67歳(抜粋)

 金子原二郎 自民党 参院 (元)長崎県知事、衆院議員5期

 二之湯智 自民党 参院 (元)総務政務官、京都市議会議長、全国市議会議長会会長

 又市征治 社民党 参院

 漆原良夫 公明党 衆院

 柳本卓治 自民党 衆院


「就活漂流生」が吉川沙織さんに申し入れ、“就職環境改善法”制定へ 具体的提案

2011年01月19日 12時50分57秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意
[写真]民主党参院議員の吉川沙織さん、2009年8月、宮崎信行撮影

 昨年末のエントリーで、「就職氷河期」の代表、参院議員・吉川沙織(吉川さおり)さんの第174通常国会の予算審議での質問を紹介しました

 きのう(2011年1月18日)、大学生の就職難に関して「就職環境改善の法律策定」をもとめて「4団体」が民主党参院議員の吉川沙織さんに申し入れました。

 2011年1月18日付の「大学生の就職難に関する申し入れ書」の提出者は4団体、代表者はのべ5人で、
 「就活どうにかしろデモ@東京 本間篤」(本間さんは東京新聞などでも実名で「神奈川大4年生」と報じられているので、実名)
 「就活くたばれデモ@札幌 Oさん(文書では実名、以下同)」
 「ここがヘンだよ就活パレード in 関西 Tさん」
 「就活したくないよぉ~☆パレード@松山 Sさん・Fさん」

 の4団体・5人の連名です。

 そして、おそらく後見人的存在ということでしょうが、「参議院議員 吉川沙織様 私は東京大学大学院教育学研究科教授の本田由紀と申します。(中略)私からもこころからのお願いを差し上げ申します」という東大院教授で・日本学術会議の「大学と職業の接続」検討分科会幹事の本田由紀さんの前日(1月17日)付のお手紙も添えてあります。

 私自身も、バブル崩壊&第2次ベビーブーム世代&大学進学率上昇のトリプルパンチで、大卒就職難の時期で、真夏の地下鉄で疲れ果てたことがあります。ただ、今回はどうやらネット上から派生したデモの参加者らが組織したようで、東京、札幌、関西(大阪ではなく)、そして松山というようにティーパーティー的な広がりを感じさせます。

 文書によると、2010年11月23日に、全国4都市(札幌、東京、大阪、松山)でデモ行進をしたということで、その日は「勤労感謝の日」ですから、センスの良さを感じさせます。

 そして、12月27・28日に10政党に4団体連名で申し入れをしたそうです。私はこのことをまったく知らず、12月30日付で吉川さんのエントリーを書きました。学生というのは、政治家から見ると、「票にも政治資金にもならない」ので、おそらく生煮えだったのでしょうか。2011年1月1日放送のテレビ朝日「朝まで生テレビ!」の観覧席に、実行委員12人が入り、番組中で発言した、とのことです。ごらんになったかたも多いのでしょうか。

 そして、「就職氷河期は社会構造が生み出したものであり、政府が積極的に取り組まなければならない」「政権与党である民主党には、就職環境改善のための法律の策定を申し入れたい」(申し入れ書の文面)ということで昨年の予算審議で具体的な国会質疑をした政権与党の吉川さんへ直談判となったもようです。

 また、参院厚生労働委員長の津田弥太郎さん(民主党参院議員でものづくり産業の労働組合「JAM(ジャム)」出身)と意見交換もしました。申し入れには、吉川さんが役職を務める「民主党青年局」の事務を扱う民主党国民運動委員会の党職員も同席しました。

 私は申し入れ書を見て、大変感心しました。

 吉川議員が3月の質問で提案し、菅直人政権のチームが8月に打ち出した、「卒業後3年以内は新卒扱い」について、「方向性としては良いが、より一層の緩和を求める」として、「卒業の年数による差別を防ぐため、履歴書に卒業年を書くことを禁止する」ことなど「実効性を高める法律の策定を要望する」と、タイヘンに具体的な手法を提言しています。

 申し入れ書のもう一つの柱「就職活動の早期化是正」ですが、経団連(会長企業・住友化学)が1月12日に発表した会社説明会のスタートを(大学3年生の)10月から12月に遅らせる」という指針について、「(法的)強制力がない」とし、「そもそも12月でもまだ早すぎる」と一刀両断、バッサリ斬り捨てました。それと対比させるかのように、日本貿易会(会長企業・三井物産)の「説明会を3年生の年明け2~3月頃、採用活動を(4年生に進級した)8月以降とする」との方針を「この水準を実現してほしい」と評価するという「分断工作」を使っており戦術面でも長けています。また具体的な提言として「学業を阻害しないよう広報・採用活動は長期休暇・週末・夕方以降にし、できるかぎり教育課程を修了した遅い時期に開始することを義務付ける法律の策定を要望する」としています。

 一連の文書では、「就職活動ナビサイト偏重に起因するミスマッチ問題の一考察」という文書も添付してありました。

 これによると、「現在就職活動中の学生が使う主な情報源は、ナビサイト(就職情報サイト)であり、合同説明会もナビサイト主催のものが多い」んだそうです。そして、このナビサイトとは、大手3サイトとして、「リクナビ2011」、「マイナビ2011」、「日経ナビ2011」があるそうですが、この大手3サイトでは全企業の1割以下の企業の情報しか得られないようだ、と分析しています。その理由として、「掲載料が高額で、数十万~100万円近くの基本料金に、1つあたり10万円~100万円程度の様々なオプションがつく料金体系となっており、中小零細企業は掲載をためらうではないか、と考えられる」という、分析があります。ご存じのように、中小企業に限定すれば、新卒採用の有効求人倍率は4~5倍だとされています。この点で、文書は「ナビサイト以外の情報源を活動できる環境を構築することが効果的で、具体的には公的な就職情報機関(例:ハローワーク)の充実が必要だ、と指摘しています(法制化は求めていない)。この考察は私はまったく知らなかった情報ばかりで目から鱗が落ちました。

 本田教授もお手紙で「当事者である若者自身が声をあげる動きはこれまでほとんど見られませんでしたが、ここに来て、ようやく若者たちによる現状への建設的批判や提言が現れるつつあります」としています。私も、

 これだけの具体的提言ができる若い人材は、元気な日本を復活するうえで、必要不可欠です!と僕も思う。

 本田教授も、吉川さんへのお手紙で、「これは明らかに正当かつ健全な前進であり、社会は、なかでも為政者(与党政治家)の方々は、ぜひ彼らの切実な訴えに耳を傾け、その求めに応えて、大学(および他の教育機関)から仕事への移行」への対策が必要とし「若者がその力を十全に発揮できるような社会の構築を願う」と書き綴っています。

 さて、参議院議員、吉川沙織、34歳。ずいぶん重い課題を与えられました。

 この人は、情報労連(NTT労組など)の推薦をもらえれば、現行制度では当選し続けられるんですよ。ここが政治家として大きくなれるかどうかの正念場です。歴代の総評系国会議員は、野党第1党の党首(日本社会党中央執行委員長)や、首相(村山富市さん)、衆参両院副議長がいましたが、これだけ大きな課題を与えられた旧総評系議員は吉川さんが初めてといういえるでしょう。私のように政権交代ある政治に必要な二大政党のひとつとしての「民主党」というとらえ方をしている人間と同様に、民主党に「欧州型社民主義政党」の要素を求めている人もいます。私が信頼する政治家の一人であり、2月6日に北九州市長再選をめざす北橋健治さんは「日本のブラント」をめざしてきましたが、吉川さんには「日本のメルケル」のような政治家になってほしい。頑張れ!

 このブログでも何度も書いているように、衆参の厚労委は法案が大渋滞になっているし、通常国会の前半戦は、衆参の予算委員会に大臣が拘束されて、一般委員会は開催すら難しいです。しかし、そう言っていられる状態でもありません。

 私としては、超党派の議員立法として、衆参与野党の話し合いや委員会での意見表明を経て、「厚労委員長起草の法案」として国会提出し、委員会審議を簡略化して、本会議に上程して可決・成立するのが現実的だと考えます。経団連もルール化に動いている以上、法律への圧力はかけづらいだろうし、実は経団連の正副会長の企業というのは、逆に日本貿易会の会員会社に頭が上がらない(旧財閥や海外事業での協力関係など)ことがあるので、ここは一気に突破できるのではないかと考えます。

 吉川さんなら、衆・議運委理事で、野党時代は厚労委理事の経験が長かった山井和則さんの協力も得られるし、津田弥太郎委員長は良くも悪くも力がある。参院自民党は津田さんのことをヤジるけど、それは力があるから、おそれているだけで、おそらく参院自民党がネックになりそうですが、ここは他党の協力があれば、参院でも過半数の支持を得られると推測します。やはり、まずは審議日程をどうするか、ということで、「就職氷河期の代表・吉川さおり」さんの背中を衆参与野党の先輩たちが背中を押して欲しいと願います。

天皇陛下、詔書を発布

2011年01月17日 06時30分00秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

 天皇陛下が詔書を発布されました。

 内容は次の通り。

「日本国憲法第七条及び第五十二条並びに国会法第一条及び第二条によって、平成二十三年一月二十四日に、国会の常会を東京に召集する。

  御名御璽

 平成二十三年一月十四日」

 とあり、「内閣総理大臣 菅直人」の副署があります。

 「平成23年(2011年)1月14日付官報特別号外第2号」が掲載しました。


【関連エントリー】

「未応召」の自民党6議員のバッジを引っこ抜こう!【追記あり】

2009年01月08日 05時43分32秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党崩壊へ

http://regimag.jp/s/blog_publisher_view/index/?blog=65

恒三さん、与謝野大臣「恥ずかしい」としながら「これから参議院で3人ぐらい連れてくる」と宿題を出す

2011年01月16日 06時54分58秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

 民主党最高顧問で、倫理委員長を務めることが内定している渡部恒三(わたなべ・こうぞう)さんが16日放送のTBS「時事放談」に出演しました。

 菅再改造内閣については、「改造というよりも補充人事だ」「法相に関しては昨年中に補充しておかねばならなかった」として、浮つかないようたしなめした。「ただし、藤井裕久君が官房副長官を引き受けたのは素晴らしい」と述べ、「僕も安住淳国対委員長の下で、筆頭国対委員長をやりたいくらいの気持ちだ」と、長老として、政権交代ある政治の完成に向けた意気込みをみせました。

 また、与謝野馨・社会保障と税一体化改革相については、「恥ずかしいなあ。自民党のいいところを貪って。人間は信義と節操が必要で卑しい」「参議院で3人ぐらい連れてくるんならいいんだけど、衆議院は増えてもしかたない」「民主党内にも人材はいる」としながらも、「大臣としての能力はバツグンだ!素晴らしい!」と絶賛。「これから参議院で3人ぐらい連れてくるんじゃないか」と宿題を出しましたが、東京1区立候補者が2人入閣していることについて、「有権者はどうやって判断したらいいのか」と指摘しました。55年前の早大大学院政治学研究科の卒業論文「二大政党制」から一日たりともぶれない二大政党論者ぶりを発揮しました。

