和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

幅書店の本棚。

2011-07-03 | 短文紹介
新刊を買うときに、ついでに気になる本を、つい買ってしまいます。
ということで幅允孝著「幅書店の88冊 あとは血となれ、肉となれ。」(マガジンハウス)が手元にあります。
たとえば、
「結局のところ、本屋で本を積んだり、平台のタイトルを並び替えたり、面陳列(本のカバーを見せる並べ方のことです)を取り替えたりしている作業中が、僕も確かに最も落ち着くのだ。」(p184)こうはじまるのは、エリック・ホッファーの2冊を紹介する文のはじまり。
あとがきにかわる「感謝の言葉」の日付をみると、2011年5月25日とあります。
その「感謝の言葉」の次のページに引用文があったりします。
そこも引用してみますね。

「 本を読む人の美点は、情報収集力にあるのではない。
  また、秩序だて、分類する能力にあるわけでもない。
  読書を通じて知ったことを、
  解釈し、関連づけ、変貌させる才能(ギフト)にこそある。
     アルベルト・マングェル『図書館 愛書家の楽園』」

そうそう。
花森安治著「一銭(銭の左の金なし)五厘の旗」を紹介する文には、

「2011年の大震災で平常を失った僕らが、いま読むべき一文だとも言える」(p57)
ところで、そのあとに続けられる花森氏の引用文がありました。
そこをちょっと引用。


「 ・・・・・
  民主々義の[民]は 庶民の民だ
  ぼくらの暮しを なによりも第一にする ということだ
  ぼくらの暮しと 企業の利益とが ぶつかったら
  企業を倒す ということだ
  ぼくらの暮しと 政府の考え方が ぶつかったら
  政府を倒す ということだ
  それが ほんとうの[民主々義]だ
  ・・・・・・・・         」

2011年の大震災のとき、民主党が政権をとっておりました。
こういう場合「政府を倒す」とは、どういういことなんだろう。
コメント
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