和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

「潮」7月号。

2011-06-23 | 短文紹介
何げなく買ったのですが、読めてよかった。
読みやすく、わかりやすい。
特別企画「『危機』のリーダーシップ」
寺島実郎、猪瀬直樹、佐藤優、草野厚。
特集「『被災地』のいま」
吉岡忍、粟野仁雄、中林一樹、高橋幸春。
おまけとして、
第14回桑原武夫学芸賞発表
受章は、後藤正治著「清冽 詩人茨木のり子の肖像」。
選考委員は梅原猛・杉本秀太郎・鶴見俊輔・山田慶児で
各選評が、短文ですが読めます。
さっそく、ネット古本屋で、この「清冽」を注文。

佐藤優氏の文に
「筆者はキリスト教徒なので創価学会に対して阿(おもね)る必要はない。創価学会員とは別の信仰を持つ一人の宗教人として、筆者は中間団体である創価学会が民主主義の砦であると確信している。・・・」(p82)

うん、そんなこと考えたこともなかったので、論としても面白い指摘。

草野厚氏の文は、まず震災発生直後のパフォーマンスの指摘から、

「・・地震発生の翌朝、自衛隊ヘリで被災地及び福島原発を視察した際に、定員20名の限られたヘリに、首相が広報担当にと懇請し官邸入りした内閣審議官(官邸ブログ担当、元TBS記者)を同道する必要などなかった。動画撮影のためだったようだが(4月26日、衆院予算委員会で自民党小野寺五典議員と首相とのやりとり)、被災状況の撮影なら自衛隊機で十分であり、必要だったのはヘリで視察する『指導力を発揮する菅首相』の姿だったのだ。」(p88~89)
ということから、順次ならべられる指摘も、うんうんと一々頷いて読めました。ここでは、答弁を引用しながら菅首相の姿を浮びあがらせております。ちょいと予算委員会の答弁を聞きたい、調べたいと思う方には、ありがたい限り。
最後は、「公式の発言を中心に辿る限りでも、日本の指導者としての菅首相は評価のしようがないほど問題だらけだ。政治の空白を短期的に招いたとしても、首相や政権の枠組みを変える方が中長期的な国益に適う。・・・早期の辞任を実現させねばならない。」(p93)

まだ、読んでない箇所もあるのですが、
620円で、わかりやすい展望がひらけます。
コメント
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