 同席の元岩手県知事で自民党内閣で総務大臣をつとめた増田寛也さんは、「自民党は、衆院側が参院自民党を抑えられなくなっているのではないか」との分析と懸念を表明しました。

 恒三さんは、55年体制での国会運営について、「(自民党の)金丸信さんと(社会党の)田辺誠さんが話し合えば何でも上手く行った」「私が自民党の国対委員長のころ、消費税増税で大変だったが、(民社党の)春日一幸さんは約束したことを最後まで守ってくれた」として、裏取引があったことを認めながらも、現在は民主党、自民党双方があまりに努力が足りないとの現状認識を示し、改善を求めました。

 また、恒三さんは現在も「公明党と親しい」として、部分連合は可能だ、との認識を示しました。

 恒三さんは、2011年は①衆院解散②総辞職③総理を代えて解散--のいずれもない、として菅さんに心のこもった政権運営をしてほしいとエールを投げかけました。

 ◇

 共同電によると、法相になった江田五月さんは、15日、地元・岡山県連の会合で、72歳の与謝野馨さんが入閣したことについて、「そこからまた広がってくる」「捨てる神あれば拾う神あり。最初が与謝野さんだったら、やはりそれは拾ってもらわないと」「いろんな工作をしているわけではないが、必ず出てくると信頼している」と述べました。能力の高さから、科学技術担当大臣など職務が広がった玄葉光一郎・政調会長大臣も「評価はさまざまだが、党派を超えた結集の第一歩になるかもしれない」として、今後も衆参の諸政党からの一本釣りを進める方針が明確になりました。基本的には、閣僚経験がない70歳以上の衆参議員が“釣り堀”になると思います。

与謝野氏への追随、野党議員に期待 江田法相  :日本経済新聞 2011/1/15 21:49

 江田五月法相は15日、岡山市の民主党県連の会合で講演し、たちあがれ日本を離党して入閣した与謝野馨経済財政相について「そこからまた広がってくる」と述べ、与謝野氏に追随する野党議員の出現に期待感を示した。「捨てる神あれば拾う神あり。最初が与謝野さんだったら、やはりそれは拾ってもらわないと」と起用した菅直人首相の判断を評価した。

 同時に「今この徳俵に足が掛かった日本の状況を何とかするには『私が自民党だ』と言っていられない」と指摘。「いろんな工作をしているわけではないが、必ず(協力者は)出てくると信頼している」と述べた。

 同席した玄葉光一郎国家戦略担当相も、与謝野氏の入閣について「評価はさまざまだが、党派を超えた結集の第一歩になるかもしれない」との認識を示した。〔共同〕


岡田克也さんがメルマガで鉢呂吉雄(前)国対委員長に「謝罪」

2011年01月15日 23時46分05秒 | 岡田克也、旅の途中

 新聞記者の疲労はピークを越えているでしょう。お疲れ様です、としかいいようがありません。また、政治部1・2年生で、次の人事考課シートに他部への異動の希望を書こうと、心に決めた人もいるかもしれません。こうやって、大手メディアの政治部は、ベテラン・中堅(手の抜き所を熟知)と、ねずみのように這いずり回り、そして疑問を感じ、他部へ異動していく番記者・ベタ張り記者に二極分化しています。それなのに、定例異動では、「私、○○支局から来ました○○です!」という目の輝いた政治部新人の供給は事欠かない。政治部に取材される人たちは、そういう華やかな世界(見た目は別として)にいるということを肝に銘じてほしいです。

 さて、昨日、中野寛成・衆院議員(現・国家公安委員長)をお見送りした後、議員会館の吹き抜けから、鉢呂吉雄さんの議員室に記者がベタ張りしていて「あれ?」と思いました。私はてっきり、鉢呂さんの次の人事ということで、「幹事長代理就任へ」という話かなと推測していたら、どうやら岡田克也幹事長が鉢呂議員室を訪れていたらしい、ということがきょうの新聞で分かりました。鉢呂さんは第176臨時国会限りで国対委員長を卒業し、民主党副代表への昇格が内定しています。私は第176臨時国会を振り返った限りでは、菅直人代表・岡田克也幹事長の判断は当然だと考えます。

 このほかの人事も続いており、15日も首相公邸で、菅直人、枝野幸男、岡田克也、安住淳の「4人組」による協議がありました。安住防衛副大臣の後任に、小川勝也・総理補佐官が周り、おなじ参院枠の総理補佐官には、三重選挙区の芝博一・民主党参院総括副幹事長(元参院国対委員長代理)が回るようです。枝野さんの後の、幹事長代理には藤村修さんが厚労副大臣が入り、大塚耕平・広報委員長が厚労副大臣に回るようです。広報委員長補佐の1年生議員は残念でしょうね。また石井一・選対委員長、渡部恒三・倫理委員長が五大老のように岡田さんを守ってくれるようです。また岡崎トミ子さん、鉢呂吉雄さんも副代表となり、「新生党&90年初当選」が最大派閥となりそうな気配で、小選挙区時代、「岡田が派閥を作らないホントウの理由」がだんだん可視化されてきました。藤村修・幹事長代理は花斉会会長経験者で、凌雲会会長・オーナーの仙谷由人さんが代表代行としてにらみをきかせ、小沢グループからは山岡賢次副代表が入りますが、基本的には「新生党&90年初当選組」が最大派閥になりました。なんとか、この国会はこの体制でやらせていただきたいと、民主党非主流派、連立与党の国民新党、友好政党の社民党、ほか各党、とくに参院のみなさんにお願いしたい。まかり間違っても、菅さんがダメなら、その後継者は、岡田さん以外の人になります。間違いありません。ですから、我慢して一緒に日本を前に進めましょう。

【岡田克也さんが、メルマガで鉢呂さんに異例の謝罪】

 さて、1月15日午後8時過ぎに、岡田克也さんはメールマガジン「かつやNEWS」を出し、「信頼する同期の友、交代は大変残念」として、鉢呂吉雄さんの国対委員長“更迭”を惜しみました。「謝罪」という言葉はありませんが、事実上、岡田さんが鉢呂さんに謝罪した内容。岡田克也さんが、人事で優秀で仲の良い議員を抜擢し、「日のあたっている人」、例えば福山哲郎さんとか、枝野さんとか、藤井裕久さんとかを公の場で評価することはありますが、「日陰の人」に対して、謝罪を含めたフォローをすることは極めて異例のことです。

 岡田さんは、「1つ残念だったのは、私の長年の友人であり、ともに民主党でやってきた鉢呂吉雄国対(国会対策)委員長が交代になったことです」としたうえで、「いろいろなことが言われますが、私は、鉢呂委員長は本当によくやってくれたと思っています」と語りました。そして、「一昔前と違って、国対の難しさというものは、一段と高まっています」とかばいながらも、「民主党の中での意見集約の難しさもないわけではありません。衆参の連携も課題です」「かつてのように、党内が必ずしも一方に固まっているわけではなくて、例えば、予算委員会の運営に関しても、予算委員会の責任者や国対委員長、あるいは幹事長の間でも、意見が違うことがしょっちゅう起こりました」と幹事長としては異例の国会運営の現場をオープンにすることで、岡田さんらしく、仲間はかばいながら、敵を攻撃する“分かる人には分かる表現”で、党内野党にレーザービームを送りました。この「予算委員会の責任者」とは、13日放送のクローズアップ現代で、名指しを避けながら党大会での振るまいを取り上げ批判した議員と同一人物だと思われます。

 鉢呂さんは、民主党全議員の中で、イチバン選挙上手だとも言われています。政権交代選挙の直前でも鉢呂・北海道連代表(当時)は、私の友人の石川知裕さんの選挙区内の地元の農協を一緒に回ってくれています。その北海道連代表で選挙上手の鉢呂さんは、2009年5月の民主党代表選で岡田陣営に加わりました。「政権交代して鳩山由紀夫さんを北海道初の総理に!」と盛り上がる北海道内外の鳩山さんの支援者は道連代表の「寝返り」に驚きました。

 政権交代後、鉢呂さんは当選7回生なのに、枝野幸男さんとともに、まったくの無役となり干されてしまいました。岡田外相の下の政務三役は全員が鉢呂さんより当選回数が少ない人で占められました。

 岡田さんは「鉢呂委員長と私はお互い非常に信頼関係があり、ともに平成2年初当選で──もちろん、スタートは私が自民党、鉢呂委員長が社会党でしたが──長年一緒にやってきました。私が党代表だったときも、鉢呂委員長は幹事長代理として、藤井裕久幹事長のもとで私を支えていただいたりと、長年の友人です。これからも、民主党のためにしっかりと頑張ってもらいたいと思います」としました。

 「地位は人を育てる」と言います。北澤俊美防衛大臣を見ていて、「男(人間)っていうものは、70歳を越えてから成長することもあるもんだなあ」と思います。岡田さんも還暦まで2年半。原理主義ときどきレーザービームの岡田さんも少しずつ成長しています。

 ちょっと補正予算が審議入り11月上旬には、ストレスに耐えられなくなっているようにもお見受けしました。最近、「野党は天国、与党は地獄」だとつくづく感じます。でも与党国対委員長は誰かがやらなければいけない仕事です。岡田幹事長は、先日のニコニコ動画番組で「クリーンな政治とは何か?」と問われ、「オープンであることだ」と答えました。法案ののりしろのない、オカネのやりとりのない、オープンな国対を私は支持します。多少時間がかかってもやむを得ませんでした。鉢呂さんは僕のヒーローです。

鉢呂吉雄・第176国会与党国対委員長・記念ソング(当ブログ勝手に認定)
FUNKY MONKEY BABYS「ヒーロー」 羽鳥アナウンサー出演!!

