すぷりんぐぶろぐ

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今さらながら、断捨離

2015年02月21日 | 読書
 【2015読了】23冊目 ★★
 『新・片づけ術 断捨離』(やましたひでこ マガジンハウス)

 ブームになったときはさほどの関心はなかったが、インパクトの強い言葉だなと感じていた。
 そもそもは何かと調べてみる。

 ヨーガの行法、「断行(だんぎょう)」、「捨行(しゃぎょう)」、「離行(りぎょう)」という考え方を応用して、人生や日常生活に不要なモノを断つ、また捨てることで、モノへの執着から解放され、身軽で快適な人生を手に入れようという考え方、生き方、処世術である。

 とある。そして、三つのことを次のように位置づける。

 断=入ってくる要らない物を断つ
 捨=家にずっとある要らない物を捨てる
 離=物への執着から離れる


 古本屋で108円だったこの本は、いわば「捨」によって自分のところに巡ってきたが、それは本当に必要だったかどうなのか、結局「断」ができなかっただけか…などと「離」の境地からはほど遠いことが笑える。

 とはいえ、こうした類いにありがちな、ミニ知識が得られて結構おいしい?本だった。

 この名言は知らなかった。
 かのゲーテはこういう言葉を残している。

 「人間の最大の罪は、不機嫌である」

 「罪」として想像できる残虐な行為も、不機嫌から発することが圧倒的に多いことを考えれば、納得の至言である。


 コラムの一つに「ナイチンゲールが説く住環境と健康」という文章があり、ナイチンゲールの文章を紹介している。
 「空気を不潔にする」ような住環境を戒め、日頃からの清掃、陽光、換気の重要性を説いている。
 
 溢れている、はみ出している、散らかっているモノたちから発する「気」に鈍感になってはいけないということだろう。


 さて、著者によるこの本の一つの総括は、これらの文章によく表れている。

 所有とは結局、思い込みです。

 あらゆるモノが地球からの借り物なんだと考えていけたら…自ずと感謝や畏敬の念が湧いてきます。


 そうかあ、しばらく前にこれからの一つのモットーとしたいと思った言葉が、また降りてきたようだ。

 すべてはフローという覚悟。

 「断捨離」とは、フローを生きる原則なのだと思う。