尾車氏の提案により、土曜の昼食は、老舗ラーメン店である「福来軒」でいただいた。
11時46分に、入店。
まず目を惹いたのが、このうず高く積み上げられた、割り箸である。
一番上の箸を取ろうとすると、イスから腰を浮かさなければならない。
やはりその狙いは、利便性よりも、話題性であろう。
そして店内に張られた、有名人のサイン色紙の数々。
そのなかで私が氏名を確認できたのは、
「蛭子能収」氏・「杉田かおる」氏・「おぎやはぎ 矢作兼」氏・「春風亭小朝」氏・「布袋寅泰」氏・・・である。
私のチョイスは、メニュートップの「味噌ラーメン」(750円)。
このお店には「チャーシューメン」というものは、存在しない模様である。
タバコをくゆらせつつ、ラーメンが出来あがるのを、待つ。
「喫煙可」であることは、時流に逆らっている部分ではある。
だが、スモーカーの私にとっては、むしろありがたい。
それが迷惑な人もいらっしゃるであろうことは、重々、承知しているのだが・・・(^_^;)
そして11時53分。
それはリーズナブルな待ち時間で、供された。
「おそらくは昔風のシンプルなラーメンが出てくるのだろう」と予想していた私。
だが、その予想に反して、それは「モヤシがっつりマウンテン系」のラーメンであった。
まずは、のびないうちにと、麺を発掘。
サッポロラーメンのスタンダードといえそうな、西山製麺製の中太ちぢれ麺。
その茹で加減といい、黄色い色彩感といい、極めて私好み!
アッツアツの味噌スープ。
それは、まろやかでありながらも甘辛く存在を主張し、まさしくディープインパクトだ。
ひょろ長いメンマは、サクッとした噛みごたえを残すもので、気分はパンダである。
ゆで卵は、半分ではなく、5mm厚にスライスされたもの。
高尿酸値で痛風予備軍の私としては、プリン体の少ない鶏卵は、しっかりと摂取したかったところだが・・・
麺をほぼ食べ終えたところで、山積みされていたモヤシの整理に着手。
このモヤシ。その程よい歯応えと、スープを吸った感じが上手くユニゾンし、意外なくらいに、ウマかった。
これは、嬉しい、誤算だった(^^)
最後まで残しておいたチャーシューは、流行の「とろチャーシュー」ではなく、噛みごたえを残すクラシカルな質感。
ここに、昭和を感じずにはいられない。
12時04分。どんぶりの底まで、完食させていただきました。
総じて言えば、この「福来軒のラーメン」は、極めて私好みの、素晴らしいラーメンであった。
だが、ひとつだけ注意事項を挙げるとするならば・・・
このお店のトイレは、極めて古風な和式で、女性やお子様だったら、使用するのを躊躇したくなる風情である。
しかも、どうやら、手洗い場も、無い(^_^;)
その一点を除き、おおむね満足の、サタデイ・ランチだった。