(http://www.youtube.com/watch?v=PD_uQZrHanAから共有)

 鉢呂さん、とにかく健康に気を付けてください。ぜひ長く生き、かならず長く当選し続けてください。必ず、報われるときが来ます。

(岡田克也さんのメルマガから引用はじめ)

 ◇◆かつやNEWS◆◇2011年1月15日号   編集・発行/衆議院議員岡田克也事務所

○鉢呂国対委員長の交代-信頼する同期の友、交代は大変残念

 いま、新しい閣僚が決まり、これから、党務関係も含めたそれ以外の人事を行っていかなければならない段階です。私は、今回の人事は非常に良い人事だと思いますが、1つ残念だったのは、私の長年の友人であり、ともに民主党でやってきた鉢呂吉雄国対(国会対策)委員長が交代になったことです。いろいろなことが言われますが、私は、鉢呂委員長は本当によくやってくれたと思っています。

 一昔前と違って、国対の難しさというものは、一段と高まっています。そもそも、民主党で2期続けて国対委員長をやる人は稀(まれ)で、民主党において最も難しいポストが国対委員長だと言われてきました。それに加えて、民主党が与党になり自民党が野党になって、より国対委員長の仕事が難しくなってきています。民主党の中での意見集約の難しさもないわけではありません。衆参の連携も課題です。しかし、それ以上に、やはり、野党になった自民党や公明党との交渉が非常に難しくなってきています。かつてのように、党内が必ずしも一方に固まっているわけではなくて、例えば、予算委員会の運営に関しても、予算委員会の責任者や国対委員長、あるいは幹事長の間でも、意見が違うことがしょっちゅう起こりました。そして、衆参の自民党でも必ずしもそれが1つではないなかで、鉢呂委員長は大変ご苦労されて、頑張ってこられたと思います。今回、国対委員長が代わることは、大変残念だと思っています。

いずれにしても、鉢呂委員長と私はお互い非常に信頼関係があり、ともに平成2年初当選で──もちろん、スタートは私が自民党、鉢呂委員長が社会党でしたが──長年一緒にやってきました。私が党代表だったときも、鉢呂委員長は幹事長代理として、藤井裕久幹事長のもとで私を支えていただいたりと、長年の友人です。これからも、民主党のためにしっかりと頑張ってもらいたいと思います。

(岡田克也さんのメルマガから引用おわり)


中野寛成さん初入閣。母ちゃん見てくれこの姿。国家公安委員長・公務員改革担当大臣・拉致相

2011年01月15日 11時02分29秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

[画像]大臣就任会見にのぞむ中野寛成さん。2011年1月14日、首相官邸、政府インターネットテレビからキャプチャ。

 内閣改造で、16人決まって、最後の1大臣および衆院側の官房副長官が決まらず、「菅さん(越後屋)も相変わらず悪よのう」と思っていたら、その答えは、2つ前のエントリーでリストの一番上に名前があったナント大阪8区(豊中)の中野寛成(なかの・かんせい)さんが当選11回・勤続30年4か月での初入閣となりました。もちろん衆議院副議長経験者であり、党首(新党友愛代表)、民主党の初代代表代行、幹事長をやっていますが、政務次官なども含めて行政府入りは初めて。担当は、国家公安委員会委員長、公務員制度改革担当大臣、拉致問題担当大臣の3つです。

 こうやって人が動く、心が動く、人生が動くときには、顔を出す。オカネはないから、大臣就任祝いのお花は買えないので、その場に居合わせるという風にしており、昨日朝も午前8時50分過ぎからの速報で驚いて、消防士のようにスーツと勝負ネクタイをして、衆議院議員会館にかけつけました。


 年末のエントリーででいったん政府外に去った馬淵澄夫・前国土交通大臣を育てた、故吉田之久元議員が、新党友愛結成時に寛成さんに「お前は初めて党首になるんだから、ダジャレはやめろ」と叱ったというエピソードを書き、「その後公の場でダジャレを聞いた事がない」と書いておりましたが、民主党幹事長就任時に、「中野未完成です」というダジャレをいったという新聞記事を読みました。吉田先生は「(民社党幹事長、新進党国対委員長・政調会長を経て)党首になるんだから」ということで、幹事長ならいいのかもしれませんが、入閣前にも集まった記者陣を前に2つダジャレを披露していました。

 一つは、おなじ民社協会の柳田稔元法相の件がありましたので、自民党政権時代で一部の県庁がやっていた“県庁主催の大臣就任記念パーティー”で、「センセイ、大阪だと、府庁は大臣就任記念パーティーをやるんですか?」と聞いたら、やはり「府庁が大臣就任記念パーティーというのは、聞いたことがないなあ」とのこと。そして、寛成さんは「大阪ではねえ、大臣になったと言うと、『おだいじに』と言われるんだよ」。他の記者さんは笑ったのですが、私はやはり大阪では、中央(東京)で大臣をやると、『お大事に』と大変ですねえ、と同情&冷やかしをされるのかと思ったら、ハット気づき、「あっそれダジャレですか(お大臣に)?」と言うと、「なんだい、今気付いたのかい?」。午後0時半、組閣本部が立ち上がると、TV局の女性記者さんが「モーニングは用意されているんですよね?」。寛成さんは「ああ、この部屋の中に(しまって)あるよ」。「よろしかったら、見せて(ビデオで写させて)もらえませんか?」と唯一の初入閣者へのお願い。しかし、そこは党首・幹事長・副議長経験者だけに、やんわり拒否して、「だってもうモーニングじゃないよ(午後0時半だから)」。こちらはダジャレというかウィットに富んだジョーク。つねに民主党政権の浮揚策を考えている私は、「大臣会見は週2回あるからダジャレも披露できますよね」と話を向けると、「それはちょっと(内定している)国家公安委員長の立場上ムリだよね」とダジャレ封印宣言をされてしまいました。私はダジャレ大臣に世間の関心が向いている間に、税と社会保障の一体改革で突破するという策を考えていたんですが、ダジャレ封印を宣言。そして、寛成さん「そうだ、今日中に辞表を書いておかないといけないね。日付だけ空白にしてね」と国家公安委員長としての心構えを示しました。実際のこの後、官邸での就任記者会見では、警察庁のトップとして、「警察は国民の人権、生命、財産を守るための実力行使の機関」だとの認識を示した上で、「実力の行使は諸刃の刃(もろはのやいば)となりかねない」として国務大臣としての心構えを強調。そして、「間違いはひとときも許されない」としてその職責にあたるうえでの覚悟を表明しました。

 やはり、節目というのは面白いもので、総理秘書官からの電話を待っていたら、いろいろな人から電話がかかってきて、6年前に退職した私と同い年の元女性公設秘書のMさんいますか、という電話がかかってきていたようで、政治家と、その事務所は人生の交差点だなと感じました。

 枝野幸男・官房長官が「中野寛成」と読み上げるTV画面にもまったく表情を変えず。総理秘書官からの電話にも、「そこでいったん議員会館に戻るんだね」とスケジュールをしっかり確認。「さあ、行きます」。

【追記 2011-1-20】

 16日放送の日テレの「真相報道バンキシャ」が放送してくれました。


[画像]官邸から入閣要請の電話をまつ取材陣(向かって右後ろが筆者)。

【追記おわり】
 
 寛成さんは昨年、民主党が与党として初めて立ち上げた「党税調」もとい党税制改革プロジェクトチーム座長として、特定業界の免税措置の継続などの要望を絶叫する政府外議員をうまくなだめて、時間がたって疲れた時間帯に採決を取るなどの老獪さで、党としての税制改正大綱(党から政府への要望書)を作り上げました。これは、「消費税以外の課題は全部出来た」という論評があり、「控除から手当へ」の基本理念もしっかり筋道が通っていて、私も消費税と租税特別措置の一部(ただし時間が必要)をのぞけば、ほぼ満点だと思います。2人3脚で歩んだ、チーム事務局長の古本伸一郎さんの評価が大きく上がりましたが、エレベーターホールで、偶然にもその古本さんと一緒になりました。古本さんは「おめでとうございます」「税制改正プロジェクトチームはこれで解散ですね」「素晴らしい経験でした」と矢継ぎ早に数十秒の解散式。そして、寛成さんは、官邸に向かうために下へ。寛成さんが古本さんへ「あれ、どっち行くの?」と聞くと、「上です」とのこと。さわやかにさっそうと偶然行われた解散式。国会議員というのは、やはり選挙で有権者にそれまでのキャリアもしっかりと吟味されて選ばれているのがよく分かる光景でした。やはり運や偶然とは、実は必然なのだなと感じさせるシーンでした。古本さんは営業が強くて有名な自動車会社の社員出身です。

 議員会館前までお見送り。ここから官邸へは衆議院事務局が各会派に貸し出している予約制の院車で、官邸を出るときには、官庁のクルマになります。大臣になると、しばらく会えませんから、「どうぞお気を付けて」。振り向いた新大臣、「何を気を付けるの?」。私、「いろいろですよ!」

 そして、カバンを取りに中野事務所に戻ると、3職兼務ということで、各官庁、各階級の国家公務員がすでに50人ぐらい詰めかけており、「気を付けて」と声をかけてよかったな、と思いました。

   

[写真]左から、民主党幹事長時代(2002年、民主党ホームページ)、衆議院副議長時代、落選中の朝立ち(2008年2月、大阪・豊中、宮崎信行撮影)、政権交代の夏(2009年7月、同所、宮崎信行撮影)

 カンセイさんはついていないことが多くて、長崎県出身で、被爆しています。衆議院を代表して、2005年8月6日の広島平和記念式典は河野洋平議長、8月9日の長崎平和記念式典は中野副議長が出席するという分担を決めたところ、8月8日に解散されてしまい、行けなかったこともあります。お父さんが事業に失敗。再起をかけて大阪に出るも、お父さんは酒を友とし、ついに再起成らず。豊中市議会議員を経て、第33回衆院選で落選。このときは、現行憲法下でただ1回、三木武夫首相が野党などに追い込まれ、解散できずに任期満了で第34回総選挙を施行したので、まるまる4年間浪人しました。政務三役経験がないのは、細川・羽田内閣で、民社党政調会長として、連立与党政策責任者チームを預かったからです。

 中野寛成70歳。「警察は国民の生命(いのち)、人権、財産を守るための実力行使の機関」と決まり文句にさらっと1単語加えた老獪さ。勤続30年目からのビギン、新人閣僚の最後のご奉公が始まります。

 
[画像]菅再改造内閣発足のようす、首相官邸ホームページから

「精いっぱい務めたい」 : 大阪 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 「治安対策は国の一番大きな役割。精いっぱい務めたい」。14日発足した菅再改造内閣で、国家公安委員長として初入閣を果たした中野寛成さん(70)(衆院大阪8区選出)は、首相官邸での記者会見でこう抱負を述べた。

 新内閣は留任や横滑りした大臣が多く、初入閣は中野さんのみ。「予想しておりませんでした」と、率直に“サプライズ人事”への感想を言葉にした。

 ただ、衆院副議長や政治倫理審査会長などを歴任し、当選11回目のベテランだけに、会見でも終始落ち着いた表情。「(菅首相が)今日までの自分の経験を評価して指名してくれたのなら、真剣に応えないといけない」と決意を新たにしていた。


◎第177通常国会は2011年1月24日(月)召集 会期末は6月22日(水)

2011年01月14日 20時57分22秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意
 2011年1月14日発足した菅再改造内閣は、「第177常会(第177回通常国会)を2011年1月24日(月)に、東京に召集する」ことを決めました。憲法第7条の天皇の国事行為で近く官報に詔書が載ります。

 これに伴い、国会法第1条にもとづき、枝野幸男・新官房長官が衆参の議院運営委員会理事会に出席し、伝達しました。衆院側では、川端達夫委員長(民主党)が午後5時15分過ぎに開会を宣言。枝野さんの説明を、自民党の菅義偉理事、公明党の遠藤乙彦理事、民主党の山井和則理事ら、理事会はオブザーバー参加の日本共産党の佐々木憲昭・議運委員らが説明を聞きました。

 第177通常国会の会期は2011年(平成23年)1月24日(月)~6月22日(水)までの150日間で、1回のみ延長できます。

 本予算の衆院通過のめどは、3月2日(水)、本予算と予算関連法案の成立のめどは3月31日(木)。参院で可決できない場合は、民主党執行部は衆院で再議決する方針。また、民主党執行部は両院協議会のあり方について、衆参与野党での話し合いを求めていくことにしており、世論の支持を得たいところです。

 今回は補正予算案がないので、召集当日の24日(月)に、平成23年度本予算をいきなり提出。菅直人総理の施政方針演説、前原誠司外務大臣の外交演説、野田佳彦財務大臣の財政演説、与謝野馨経財相兼「社会保障・税一体改革担当大臣」の経済演説の政府4演説が衆参本会議で行われます。衆・本会議はTV中継される見通しです。

