ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【新・千葉4区】【千葉5区】立憲・泉健太代表「内閣府が物価見通しを上げたのは7月」と岸田「人災だ、本来なら今頃給付」と予算委前夜の攻め

2023年10月26日 21時46分50秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
[写真]警備・警護の都合で聴衆と距離があるので、分かりやすく伝える、立憲民主党の泉健太代表(中央)と水沼秀幸・新千葉4区総支部長(右)、矢崎堅太郎・千葉5区総支部長(左)、JR「市川駅北口」で、きょう2023年10月26日、宮崎信行撮影。

 第50回衆院選に向けて、立憲の泉健太代表は、新・千葉4区と千葉5区の応援として「市川駅北口」で街頭演説。岸田内閣が来週木曜日にとりまとめる「新たな経済対策」は、物価見通しを7月に内閣府が上げたのに、岸田首相が9月まで指示が遅れた人災だと指摘しました。あすから予算委員会が始まります。

 泉さんは「おととい岸田総理に質問しました。今回の経済対策ということは、岸田総理は物価の見通しをあまく見ていたんです。だから今、経済対策が必要なんですね。1月には物価の見通しは1・8%の物価上昇とみていたが、7月に直している。あっ間違ったと。2・5%上がるという見通しに変えているんですよ。だったら早く経済対策を打たなきゃいけないのは当たり前なんだけど、6月に国会をしめて、岸田さんは、7月、8月補正予算案を組もうとしていた。こんなに物価が上がっているのに、総理から財務省の指示がなかった。遅きに失して、9月26日にようやく指示を出した。まったく遅すぎる。本当は今頃給付が届いていた。岸田総理の人災ですよ」と語りました。

 新・千葉4区は、もはや全く新しい区割り。船橋市の一部と市川市の一部で構成。立憲が新人の水沼秀幸(水沼ひでゆき)さんを公認。自民は元職の木村哲也さんですが、繰り上げ当選で現職になることもありえます。維新の雨宮さん、共産の佐川さん、参政党の工藤さんも名乗りを上げ、混戦模様。

[写真]水沼秀幸・新千葉4区総支部長(右)、JR「市川駅北口」で、きょう2023年10月26日、宮崎信行撮影。

 水沼さんは「野田佳彦元総理のような政治家になりたいと背中を追いかけて20年。私は新時代の日本をつくるために挑戦を始めました。新時代の日本とは分断のない日本です」と話しました。


 4月に補選があった千葉5区は引き続き「浦安市全域と市川市の一部」ですが、人口増でわずかに区割りが狭まりました。千葉5区は、補選に続き、立憲の矢崎堅太郎(矢崎けんたろう)さんが3度目の挑戦をし、自民現職の英利アルフィヤさんに立ち向かいます。補選と本選のジンクスとしては、英利さんが苦戦することも予想されます。国民の岡野さん、維新の岸野さんも立候補し、立憲が共産以外と候補者調整できるかどうかは全く不透明。


[写真]矢崎堅太郎・千葉5区総支部長(左)、JR「市川駅北口」で、きょう2023年10月26日、宮崎信行撮影。

 矢崎さんは「ガソリンの価格をどのように下げるかお話をしたい。先週の価格は175円ですが、補助金が入って175円となっております」としトリガー条項の見直しを説明。「私はどうしても国政に行って、みなさんの声を届けて、国民に寄り添う政治を実現したいと思っております」と意気込みました。

 新・千葉14区は、立憲の野田さんが出馬し、自民の高橋さん、共産の坂井さんが挑む構図となりそうです。












[写真]警備・警護の都合で聴衆と距離があるので、分かりやすく伝える、立憲民主党の泉健太代表、水沼秀幸・新千葉4区総支部長(右)、矢崎堅太郎・千葉5区総支部長(左)、JR「市川駅北口」で、きょう2023年10月26日、宮崎信行撮影。


 以上です。
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維新は衆参とも「来秋までに改憲発議できなければ岸田総裁選不出馬」の匕首をつきつけて、また総選挙前に看板かけかえとなりかねない空気であす埃まみれの予算委スタート

