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言ってきた「芯」を眺める

2015年02月10日 | 雑記帳
 入学説明会が近づいてきた。保護者に対してどんなふうに挨拶するか、これは大袈裟にいえば「芯」が問われるような気がしている。時間は短くとも明快にしたいと、ずっと原稿を考えたり、PPTの準備をしたりしてきたつもりだ。ずいぶんとベテランになり、今年で9回目かと思っていたが、調べたら違っていた。



 検索をかけて以前のデータを呼び出してみたら、2003年の原稿が残っていた。まだ教頭をしていた頃である。冒頭に「校長が現在体調を崩しており」という文章があり、ああと思い出した。山間部の小規模校で校長が病休だったときがあり、その時だった。そうなると、これが初めての原稿か。何を語りかけたのか。


 前段で、教育をめぐる状況説明をしている。「総合的な学習の時間」が入ってきたこと、コンピュ―タの導入、授業時間の弾力化、習熟度別指導、二学期制…今となっては懐かしい話題もあるが、やはりそのあたりが大きな変革期だったと思う。そんななかで、以下の二つのことを書いている。原稿から一部を引用する。


1 これだけは絶対に変わらないものという点は必ずあります。例えば「集団生活のルールを守る」「弱いものいじめをしない」「助け合って生きる」といったことです。そしてこれらは、本当に小さいとき(シングルエイジといわれる十歳まで)に身につけなければ、その後の成長に本当に影響すると言われています。


2 教育の方法というのはこれで100点ということは絶対にありません。一つは60点で、別の方法は50点という程度だと思います。問題はその10点差のメリットを信じてやっていく姿勢、もし思うようにいかないときは幅広く検討する姿勢です。そのためには、保護者の皆さんの理解が大きな支えになります。



 教育内容の焦点化、発達段階の重要性、教育実践を支える態勢づくり、といったことを話している。少し気張った言い方だが、小人数で顔見知りの多い地域としては妥当なところか。ここ数年の芯は「義務教育とは」が続いている。状況が多様になっているからこそ、揺らがないことを提示したい。もう10回目である。