 報道によると、政府は、予算も含めた政府提出法案(閣法)を64法案を新規提出し、閉会中審査・継続審査の19本とあわせて83法案を議論したい考え。また、これとは別に条約承認案件が19本で、すでに100を超える議案の審議が必要な状態になっています。このほか、議員立法で、政務三役を大幅に増員する「国会法改正案」が残っていますが、筆頭発議者が小沢一郎元幹事長のままとなっており、出し直しになる可能性があります。このほか、民主党の岡田克也幹事長は「企業団体献金を(法施行)3年後に廃止し、個人献金の寄付優遇税制を拡充する政治資金規正法など改正案」、「経費の見直し(国会仕分け)による運営コスト2割削減と、それが実現するまでの間、暫定的に国会議員歳費を1割削減する歳費法など改正案」を提出する方針です。

 統一地方選は前半戦が4月10日(日)、後半戦が4月24日(日)。この後、一般法案の審議に加えて、団塊の世代が毎年200万人以上65歳となり、年金受給者が増える2012年からの年金の世代ブームを踏まえて、与野党での税と社会保障の一体改革(消費税アップ)の議論が必須となっています。政権交代のたびに年金制度が変わるわけにはいきませんので、これは民主党、自民党の合意が不可欠です。また、公明党が提案した「科学技術・イノベーション特別委員会」が24日の衆・本会議で設置されると思われます。

内閣改造「最後の1人は誰?」&日本共産党衆参議員、松本龍大臣に申し入れ

2011年01月14日 07時27分13秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意
[画像]定期党大会で熱弁をふるう総理大臣の菅直人代表、2011年1月13日、幕張メッセ、民主党インターネット中継からキャプチャ

 菅直人総理は、14日内閣改造に踏み切ります。午前中の定例閣議で辞表を集め、与党党首会談を経て、昼過ぎに組閣本部を設置。閣僚を呼び込みます。この後、夕方に衆・議運委理事会が開かれ、新・官房長官が「第177回通常国会の24日召集」(憲法7条「天皇の国事行為」)を国会法1条に定められた「通常国会の10日前」に国会に伝達します。

 さて、内閣法2条は、「国務大臣は17人までとする」と定めていますが、けさまで、菅総理は16人の国務大臣を内定しました。国家公安委員長から岡崎トミ子さんが外れることは各社の報道が一致しているものの、「閣内に留まる」「閣外に去る」との2つの報道があります。ですから、「残り1ポスト」が内閣に空いている格好です。

 ホントウに菅さんは悪い人ですね(笑)。今のところ、鳩山グループからは、2大臣ということですが、小沢グループ(旧自由党と一新会)から閣僚の起用はなし。また、初入閣も今のところないので、小沢グループ議員に「小沢卒業」の念書と謝罪文を書かせた上での一本釣り、功労者の初入閣、あるいは、例えば新党改革の舛添要一代表の入閣などが考えられます。午前中のかけひきで、好材料がなければ、岡崎トミ子さんの閣内残留(国家公安委員長の担当は他の国務大臣に)、あるいは、鉢呂吉雄さんの初入閣が落とし所になるかと思います。

 また、菅内閣の発足のときに、(55年体制下の)自民党出身者が岡田外相、北澤防衛相、自見金融相の3人になってしまい心配しましたが、その後、改造内閣で幹事長に転じた岡田外相に代わり鹿野農相となり、そして再改造内閣で、4人になることになり、自民党の責任政党ぶりが、再評価されてきたのかなとうれしく思います。仮に「最後の1人」が前田武志・参院議員となれば、5人となります。そのくらいの方が、参院自民党も、国会で融和路線に転じてくるのではないでしょうか。2011年は自民党にとっても正念場です。

 もちろん、自民党全体としての政権復帰は、2013年ごろの第46回衆院選以降ということになります。

 ところで、昨日の党大会で、菅さんは、「日本は新興国の兄貴分になる」として、ベトナムのズン首相との友情に触れました。ベトナムというのはホントウに素晴らしい国です。私も2回行ったことがあって、もう13年来渡航していませんが、友人がハノイに転勤していて、在勤中に行きたいのですが、不景気でなかなか行けませんが、ズン首相はベトナム共産党大会で続投が決まりました。一方、日本方式の新幹線は、ズン首相率いる政府では導入が決まりながら、国会では「予算が高い」との理由で、予算が否決され、1年後に再チャレンジとなります。その国会議長は、最高位のベトナム共産党書記長に転出したそうです。

 さて、日本共産党の山下芳生(やました・よしき)参院議員が、衆参の日本共産党議員団が松本龍・防災担当大臣に申し入れにいったと書いています。山下さんのブログに書いてあって、我ながら良くチェックしていると、思います。鳥取の方も、病気療養中に、飛行機で行った事があって、鳥取空港から鳥取砂丘はわずか15分ほどですし、海も近いですからオススメですが、雪の重みで船が転覆するという、驚くべき雪害がありました。日本共産党衆参議員は、その現地調査報告を松本さんにし、申し入れをしたところ、日本共産党のブログによると、松本さんは「さっそく現地まで行って、報告していただき、感謝申し上げたい。要望についてはしっかり受けとめた。まずは被害の全容把握に努力したい。激甚災害指定については、要件を満たせば、早急に対応する。漁船転覆がどうして起こったのか、検証していただくよう県にお願いした」とていねいに答えたとしています。

 13日付日経夕刊の「政界面」によると、元自民党参院国対委員長の村上正邦さんは「院内に入ると、まず(日本)共産党の部屋に行って御用聞きをするようにした。次に公明党、社会党と周り、その情報を頭に入れた」と述懐しています。

 日本共産党は初当選以来、所属委員会を固定することにしており、例えば、ブログに出てくる高橋千鶴子・衆院議員は、衆・厚生労働委員会にずっと所属していますから、厚労委のかつての審議の経緯なども詳しいでしょう。日本共産党は第22回参院選で議席を減らし、参・外交防衛委員会の議席を失い、井上哲士参院議員は、古巣から決算委員会に移動したようです。

  共産・社会主義は絶対悪であり、それについて論じる事自体許されません。これは憲法20条・21条などとは関係なく、人間としての道徳の問題です。しかし、党勢衰退が著しい中、内閣提出法案に賛成することは日本共産党にとっても生産的なことです。日本共産党も2011年が正念場だという認識を持って、しっかりと責任ある政党に脱皮すべきときを迎えているのではないでしょうか。

松本防災担当相に鳥取・島根大雪災害で緊急申し入れ

 鳥取・島根の大雪災害について、党国会議員団として、松本龍防災担当相に緊急の申し入れを行いました。高橋千鶴子衆院議員・党災害部会長、仁比聡平前参院議員、紙智子参院議員秘書と。

 まず私から、先日、現地調査して感じたことを、HPの写真も紹介しながら報告。

 「鳥取では雪で船の転覆が相次ぎ、大きな船だと数千万円単位の自己負担になるので、漁業をやめざるを得ないという声がでている。島根のイチゴやブドウ農家は、ビニールハウスがつぶれ、10㌃当たりで1000万円にのぼる被害がでており、共済に入ってない農家も多く、このままでは産地がつぶれてしまう。再建しようという意欲を引き出す支援を」と訴えたうえで、6項目の緊急要望(下記)を説明しました。

 松本防災担当相は、「さっそく現地まで行って、報告していただき、感謝申し上げたい。要望についてはしっかり受けとめた。まずは被害の全容把握に努力したい。激甚災害指定については、要件を満たせば、早急に対応する。漁船転覆がどうして起こったのか、検証していただくよう県にお願いした」などと述べました。

 国・県・市町村が協力して、被災者の生活再建と営業再建に対する支援が充分行われるよう、引き続き現地のみなさんと一緒にがんばりたいと思います。

                 ※       ※       ※
 
                                          2011年1月13日

防災担当大臣 松本 龍 殿

                                     日本共産党国会議員団

鳥取・島根大雪災害に関する緊急申し入れ

鳥取県、島根県における大雪災害を踏まえ、以下、要望する。

1.被害の全容把握を急ぐこと。

2.多数の漁船が転覆・沈没するなど、甚大な被害を受けている漁業経営の再建にむけた支援を講じること。
① 共同利用小型漁船に係る激甚災害指定を含め、被災船の引揚費用、エンジンや魚群探知機等の修繕・更新に係る経費への支援を行うこと。
② 転覆・沈没で油漏れが広がらないようオイルフェンスの設置等、対策を急ぐこと。
③ 経営再建までの休業補償・生活費等への支援を行うこと。

3.ビニールハウスの倒壊、農作物の被災等、深刻な被害を受けた農業の再建に必要な対策を講じること。
① ハウスなど農業施設の撤去費用、修繕費用、新設費用への支援を行うこと。
② 被災農作物(規格外品)が出荷できるよう特別の支援を行うこと。
③ 経営再建までの休業補償、生活費等への支援を行うこと。

4.除雪費用に対する弾力的な財政支援を行うこと。
① 例年を大幅に上回る除雪費用負担が強いられている鳥取・島根両県、関係自治体の除雪費用に対する財政支援を行うこと。
② 除雪事業補助の対象となっていない自治体を含め、除雪体制の確保と財政支援を行うこと。

5.福島県国道49号線での立ち往生(昨年12月25日)に続き、国道9号線等の主要道路が長時間にわたって不通となった。初動の遅れ、連絡体制の不備が指摘されているが、緊急時の安心安全を確保するために必要な人員体制等について検証し、除雪体制などに必要な体制を確立すること。

6.地方自治体に対する財政支援を行い、生活道路や歩道の除排雪等、住民生活の確保を図ること。
                                                以上 

【内閣改造便覧】 当選回数別 未入閣議員リスト & タイガーマスクの正体は?

