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インタビューは相互に見ること

2015年02月25日 | 雑記帳
 今の時期、多くの学校で行われているだろう「卒業インタビュー」。本校でも昼の放送を利用して、委員会活動として実施している。「一番の思い出は何ですか?」「中学校に行ってがんばりたいことは?」といった質問にそれなりの答え方はできているが、どうにも物足りなさを感じる。長年進歩していない点でもある。


 学担時代の最後に音声言語指導に力を入れた経緯もあり、その面の関心は少し残っている。特に「質問力」や「対話」的な事柄についてアンテナを張っているつもりだ。小学生のインタビューとは紙に書いた文章を読む方がまだましで、準備なしでは、ひどく紋切り型になるのは目に見えている。細かな指導が必要だ。


 そもそもインタビューとは何か。interviewであり、原義は「inter(相互に)」「view(見る)」である。それを相手の顔をしっかり見ないで、つまり緊張感をもって相手の答えを待つことが出来ないのでは、インタビューとは言えない。言ってみれば「質問ごっこ」である。ごっこ遊びは、低学年あたりで卒業させたい。


 では、どんな手があるのか。一つには形式的な指導である。主として質問する側の言葉を1.5倍とすることが大事だ。つまり答えに対する感想、評価を入れ込んだ形で応答を終わる。これが出来るには練習が必要だ。シナリオを作って具体的に例を示し、演劇的に何度か繰り返す。次に空白を入れたシナリオで行う。


 いくつかのパターンを教えておくことも有効だ。「へえ、そうなんですね」といった相槌タイプ。「なるほど、さすが」という納得、賞賛タイプなど。そこから「では、○○はどうでしょう」とつなげる問いを出せるようにする。事前にある程度調べた後に、それを確かめる形でインタビューを行う活動は効果を発揮する。