機中映画『君の名は!』『Inception』『Snowden』
2016年12月28日から2017年1月2日にかけてシンガポールに旅行して、往復の機中で以下の三作を鑑賞したので記録しておく。
『君の名は!』
ノベライズを先に読んでいたのでむしろよかったとうべきか。逆の言い方になるかもしれないが、言葉による説明よりもむしろ、映像による提示の方がよりリアルなイメージを結ぶとも言える。特に超長周期の彗星が核を分裂させて、糸寄の街の景観を形成していることがよくわかる。それがこの物語のコアな部分。糸寄神社のご神体はクレーターの中にあるとか。
物語もさりながら、えらくリアルな映像が、アニメなのにリアルなイメージというのも変だけれど。たとえば、主人公の一人のTakiが新幹線で名古屋に出て飛騨高山線に乗り換えるところ、えらくリアルで驚く。
糸寄は糸縒りに通じ、組紐に通じる。主人公のTakiの手首に巻かれたミサンガのようにみえる組紐が主人公二人の結びつきを証明するものだった。時空を超えた二人が交錯する時、奇跡が起こる。
『Inception』
他人の夢に入り込む。夢のまた夢。夢の中なのかまた現実なのか何か全くわからなくなる。
この映画を見ようと思ったのは、たまたま読み始めた『明日、機械がヒトになる:ルポ最新科学 』(講談社現代新書、海老沢めろん・著)ではじめに登場するトピックがSR(Substitutional Reality、代替現実)で、この映画のことが書かれていたからだ。「登場人物たちが虚構と現実を行き来するうちに、観客もどちらが現実かわからなくなってくる 、押井守(監督)の『 GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』を始め、クリストファー・ノーランの『インセプション』、ウォシャウスキー兄弟の『マトリックス』。 フィクションのなかではありがちな、「虚構と現実の見分けがつかない」という感覚だが、現実では味わえない」ものの、このSR技術を用いれば現実と虚構の境を無くすることができると書かれていて、『攻殻機動隊』(マンガの方)と『マトリックス』(映画)は既知だったので、このInceptionを見ようかと思っていたところだった。
SR技術はともかくも、この映画はむしろ、よくわからなかったというのが正直なところだろう。
『Snowden』
昨今はアメリカ政府は観光目的の渡航者に対してもESTAによる査証申請のさいに、申請者のSNA名を申告するように求めている(http://gigazine.net/news/20161226-government-ask-for-social-media-account/)。これは、テロリストのあぶり出しに使おうというもののようだが、これは、スノーデン事件で明らかになったアメリカ連邦政府による個人情報収集についてのアリバイ工作のようにも見える。つまり、実際には申請を求めるまでもなく、SNSによる発言と特定個人との結びつけは出来ているが、わざわざ申請させることを通じて、隠蔽しているような気がする。
Inceptionにも出ていたジョセフ・ゴードン=レヴィットが主人公スノーデンを演じる。よく知られるスノードン事件をふまえてオリバー・スコット監督が描く。オリバー・スコットは先のアメリカ大統領選挙でも至って政治的な発言をしている。もともとそうした志向のある彼ではあるが、本作品もまた連邦政府が影で仕掛けている個人情報の収集に対する批判を目的として、スノーデンを主人公とした本作を作ったということか。スノーデンは自分のキャリアや恋人、社会的関係を捨てて、アメリカ連邦政府による陰謀を告発したとの主張である。また、「Gardian紙」はスノーデンに独占インタビューをおこない世界中に報道したが、本作品の中でも描かれているようにジャーナリズムの限界と重要性もまた、主要なテーマである。
http://democracynow.jp/video/tag-エドワード・スノーデン
https://ja.wikipedia.org/wiki/エドワード・スノーデン
『君の名は!』
ノベライズを先に読んでいたのでむしろよかったとうべきか。逆の言い方になるかもしれないが、言葉による説明よりもむしろ、映像による提示の方がよりリアルなイメージを結ぶとも言える。特に超長周期の彗星が核を分裂させて、糸寄の街の景観を形成していることがよくわかる。それがこの物語のコアな部分。糸寄神社のご神体はクレーターの中にあるとか。
物語もさりながら、えらくリアルな映像が、アニメなのにリアルなイメージというのも変だけれど。たとえば、主人公の一人のTakiが新幹線で名古屋に出て飛騨高山線に乗り換えるところ、えらくリアルで驚く。
糸寄は糸縒りに通じ、組紐に通じる。主人公のTakiの手首に巻かれたミサンガのようにみえる組紐が主人公二人の結びつきを証明するものだった。時空を超えた二人が交錯する時、奇跡が起こる。
『Inception』
他人の夢に入り込む。夢のまた夢。夢の中なのかまた現実なのか何か全くわからなくなる。
この映画を見ようと思ったのは、たまたま読み始めた『明日、機械がヒトになる:ルポ最新科学 』(講談社現代新書、海老沢めろん・著)ではじめに登場するトピックがSR(Substitutional Reality、代替現実)で、この映画のことが書かれていたからだ。「登場人物たちが虚構と現実を行き来するうちに、観客もどちらが現実かわからなくなってくる 、押井守(監督)の『 GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』を始め、クリストファー・ノーランの『インセプション』、ウォシャウスキー兄弟の『マトリックス』。 フィクションのなかではありがちな、「虚構と現実の見分けがつかない」という感覚だが、現実では味わえない」ものの、このSR技術を用いれば現実と虚構の境を無くすることができると書かれていて、『攻殻機動隊』(マンガの方)と『マトリックス』(映画)は既知だったので、このInceptionを見ようかと思っていたところだった。
SR技術はともかくも、この映画はむしろ、よくわからなかったというのが正直なところだろう。
『Snowden』
昨今はアメリカ政府は観光目的の渡航者に対してもESTAによる査証申請のさいに、申請者のSNA名を申告するように求めている(http://gigazine.net/news/20161226-government-ask-for-social-media-account/)。これは、テロリストのあぶり出しに使おうというもののようだが、これは、スノーデン事件で明らかになったアメリカ連邦政府による個人情報収集についてのアリバイ工作のようにも見える。つまり、実際には申請を求めるまでもなく、SNSによる発言と特定個人との結びつけは出来ているが、わざわざ申請させることを通じて、隠蔽しているような気がする。
Inceptionにも出ていたジョセフ・ゴードン=レヴィットが主人公スノーデンを演じる。よく知られるスノードン事件をふまえてオリバー・スコット監督が描く。オリバー・スコットは先のアメリカ大統領選挙でも至って政治的な発言をしている。もともとそうした志向のある彼ではあるが、本作品もまた連邦政府が影で仕掛けている個人情報の収集に対する批判を目的として、スノーデンを主人公とした本作を作ったということか。スノーデンは自分のキャリアや恋人、社会的関係を捨てて、アメリカ連邦政府による陰謀を告発したとの主張である。また、「Gardian紙」はスノーデンに独占インタビューをおこない世界中に報道したが、本作品の中でも描かれているようにジャーナリズムの限界と重要性もまた、主要なテーマである。
http://democracynow.jp/video/tag-エドワード・スノーデン
https://ja.wikipedia.org/wiki/エドワード・スノーデン