2011年01月12日 23時59分59秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

 政府・民主党は国会召集日を「24日(月)」とする方針を固め、衆・議院運営委員会の与党側筆頭理事の松野頼久さんが野党側筆頭理事の菅義偉(すが・よしひで)さんに14日(金)の議運理事会のセットを要求した、と報じられています。

 ここで一つ疑問なのは、14日(金)の閣議は朝、現行の菅改造内閣でやるとして、その後に内閣改造をしたとしたら、菅再改造内閣の官房長官はだれなのか? 朝の閣議決定の結果を仙谷由人・官房長官が衆・議運に伝えるにしても、自民党・公明党は参議院での問責決議に配慮して、議運理事会に出て来ないのではないか。あるいは、14日午前中は、陛下は歌会始の議(うたかいはじめのぎ)があるので、認証式などは午後になるので、認証式終了後の夜に議運理事会をセットするのか。開会中の議運理事会には、古川元久・官房副長官(政務・衆院)が陪席している事が多いのですが、やはり、天皇の国事行為(憲法第7条)の場合は、官房長官が出ないといけないというものなのか。ここの正副長官の基準が、浅学の私には分からないので、いずれ勉強したいのですが、週明けの17日(月)に内閣改造ということになると、28日(金)召集ということになってしまいます。ちなみに何度も説明していますが、総理の施政方針演説(所信表明演説)は、質問日の関係で、(月)ないしは(金)に開かれるのが通例となっています。というのは、(月)にやれば、(火)を質問通告日として、(水)(木)衆・本会議での各党代表質問、(木)(金)参・本会議での各党代表質問ということになるからです。(金)に演説すれば、(土)(日)を質問通告と答弁書きにあてればいいということになります。

 21日召集案を28日召集に先送りしておいて、24日に召集するというのはベストな案だと思います。やはり1月28日召集では、憲法60条の予算案の議決の30日ルールからして、最短で2月2日(水)夕方に予算審議スタート、3月1日(火)衆・予算委&本会議通過→参院送付だと、かなり窮屈で、現場の予算委理事や、国対幹部、閣僚、政務三役のストレスは大きいと思います。政権交代で、民主党が与党になってから、与党でイチバン大事なことはストレスに耐えることだと感じました。

 この辺で御幸日程(皇室日程)のため、14日(金)説と17日(月)説が混在しているのなら、まだいいのですが、ひょっとして、小沢一郎さんの強制起訴が近いという情報が官邸筋にあるのではないかと思います。

 そんな中、NHKの世論調査で内閣支持率が2%上がりました。支持率アップは8月以来ということで、私がつねづね書いている「国会閉会中は与党の支持率が上がる」という傾向が裏付けられました。もちろん、第177通常国会中の半年前後では、基本的には、野党第1党の自民党の支持率が上がり続けると考えるべきで、統一地方選にのぞむ人には覚悟が必要です。ただ、予算が成立すると、内閣ないしは与党の支持率は5%前後アップすることがあります。とはいえ、野党の自民党と公明党もあんまり抵抗野党でいくと、落とし穴に落ちる、というか、竹馬がこける可能性があると思います。とくに公明党の抵抗で、子ども手当法案(予算関連法案)が遅れると、突然、公明党支持層が離れていく可能性もあります。公明党現職地方議員は創価学会員以外の支持者を多く獲得しています。

 民主党は2011年1月13日(木)定期党大会で、統一地方選に勢いを付けますが、衆・政治倫理審査会の閉会中審査と小沢さんの強制起訴案件をのぞけば、とくだん仕事がないですから、13日の党大会終了と同時に一気に人事が動き出すと思われます。

 そこで、当選回数別の未入閣者リストを作ってみました。

 未入閣の民主党議員。勤続年数をベースにしたうえでの、当選回数別。おなじ当選回数では、連続当選者、そのなかでも、小選挙区当選回数が多い人を前に持ってくる感じで並べました。年齢・地方議員経験はまったく考慮せずにつくりました。

 ベースは、国政情報センター『国会議員要覧』平成22年8月版で、勤続年数は単純に6ヶ月足した数字を書きました。政治家の人生にかかわることなので、「未定稿」にしておきます。なにかあれば、コメント欄か、メール(miyazaki@wa2.so-net.ne.jp)にお寄せ下さい。

 【民主党・国民新党の当選回数・勤続年数別の未入閣者リスト】

 衆11回(30年4ヶ月) 中野寛成(ただし、三権の長に準ずる衆議院副議長経験あり)

 衆10回(27年7ヶ月) 横路孝弘(衆議院議長) 

 衆5回・参2回(24年1ヶ月) 山岡賢次

 参3回・衆3回(22年1ヶ月) 田中直紀

 衆7回(21年1ヶ月) 小平忠正、土肥隆一
 衆7回(20年6ヶ月) 鉢呂吉雄(他の7期連続当選組よりも勤続年数が短いのは、民主党推薦での北海道知事選立候補のためで、党への貢献度は高い、とされる)
 衆7回(20年1ヶ月) 古賀一成

 参2回・衆4回(20年8ヶ月) 前田武志

 参3回・衆2回(19年4ヶ月) 輿石東

 衆6回(17年8ヶ月) 藤村修、横光克彦
 衆6回(その他年数) 田中慶秋、池田元久
 
 参3回(15年8ヶ月) 小川勝也、、平田健二

 衆5回(14年5ヶ月) 中川正春、安住淳、渡辺周、近藤昭一、末松義規、古川元久、滝実、川内博史
 衆5回(13年9ヶ月) 国民新党・松下忠洋
 衆5回(その他年数) 筒井信隆、滝実、小林興起、東祥三
 衆5回(10年9ヶ月) 平岡秀夫(比例任期を自ら捨てて、山口2区補選に立候補し当選したことがあるため当選5回。他の同期当選=主に4回生より党への貢献度は高い、とされる)

 衆4回・参1回(12年8ヶ月) 小宮山洋子
 参3回(12年8ヶ月) 福山哲郎、櫻井充、郡司彰、小川敏夫

 参2回・衆3回(12年5ヶ月) 増子輝彦

 衆3回・参1回(12年4ヶ月) 奥村展三

 衆1回・参2回(11年6ヶ月) 斎藤勁

 衆4回(12年6ヶ月) 笹木竜三
 衆4回(12年) 吉田公一
 衆4回(10年9ヶ月) 多数=略

 参3回(11年5ヶ月) 羽田雄一郎(補選初当選のため勤続年数は短い)
 参3回(10年9ヶ月) 高橋千秋(補選初当選のため勤続年数は短い)

 ◇

 こういう風に並べてみると、菅総理もタイヘンだなあという感じです。マスコミ不信とは別に、以前からこの辺の新聞の筆の切れが悪かったのは、当選回数が多いということと閣僚がマッチするとは限らない。いろいろな表現方法があります。優秀な人もいます。そうでない名前も見受けられます。ただ、野党時代から民主党を見てきて、上の名前の3分の2以上は、第46回衆院選前にぜひ、一度は入閣して欲しい人です。

 以前、自民党結党45年目辺り(2000年)の第42回衆院選後の第2次森内閣が「滞貨一掃内閣」というのをやって、入閣待望組をどんどん入閣させて5ヶ月で中央省庁再編を迎えた事がありますが、あれによって、同じ清和会の小泉内閣の5年半のパワーにつながっていったと振り返ることができます。そう言う意味では、自民党清和会内閣が4代続いた「中興の祖」として森喜朗さんがいまだに影響力を持っているのは分かります。仮に1997年12月に新進党が解党していなければ、第42回衆院選で政権交代が実現し、日本はここまで衰退しなかったといまでもくやしく思います。その13年1ヶ月の昔年の恨み、新進党を突然死させた、小沢一郎(氏)を真綿で首を絞めるように(政治的な意味での)死の階段に追いやるメドができて、どっと疲れが出てきて、このところ、エントリーの更新が滞っていました。きょうも疲れたので、寝ます。上のリストに、各々の年齢(言い換えれば、政治生命の残り年数)を入れるとさらにリアルになりますが、疲れたので、やめときます。政務三役未経験者のリストもつくりたいところですが、民主党政権は、2013年通常国会まで続きますので、何が何でも今回入閣、政務三役入りして欲しい、という人は私はいません。来年辺りになったら、そういうデータもリストに入れていった方がいいでしょう。

 それとリストを作って気付いたこと。1996年の第41回衆院選初当選以降の人は、小選挙区しか闘っていないことになりますが、小選挙区での当選というのは、やはりマッチレースで相手(自民党候補)がありますから、当選回数だけでは見えてこないものがあります。5回連続小選挙区勝ち上がり組は素晴らしいですが、よくみると、元々民主党の幹部の地盤の中選挙区を受け継いだ人もいます。得票率は毎回60%を超えるテッパンも素晴らしいのですが、テッパンになって以降、自民党が本気で候補者を立ててこなかったように思える選挙区の勝ち上がりもいます。

 とはいえ、やはり議会政治は、まずは当選回数。すなわち有権者に「国会に行ってこい!」と信任を受けた回数が最優先です。まかり間違っても、当選1回生が政務三役をねらうようなことがあっては困ります。

 二大政党の先輩である、イギリスでも、政権交代直後は、野党時代の幹部が、与党大臣としてぎこちなく、実際には副大臣クラスが仕切っているケースはたびたびあるようです。いずれにしろ、主要ポストには、実力がある人が就けないと、これは国会が動きませんから、大丈夫です。ただ、今回の内閣改造は、民主党としては結党後初めて、「総選挙・参院選・代表選とは関係ない内閣改造」です。たとえば、自民党なら派閥の出番です。民主党も凌雲会で動きがあるようですが、派閥会長がつくった「リスト」からしか閣僚を選べなかった自民党時代とは大きく変わります。そこが魅力的な改造だし、また、二大政党デモクラシーでの先例となっていきます。内閣改造は総理のリーダーシップを高める上では、特効薬で、予算を組み上げて、これから答弁というタイミングは絶好のタイミングです。ただ、改造日程が13日午後から17日までと幅がある理由は私もよく分かりません。

 人事異動とは、政党政治の活力です。人事で活力をつけて、半年におよぶ第177通常国会の議論をじっくり楽しむために。そのためには人事ですが、菅総理におかれては、自信を持って思いっきりやってほしい。100%任せた!というだけです。

 ただ、反執行部系(小沢系)のベテランで最近少し発言が静かになっている人が見て取れます。さっきも書きますが、これに年齢、すなわち政界引退までのおおよその残り年数を入れると、かなりリアルになってきますが、そこはしょせん、人間が政治をやっているのですから、冷めた目も必要だと考えます。

【タイガーマスクは細川律夫さんでは?】

 ところで、1月4日に菅さんが記者会見で「最小不幸社会」を呼びかけ、孤児院育ちの「アニー」を演じた山尾志桜里衆院議員が5日に第1子(男の子)を出産しました。そして、ここ数日、全国で、「タイガーマスク現象」が起きて、全国の児童相談所や、児童養護施設(孤児院)に、ランドセルや、野菜、オカネなどが、「タイガーマスク」などの名前で届けられています。これは菅さんの最小不幸社会の呼びかけに応じて、「菅直人」をもじった「伊達直人(タイガーマスク)」を名乗る人が呼応してくれているのではないでしょうか。タイガーマスクを名乗る人ばかりではなく、「肝っ玉母さん 越谷の京塚昌子」という寄付者もいたようです。私はこの人の正体は何を隠そう、厚生労働大臣(厚労相)の細川律夫さん(埼玉3区)その人ではないかと勘ぐっています。


     

[画像](左)厚労大臣の細川律夫さん (右)「肝っ玉かあさん 越谷の京塚昌子」さんが施設長にあてた手紙(日本テレビさんnews every.より拝借)

 細川さんは当選7回生ですが、野党時代(当選6回生)のころ、トレンチコート姿で、国会から選挙区方面に地下鉄に乗る姿をよく見ました。代表選では、同期の桜として、年下の岡田克也さんの応援団の音頭取りをしてくれています。選挙は強いです。もともと埼玉3区では、自民党系の若い市長が衆院に進出するのではないか、と噂されていたんですが、市長選をしくじり、小選挙区は細川さんで盤石になりました。詳しくは分かりませんが、どうせ自民党のことですから、悪いことをしていたのでしょう。政権交代後も、当選4回生の厚生労働大臣、長妻昭さんを、7回生の副大臣として支えました。最近は、政治主導の新しいあり方に向けて、厚労省を軌道修正していて、政務三役会議に官僚が入る格好になるそうです。そんな細川さんの実直な姿もあって、タイガーマスク現象が起きているのではないでしょうか。