2023年10月26日 16時12分35秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 代表質問は経済と税制を中心に骨太な議論となりました。が、今国会で関連の法案はありません。先月13日からの大臣・副大臣・政務官はあすから4営業日連続の予算委員会に初めてのぞみます。これが埃だらけ。まず、第一号として山田太郎・文部科学大臣政務官が、召集前夜に女性とラブホテル、マイカーに出入りする写真をすべて週刊文春電子版にとられる間抜けっぷりて辞任しました。立憲民主党が結党3年間で、岐阜県連顧問の山下八州男元社会党議員のJR東海ちょろまかしで有罪になった以外は、政治とカネも、公選法・政規法の立件も、不倫もない滑り出しできているのに、自民党は埃だらけ。私も、あすに向けて、埃の整理でなく、埃を紐で束ねて予習しようと思っています。

【参議院本会議 きょう令和5年2023年10月26日(木)】
 所信表明演説に対する代表質問2日目です。

 公明党の山口那津男代表は「マイナンバーカード保険証について、公明党が資格確認証のプッシュ型交付を実現させた」とし、立憲が提出した「紙の保険証の廃止延期法案」(212衆法5号)の審議は不要だとの認識をにじませました。

 維新の浅田均さんは72歳ですが、任期はあと5年あります。浅田さんは「総理の認識をお伺いいたします。今国会の最重要テーマは経済対策ですがもう一つ重要なテーマがあります。憲法改正です」と語り、参議院憲法審査会は開催回数が少なく、議員の身分である合区の問題が中心になっていると不満を示しました。そのうえで、「岸田総理は、これまで何度も自身の総裁任期中での憲法改正のための国民投票実施を明言されてきました」「自民党総裁として、リーダーシップを発揮すべきではないですか」「総理は責任を取って次期総裁選に出馬することはないと思います」と迫りました。立憲は辻元清美さんを今国会から憲法審筆頭幹事にすえ対決色を維持するかまえです。

 国民民主党の大塚耕平さん。大塚さんは「日本経済が絶頂期を迎えた1980年代以降、プラザ合意、BIS規制(バーゼル)導入、国際会計基準導入が行われました。当時の日本経済の強さの要因であった。円安、オーバーローン、ストック経営に対する欧米諸国からのカウンターであり、貿易黒字とバブル経済でできた日本の資産力は破壊されました。当時の政財官学、各界のリーダーは、そのことに気づかず日本経済は、失われた30年となりました」と語りました。そのうえで、ブラケットクリープ現象解消のための所得税減税と、永久公債の発行などを求めました。首相は「ブラケットクリープ現象は構造的に賃上げが持続するときには検討されるが、現時点では物価に賃上げが追いついておらず、まだ考える段階ではない」と答弁しました。

 共産党の小池晃さんは、「首相は経済、経済、経済と語ったが、反省、反省、そして転換だ」と語りました。失われた30年は自民党政権に非があるとしました。小池さんは「2025大阪・関西万博は、軟弱地盤と土壌汚染の夢洲での開催に固執しました。その狙いは、夢洲(IR)カジノ計画です」とし「万博を口実に、公費で進めるために他なりません。万博は中止し、カジノ計画がきっぱり断念すべきです」と述べました。そして「政府が統一教会への解散命令を裁判所に請求したのは、被害者の声が動かした結果です。財産保全のための特別な法律制定に向けた与野党協議」と「統一教会と自民党との癒着の全体像を解明すること」を求めました。統一教会をめぐっては、国対ヒアリングは立共社、きょねんの献金禁止法は自公立維と、自公国の枠組みで行われてきました。

 立憲2人目の古賀之士さんは経済、自民2人目の牧野たかおさんは静岡を中心に問いました。

【参議院国家基本政策委員会 同日】
 浅田均委員長が就任のあいさつをしました。

【衆議院予算委員会 同日】
 小野寺五典委員長が就任のあいさつをしました。理事選任では加藤勝信筆頭理事らを選任しました。そして、あす8時55分から基本的質疑1日目を開くことにしました。

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