 細川さんは、11日の閣議後会見で「本当に温かい気持ちに感激している」「国としても懸命に取り組み、子供たちへの施策を充実させていく」と述べた、と報じられています。これに先立つ、1月7日の職員への新年のあいさつでは「仕事はしっかりやって、休むときは休んで」と語りかけました。ちなみに同期の桜の民主党幹事長、岡田克也さんも、昨年12月27日の職場の仕事納めで「有休をしっかりとって、メリハリある仕事と生活を」と呼びかけています。

 最小不幸社会の呼びかけに応じた善意だといえば、自民党の連中に「こじつけだ」と言われるかも知れません。公選法で、選挙区内への寄付は禁じられていますが、タイガーマスク現象に、所管大臣としていてもたってもいられず、「越谷の肝っ玉母さん 京塚昌子」を名乗って、細川大臣がランドセルを寄付したんだったら、ぜひそこは、国会閉会中ですし、おそらく今度の予算審議では、首相、財務相に次いで、答弁が多いのが厚労相でしょう。その前に今は心と時間に余裕があったということで、自民党さんにも、おおめにみてほしいと願います。

タイガーマスク:細川厚労相「うれしい」 施設の子に関心 - 毎日jp(毎日新聞)

漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人を名乗った人物からのプレゼントが各地の児童養護施設などに贈られていることについて、細川律夫厚生労働相は11日の閣議後会見で「本当に温かい気持ちに感激している。一般の国民の皆さんも(施設で暮らす子供たちに)関心をもっていただくのはうれしい」と述べた。

 虐待や親の病気などの事情で児童養護施設や里親家庭で暮らす子供は全国で約4万人。少子化の中でも割合は増えており、大学進学率は一般家庭より低い。細川厚労相は「国としても懸命に取り組み、子供たちへの施策を充実させていく」と述べた。

ファイル:細川厚労相、職員に「有休消化を」 - 毎日jp(毎日新聞)

 細川律夫厚生労働相=似顔絵=は7日、職員への年頭あいさつで、「有給休暇の消化」を指示した。労働組合の調査では、厚労省職員の平均残業時間は月70時間を超え、全省庁平均(32.8時間)の倍以上。厚労相は「仕事はしっかりやって、休む時には休んで」と強調した。

 厚労相は、長時間残業や低い有給休暇取得率など職員の「働きすぎ」を指摘。「結婚記念日でも奥さんの誕生日でもいい。1年の初めに少なくとも5日ぐらいは休む日の指定を」と述べ、入省10年などの節目の年には1週間から10日間程度の長期休暇も勧めた。

【関連エントリー】
【動画】「有休をしっかりとって、メリハリある仕事と生活を」岡田幹事長が職員に約束 


「フラッシュ(FLASH)」に宮崎信行のコメント掲載 新春特盛号(2011年1月18日・25日号)

2011年01月08日 21時37分16秒 | その他

 政治に接していると、何事も初めが肝腎、スタートで流れをつくることの大事さを感じます。

 1月1日の政党助成法基準日を過ぎた1月4日午前、菅直人首相が年頭記者会見で「小沢切り」「解散のかの字もない」と高らかに宣言し、菅・岡田コンビが1月第1週(1月2日日曜日~1月8日土曜日)から、2011年の政治の流れを一気呵成につくりました。

 私も1月第1週から、雑誌に載せてもらえました。

 「FLASH(フラッシュ)」の2011年1月18日・25日号、通巻1127号、“特盛合併号”の16ページ。

 14ページから16ページまでの3ページぶち抜きの特集、「小沢一郎新年会を“敬遠した”30人の名前」の中で、「政治ジャーナリストの宮崎信行氏が解説する」として、登場しました。私自身、「解説する!」という登場は初めてで、うれしいです。口の悪いジャーナリストさんには、「宮崎を小沢邸で見ていない」と言われそうですが(笑)、ちゃんと情報を集めて分析しているのです。

 で、最近は、「浮いている存在の衆院議員と一緒にテレビに映っていただろ!」と叱られる「センセイ」が多いのです。で、何のテレビかと言えば、「衆院本会議のニュース」ということで、かなり無理筋な、ちょっといじめっぽい気もします。ただ、「センセイ」が世論をつかむうえで、「街頭でビラをまいていたら、はたかれることが多いから政権への世論が厳しい」というように、一種のバロメーターといえるのかもしれません。物言いやすい政権交代チルドレンでも、やはり「センセイ」ではあるのだから、衆院本会議だろうが、「小沢系の○○と映っていただろ!」というのは、真摯に受け止めるべき忠告でしょう。

 というわけで、1月第1週から、私もメディア出演ということで、2011年(平成23年)も幸先の良いスタートが切れました。

 ことしは、解散総選挙のない安定への模索の1年になるでしょう。そして、「小沢さん」という良くも悪くも潜在視聴率の高い人が政治の表舞台から去ります。

 メディアは新しいターゲットを探すことになります。ただ、昨年5月の英国総選挙前に、奮発して、「キンドル」という道具を手に入れ、英国の主要新聞を読んでいましたが、選挙後に首相となった保守党の党首に関して、「キャメロンの指導力に疑問符が付き始めている」という見出しで、トップ記事をつくっちゃっているんですよね。日本の新聞だと、こういう見出しはあり得ない。何か具体的な「ファクト(事実)」を必ず入れないといけない。それが、ホントウは記者が「麻生首相の指導力に疑問符が付き始めている」と書きたいのに、「麻生首相、漢字を読み違える」というニュースになってしまうのかもしれません。必ずしも、ターゲットを探してベタ張り取材をしないで、民主党と自民党、二大政党の対決ということで面白い記事をつくるべきでしょう。

 2011年はメディアでは、7月24日に、テレビの地上波アナログ放送が停止し、地上波デジタルに完全移行する大きな節目を迎えます。おそらく設備投資は山を越えているでしょうが、デジタル時代のコンテンツ作りには、大手テレビメディアも苦心するでしょう。一方で、インターネットメディアの双方向性も関しても、天井が見えつつあるような気がします。やはり、メディアというのは、ある程度、報道機関がしっかりとしたメニューをつくらないと始まらない。

 岡田克也幹事長の記者会見などでよくしてもらっている、ジャーナリスト・田中龍作さんがことし初めのエントリーに次のように書いています。龍作さんの方向性はかなり正しいと、私には思えます。

(田中龍作ジャーナルから引用はじめ)

「記者クラブ解体元年」か「フリー絶滅元年」か : 田中龍作ジャーナル

 (前略)マスコミは朝から晩まで小沢叩きと政局報道だ。

 失業者は増え、人口の減少に歯止めがかからない。国力が落ちることは高校生にもわかる理屈だ。尖閣事件の対応は検察任せ、沖縄基地問題は打開の糸口さえ見えない。内政、外交ともに機能していないのが現状だ。破綻政府である。

 大手マスコミは目先の株価と政局報道に明け暮れ、国家的な命題を正面から問うことをしない。ばかりか当局リーク垂れ流しの虚報を重ねる始末だ。

 国民はネットの発達によりマスコミに頼らずとも事実を知ることができるようになった。当然、国民の新聞・テレビ離れは進む。「カネを払ってまで嘘を知らされてたまるか」という反発も理由のひとつだ。
 
 記者クラブメディアは、自らの「ガラパゴス化」に気づく気配さえない。政権は新聞・テレビを向いて政治をする。オールドメディアにかつての影響力はないのだが、思い込みと惰性がそれを続けさせる。日本は猛烈なスピードで進化する国際社会から取り残され、早晩アジアの後進国となるだろう。

 フリージャーナリストが閉塞状況に風穴を開けることができるかと言えばそうとも言えない。収入源に乏しいフリー記者は絶滅危惧種とも呼ばれている。

 2011年は「記者クラブ解体元年」か、それとも「フリー記者絶滅元年」となるのか、試練の年となりそうである。

 ◇

 田中龍作の取材活動は読者に支えられています。

(田中龍作ジャーナルから引用おわり)

 ことし第1週は、神保哲生さんがやっている「ビデオニュース・ドットコム」に内閣総理大臣、菅さんが出演するという、インターネットメディアにとっては吉報から始まっています。とはいえ、これに先立ちテレビ朝日も古舘伊知郎さんの報道ステーションで、総理のトークを30分以上放送しています。双方向性ということになると、学校教育でディベートを教えていない日本では、なかなか建設的な議論が進まない。昨年放送終了したCNNの「ラリーキングライブ」も、視聴者からの電話質問を受けていていましたが、最後の方は少なくなっていた気がします。

 このほか、CS放送の「日テレNEWS24」は衆院議員会館でよく見られており、政局を動かす媒体となっているし、「TBSニュースバード」もある。また、「日経CNBC」など日本語ニュース専門チャンネルは十分な状態でしょう。衆議院インターネット審議中継、参議院インターネット審議中継もあります。

 私としては、USTREAM(ユーストリーム)やTwitter(ツイッター)は大変面白いし、重宝しますが、これをビジネスモデルとして、ペイするのは、かなり難しいと思います。そして、やはり指摘せざるを得ないのは、せっかくフリー記者に開放(解放?)した記者会見でも、あまりフリー記者の質問の質が高くないという問題点があります。むしろ、何かまとまった記事や著作を執筆中の人が、それに関してコメントをもらいに、流れをぶった切って質問した方が、それなりに尊ばれているようです。

 そういうなかで、私は兼業ジャーナリストですから、生業をしっかりやって、(あ~確定申告の準備しなきゃ・・・)生活をしっかりと維持した上で、政治を見る。おこがましくも、国民・有権者の代表として、間接民主制において、平日の国会をウォッチする。そして、イキの良い部分を切り取って、料理して、十数分で読めるブログ・エントリーとして提供する。基本は文章ですが、ブログですから、写真、画像、映像(YouTube経由)も使える。それが、自分の役割だし、そういう志がなければやっていられない。今、ホントウに仕事していて、生きていて、楽しいですね。

 日々つづった国会傍聴ノートの中で、ブログに書ききれるのは、数%に過ぎないと思います。ホントウはもっと書きたい、ストレスが溜まる・・・!そういった余白の部分も、第46回衆院選後をメドにして、初の単著もいずれ良い編集者と巡り会えば書いてみたいし、講演会の講師をすると、かえって勉強になるので呼んでもらいたいし、昨年のようにイノッチとTV出演するとやはり「格」が上がるのでしょうか議員会館周りでも話を聞きやすくなります。

 というわけで、ことしもいろいろコメントいたしますので、雑誌媒体、放送媒体の記者・ディレクターのみなさま、お声がけ下さい。

 メールアドレスは、miyazaki@wa2.so-net.ne.jp です。

 本年もどうぞよろしくお願いします。


山尾志桜里さん(36)が男児出産

2011年01月08日 06時24分09秒 | 人物

[写真]山尾志桜里さんと赤ちゃん(山尾さんのブログから)

 1期生ながら、岡田幹事長の下、「民主党幹事長補佐」を務める衆議院議員、山尾志桜里(山尾しおり)さん=現在36歳=が2011年1月5日午後、第1子の男児を出産しました。民主党愛知県第7区総支部及び山尾さんのブログが発表しました。

 ブログによると、出生時刻は、2011年1月5日午後2時10分。赤ちゃんの体重は3132グラム。事務所によると、母子ともに健康。

 山尾さんは第177通常国会では、冒頭の衆院本会議の政府4演説と各党代表質問に出席し、その後の予算審議中には、所属する衆・安全保障委員会、衆・沖縄及び北方問題に関する特別委員会は開催されない見込みのため、産休はとらずに、時間のやりくりで衆院議員としての活動と育児、産後検診などのママ業を両立する考え。

 山尾さんは小学生のころ、ミュージカルの主人公を演じました。そのアニーは、貧しい孤児院(養護施設)で育ちながらも、明るく前を向いて生き、運を味方に付け、仲間に助けられ、ついにはホワイトハウスに乗り込み、民主党のルーズベルト大統領にニューディール政策を進言しました。現実の山尾さんの両親は医師です。アニーとは似ても似つかないように思えますが、苦しさに耐え、運を味方にし、仲間に助けられ、前を向いて歩く姿は似ています。

 山尾さんは、同じ幹事長補佐仲間の三村和也さん(神奈川2区)から、奥さんの出産時に付けていた「イクメン日記」を貸してもらったり、隣接する選挙区となる岐阜5区の阿知波吉信さん(政調会長補佐)から、米国滞在中に会得したアメリカ式最新の出産に関する科学を伝授され、取捨選択して取り入れるなど、1年生議員仲間に助けられました。これからもそうなるでしょう。

 私は山尾さんと同い年(学年は私の方が1つ上)ですが、私の実感では、出る杭を叩く日本社会では、山尾さんのような人材は、とっくに海外に流出するか、潰されていたかもしれない。それが、衆院議員にとして、まさに日本と“臍の緒”をつなげてくれている。

 衆院議員になってからもいろいろありました。山尾さんは昨年末の事業仕分け第3弾後半戦(再仕分け)で仕分け人をやりましたが、これは1年越しの長い道。2009年に一度指名されたときは、小沢一郎幹事長(当時)が仙谷由人行政刷新担当大臣(当時)に横槍を入れて、当選2回生以上の議員を外しました。政権交代にともなう民主党執行部内の権力闘争の混乱に巻き込まれましたが、こういった一連の“できごと”も、「元々司法、検察官という、政治とは違う世界にいたので、理想と現実のギャップは、他の人に比べればたいしたことなかったのかもしれない」と語る精神力の強さも持ち合わせているようです。

 山尾さんはとても利口な人ですから、彼女のことを「狡猾」に感じる人がいるかもしれませんが、私は大変に観察眼と分析力に優れた人だと、私は思います。第176臨時国会中に、ブログで補正予算の採決に関するエントリーを読んで「この人はすごい」とビックリしました。その1年前には、「私は今、法務委員会と財務金融委員会と“国会対策委員会”の3つの委員会に所属しています」と書いていて大丈夫かなと思っていたのに、何という吸収力とリーガルマインドでしょうか。菅さんの次は一気に山尾さんでもいいかもしれませんね。
 
 アニーの明るいニュースで幕が開いた平成の開国・2011年。

 さあ、いよいよ、日本と菅民主党のニューディール(巻き返し)のスタートです!! ♪トゥモロ~~

附録)2011年(平成23年)1月5日(木)の記録

 ・日経平均株価 1万0380円77銭
 ・ダウ平均株価 1万1680ドル74セント=現地時刻11時
 ・円相場 1ドル=81円95銭~96銭
       1ユーロ=108円76銭~80銭

・東京スカイツリー(年末完成予定)の高さ 539メートル(完成時634メートル)

1月5日製作(1月6日付)の新聞より。
 ・吉本興業「世界を笑わせる」日米共同のTV番組製作へ(朝日)。
 ・東芝、大画面の裸眼3DTVを年内にも発売(同)。
 ・99歳柴田トヨさんの初詩集「くじけないで」14日に百万部突破へ(同)
 ・ユニチャーム、「中国本社」設立へ(日経)。
 ・米ねじれ議会がスタート(同)。
 ・投稿欄「マナー悪い初詣の親子」、「子の検診で心ない対応」、「賀詞交換会、税金の無駄」など(東京新聞)。

【当ブログ内から引用はじめ】

アニーがおめでた!山尾志桜里さん妊娠5ヶ月「恵まれた環境を社会にお返ししたい」【追記有】

2010年08月23日 | おしらせ

[写真]妊娠5ヶ月の民主党衆院議員の山尾志桜里(山尾しおり)さん=2010年8月23日(筆者撮影)

 二十四節気の「処暑」とは名ばかりの猛暑日でしたが、良いことがありました。けさの散歩中に、霞のむこうに「東京スカイツリー」を見つけました。そして、帰宅後、ベランダからも、部屋の窓からも、スカイツリーを見つけました。ホームページによると、きょうの時点で428メートルで、完成するまで、もう206メートルニョキニョキ伸びていきます。完成までに、僕自身も成長できればいいなと感じました。

 民主党衆院議員(愛知7区)の山尾志桜里さんは23日、当ブログの取材に応じ、現在妊娠5ヶ月で、来年1月に第一子を誕生する予定であることを明らかにしました。

 現在36歳の山尾さんは、ことしも、子どもたちに一生忘れ得ぬかけがえのない思い出をプレゼントし続けている、ブロードウェイ・東京をはじめとする世界的でロングランのミュージカル『アニー』の初代アニー役です。旧姓・菅野志桜里さん。

 初代アニーという素晴らしいデビューでしたが、すぐに、芸能界からは離れ、東大法学部に進学。司法試験に受かって、検察官になりました。そして、民主党総支部長になり、第45回衆院選で、「61・1%(18万票)」といういくら愛知とはいえ、あまりに驚異的な得票率で、初当選しました。

 衆院法務委員会の理事、財務金融委員会の委員をやっています。1回生が常任委員をかけ持ちするのはフツーですが、法務委理事と、処理案件が多く与野党が激する財金委員のかけ持ちは、他の1回生より重い負担だと、私は考えます。さらに、この秋には、「事業仕分け」第3弾「再仕分け」で、仕分け人も務める予定で、すでに、ヒアリング作業に入っています。

 「これまでの年末は、雪の中、神社でごあいさつしながら新年を迎えました」。でも、今度の年末年始の忘年会・新年会などは、「今回はさすがに抑えます。地元の方にもご理解いただけると思います。その分、“仕分け”など東京での仕事でみなさんのご期待にこたえていって、それをメッセージとして地元に伝えたい」という山尾さん。当ブログからも愛知7区のみなさまのご理解を心よりよろしくお願い申し上げます。 

 また召集日によっては通常国会冒頭に重なる可能性があります。たいていの場合、予算委員会からスタートしますので、日程のやりくりで、“産休”する予定です。特段、「宣言」をするわけではないとのこと。

 山尾さんは、「後に続く人のためにも」、産休を、とくに産前の検査や体調面の変化にあわせて、柔軟にスケジュールを調整し、“産休”を取る予定。日程を柔軟に組めるので、「その辺は、サラリーマンの方に比べて、国会議員(の仕事)は恵まれています」としながらも、国会議員特有の「地元と国会を行き来する二重生活」という面では、不安もあったそうです。でも、その不安を払拭したのが、子育て中の男性議員、いわゆる“イクメン議員”の存在。どういうわけかこの1年間、民主党は夜の懇談会が多いのですが、「じゃあ、俺、そろそろ、子どもを風呂に入れる時間なので帰ります!」とひょうひょうと帰宅する同期のイクメン議員の姿を見て、山尾さんは「子育てを“義務”というよりも“仕事の励み”にしているように見えて、いいな!、と思っていました」。旦那さんはイクメンになりそうですか?との問いには、「そうなると期待してますけど(笑)」と幸せそうな苦笑い。

 9月1日、新・衆院第2議員会館内に保育園「キッズスクウェア永田町」がオープンします。山尾さんは、その利用も検討しており、見学も済ませました。民主党国会対策委員会に事情を話して、以前の旧・第1議員会館から新・第2議員会館に引っ越しました。ヤッパ、東大出の人って、要領いいよね(*^_^*)

 山尾さんは「職場に保育所があるというのは、今、非常に恵まれた立場だと思うんですね。ホントウはこれが当たり前になっていかないといけないと思うんですが、(大多数の親にとって現状は)そうではありません。

 それを自分でもしっかりと踏まえて、出産、子育て、それと“社会と関わっていく領域”において、みなさんと(悩みを)共有しながら、問題点を解決していくことで、(社会に)お返ししていきたい。

 政治家というのは、その問題点を解決する術(すべ)をいただいているわけですから
」。

 育児と仕事の両立だけでなく、PTA・NPO活動など報酬以外での“社会との関わり”にも関心がある山尾さん。「選挙区では、『保育所が病児、病後児を預かってくれない』との声をよく聞きます。それを預かってもらわないと両立は難しい。でも、保育所経営者には責任とリスクがあります。そこを調整していく。それが政治家の仕事だと思います」とのこと。司法試験の実力がこのあたりでいきてきそうですね。

 若い議員たちの新しい発想は、民主党最大の“埋蔵金”であります。しっかりと活用することで、民主党政権が前に進む力になります。

 アニー、東大、司法修習、検察官、国会議員、そしてママ。山尾さんはこれからも、私たちにどんな成長の姿を見せてくれるでしょうか。

【当ブログ内から引用おわり】

このエントリーの本文記事は以上です。 


岡田克也幹事長、小沢一郎氏の政倫審は「フルオープンにしたらいい」と初めて発言 ニコニコ動画

2011年01月05日 21時22分00秒 | 岡田克也、旅の途中
[画像]ニコニコ動画に出演したコネクターの角谷浩一さんと民主党の岡田幹事長(ニコ動からキャプチャ)

 民主党幹事長の岡田克也さんは5日夜の「ニコニコ動画」番組で、第177通常国会召集前に、閉会中審査で行う「衆議院政治倫理審査会」に関して、「政倫審もオープンにしたらいい、フルオープンで」と述べました。

 「原則非公開」となっている政倫審規程通りではなく、「公開」として議事録作成、マスコミ傍聴を認めるべきだとの考え方を初めて示しました。岡田さんは「TV・ラジオ生中継」も念頭において発言したものだと思われます。2002年の田中眞紀子さんの政倫審はTV・ラジオが生中継しました。

 「ニコ生特番!民主党 岡田克也幹事長 2011年を語る!! - ニコニコ生放送」は10時まで放送。
 http://live.nicovideo.jp/watch/lv35959490

 この後、9時54分からのテレビ朝日系列「報道ステーション」には、民主党代表で総理大臣の菅直人さんが出演し、2011年の政治の流れを作ります。

 また渦中の小沢一郎氏は10時から、BSデジタルのBS11の「InsideOut」に出演します。

【追記 2011年1月6日午後2時】

 岡田発言の1日前になりますが、公明党の漆原良夫・国対委員長が4日、新潟駅前で「政治倫理審査会を開く際は、テレビカメラが入った公開の審議にしなければならない」と演説していたことが分かりました。漆原・衆院議員は比例北陸信越ブロック単独で当選しています。5日付の公明新聞や同党ホームページが伝えています。

【追記おわり】

2011年を二大政党安定の年に 菅首相、岡田幹事長、伊勢神宮(アマテラス)に決意

2011年01月05日 11時08分32秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意


 総理は2011年に「不条理をただす政治をやる」と言いました。不条理とは「道理に反すること」という意味です。道理とは「人の行うべき正しい道」ということです。政治とは、それ自体が不条理を内包しています。私たちの社会が、というか、世間が法律とルールだけで動くのなら、自治体と裁判所があればすむわけで、国会や地方議会は要りません。ですから、政治とはそれ自体が不条理なもの。最近で言えば、9・11郵政解散は不条理だし、新進党解党も不条理です。

 しかし、2011年は衆議院選挙も参議院選挙もない久しぶりに落ち着いた1年です。その2011年に「不条理をただす政治をやる」と言う菅直人の政治センスは長けています。また、伊勢神宮参拝には、新進党党首選で健闘したら解党され、郵政選挙ブームにあおられ落選した「不条理の帝王」、鹿野道彦さんが総理の伴をしました。鹿野さんは菅改造内閣で農相をつとめています。

 総理(菅直人さん)は、平成23年(2011年)1月4日朝、首相官邸で年頭記者会見し、その後、新幹線名古屋駅から近鉄に乗り換え、伊勢神宮(外宮、内宮)を参拝しました。記者会見には、仙谷由人官房長官ら、伊勢神宮参拝には、三重県連所属の岡田克也幹事長らが同行し、古川元久官房副長官を両方の伴をしました。

 年頭記者会見のポイントは、総理の表現とは少し違いますが、私としてのまとめは次の通り。

 
[画像]2011年の反転攻勢に向けて拳を握りしめる菅直人首相=政府インターネットTVからキャプチャ


 一、衆院政倫審後に予定される強制起訴のタイミングで、小沢一郎氏は議員辞職すべきだ。
 一、パシフィック・パートナー(TPP)を農業への戸別所得補償・直接支払いをしっかりと整備(の設計)をしたうえで、参加を6月までに国内合意する。
 一、戦後生まれの団塊の世代が65歳となり、年金を受給し出す2011年は「今がそのとき」で民主党・自民党・公明党が6月までに連帯責任で消費税引き上げ案をまとめる。
 一、私(総理)の年頭には「解散のカの字もなく」、数年やってから次の総選挙で国民の信を問う二大政党デモクラシーを定着させていく。
 一、野党は質問通告を24時間前までに出して欲しい。

 以上です。

 まず、小沢切りに関しては、当ブログが年末から予想してきたとおり、昨年中に作成していた「年頭所感」ではふれずに、政党助成法の基準日(1月1日)を過ぎて最初の総理の公式プレースメントである年頭記者会見から、一気呵成に、小沢の首を上げる攻勢に出ました。

 当ブログは昨年の菅直人代表・岡田克也幹事長が、「小沢一郎さんの国会招致のプロセスを一歩一歩進めながら、牛歩のごとく悠長だったのは」「離党のきっかけ or 口実を与えないために、小沢一郎さんの名誉を決定的に傷つけることを避けて」「政党交付金基準日の2011年1月1日を越す」のが狙いだと解説しており、私の予想的中となりました。なお、当ブログには姉妹版として「下町の太陽プラス1先読み政治日程」がありますので、2011年、どうぞご活用ください。

 小沢邸新年会で参院議員の出席者が意外と多かったのですが、もはや総理は本気です。この人はホントウに政治センスは優れています。また、東京地裁が指名した「検察官役」の弁護士が「小沢氏が事情聴取に応じてくれないので、政倫審の内容を聞いてから起訴したい」という意向を新聞の取材に答えている事から、小沢氏側の「公判と政倫審は両立しない(強制起訴されれば政倫審に出席しなくていい)」という「仮説」が壊れ、西南戦争で言えば、田原坂(昨年9月の代表選)の勝利を越えて、小沢一郎さんの(政治的な意味での)生命を獲る決意を決めたといえるでしょう。「新進党を解党した小沢一郎氏」を歴史法廷で裁き、断頭台に送らなければなりません。もちろん小沢氏を支持している貧しい地方の高齢者への配慮も菅政権に求められます。なお、岡田幹事長は小沢一郎さんと行動をともにした議員を総支部長から外し、支部交付金の返還を求め、比例単独議員(いちもく会)を県連・ブロックを越えて衆院総支部長・参院支部長に差し替える考えを持っているとされています。また2月6日の名古屋市長選で、民主党の石田芳弘候補(予定者)ではない候補(前市長)を応援した議員を処分するだけでなく、秘書も、民主党関係部局へ永久に出入り禁止する厳しい措置で望む覚悟を持ちつつあると予想されています。

 パシフィック・パートナーと農業では、農林副大臣の篠原孝さん、消費税引き上げでは、元大蔵大臣の藤井裕久さんがキーパーソンとなりますが、あるいは総務省政務三役の乱入も「地方分権論者」の私としては期待したいところ。小沢切りと二大政党デモクラシーの確立では、幹事長の岡田克也さんがキーパーソンとなります。

 この後、総理は、新幹線で名古屋へ、近鉄で近鉄宇治山田駅へ。近鉄宇治山田駅では三重県連代表の参院議員、芝博一さん(民主党副幹事長)、岡田幹事長らがお出迎え。

 
[画像]伊勢神宮を参拝する左から、芝博一・副幹事長、岡田幹事長、菅総理、高橋千秋・参院議員。(NHKさん映像から)。このほか、森本哲生さんら三重県連所属議員が多数同行。

 総理は、外宮(げくう)、内宮(ないくう)と参拝し、アマテラスらに、平成23年・皇紀2671年・西暦2011年の日本の安寧秩序を誓いました。

 また、ライバル・自民党の谷垣禎一総裁も、同日、伊勢神宮を参拝しました。

 
[画像]伊勢神宮を参拝する自民党の谷垣禎一総裁(NHKさん映像から)

 なお、公明党さんは仏教政党ですから、伊勢神宮に参拝することはありません。信教の自由は、憲法20条です。二大政党プラス1がダイナミズムとともにドリルのようにねじれを突き進み日本を前に進める。参議院がわけのわからないことをすれば、参議院など廃止です。

 日経新聞の元旦からの連載によると、日本の平均年齢は45歳で、例のない速さで老いていく国だそうです。総理は「今、世界の多くの国が日本に追いつけ、追い越せと、成長を続けています」「そうです。これまで多くの国に財政的な援助や技術的な援助をしてきた兄貴分が、わが国日本だと言えます」「それらの国々のエネルギーを逆にわが国のエネルギーとして、日本の成長につなげていくことが、今必要だと考えております」。

 45歳の日本から、若く成長する国へ飛び出して、そしてまた帰省(帰国)する。そんな日本人のこれからの生き方のために、第二の開国が求められます。もちろん英語が話せない人への配慮も必要ですが、それ以上に、私たち高等教育を受けた英語を十分に話せる人間が動きにくい障害を除去することが必要です。私たちは欧米への憧れから、ときどき大西洋の国のような錯覚を感じますが、まちがいなく、環太平洋(パンパシフィック)です。パシフィック・パートナーに飛び込み、新進党解党という不条理で日本を後進させた小沢一郎を歴史法廷の断頭台に送り、消費税を引き上げて団塊の世代が受給しだす年金財源にぶち込む。私の希望を言えば、消費税の半分は基礎自治体に直接入れて、翼を休める宿(ふるさと)を整備して欲しい。

 グローバリゼーションとローカリゼーションが同時にすすむ「グローカルな世界」へ向けて。

 2011年、
 菅民主党と日本の反転攻勢の年が明けました!
 

【平成23年総理年頭記者会見、官邸、2011年1月4日午前10時の要旨】

 「明けましておめでとうございます。今年が皆さんにとって素晴らしい年になることをまず心から祈念を致したいと思います。年頭にあたって私が目指す国の在り方について3つの理念を申し上げます。まず、平成23年を平成の開国元年としたい。最小不幸社会を目指す。そして、不条理をただす政治、この3点であります。今、世界の多くの国が日本に追いつけ、追い越せと、成長を続けています。そういう国々のリーダーと話をすると、自分たちは日本を目標にして、モデルにして頑張ってきたんだと口々に言われます。そうです。これまで多くの国に財政的な援助や技術的な援助をしてきた兄貴分が、わが国日本だと言えます。私はこれからもそうした国々の成長を支援する、同時にそれらの国々のエネルギーを逆にわが国のエネルギーとして、日本の成長につなげていくことが、今必要だと考えております」

 「そしてもう一つ、不条理ということに関して言えば、『政治とカネ』の問題があります。私が初めて衆議院選挙に立候補したのは、『ロッキード選挙』と呼ばれた選挙でありました。政治とカネを何とかしなければ日本の民主主義はおかしくなってしまうという思いから、30歳の時に初めて立候補致しました。今、なお、政治とカネのことが国民の皆さんから不信の念を持って見られている。これではこれから多くの改革を進める上で、国民の皆さんにも痛みを分かち合っていただくことがとてもできません。今年をそういった政治とカネの問題にけじめをしっかりつける年にしたい。小沢(一郎民主党)元代表にも、自らの問題について国会できちんと説明をしていただきたいと考えております」

 「小沢元代表は自ら、国会で説明するといわれているわけですから、その言葉通りの行動をとっていただきたいと思います。また、起訴が実際に行われたときには、やはり政治家としての出処進退を明らかにして、裁判に専念されるのであれば、そうされるべきだと考えています」

 「先ほど申し上げましたように、社会保障と財源、財源の中には消費税を含む税制改革が含まれますが、これは一体的なものだと考えています。わが党の中でもこういう考え方で党の方針を固めておりますし、多くの政党もそうした社会保障と、それに伴う財源問題を一緒に議論しようと。そういう姿勢でありますので、どちらが前後ということではありません」

 「私の念頭には解散の『か』の字もありません」

 現在、TPPに参加する場合に必要となる農業対策の具体策を検討をしている状況であります。そういう議論を踏まえながら、最終的な判断をまあ、6月ごろまでというのがひとつのめどだと思います。できるだけ早い時期に、そうした状況がうまれればいいと。こう考えております」

 「基本的には先ほど冒頭も申し上げましたように国会という場がですね、ある程度政党ですから政権を争うという側面があってもそれは致し方ないとこでありますけども、やはり先進国で政権交代を繰り返されているところを見るとですね、例えばイギリスなどでは新たに政権交代が行われれば次の選挙はだいたい5年先ということでですね、議論は行われるけれども、すぐに辞めろとか辞めるなという議論はあまり行われておりません」

 「多くの国がある一定期間は政権交代が行われれば、そちらの党が政権を担うと。何年かやってみて次の選挙の機会にそのことを国民に問うと。これが政権交代の建設的な運営の仕方ではないかとこのように思っています。そういう意味で基本的にはしっかりと政策を議論していきたいという姿勢は変わりありません」

2011年小沢切りテーマソング