牧村史陽編「大阪ことば事典」(講談社・昭和54年)の
「はしがき」を見ると、
「・・利用者の便宜のため、巻末に
『大阪のシャレ言葉』『いろはたとえ』『項目検出索引』を付した。
私の旧著『難波大阪ー郷土と史蹟ー』(昭和50年、講談社)と
併読していただければと思う。・・・」
とある。この箇所が気になり、
日本の古本屋でネット検索すると
「難波大阪」全三巻としてあるのがわかる。
はい。しばし躊躇してから、注文することに。
注文先の古本屋は栄文社(西宮市宮西町9‐16)。
りっぱな函に3冊揃いで収まっておりました。
2500円+送料1200円=3700円。
一枚の紙を折って4頁にした付録もついている。
3冊は、「歴史と文化」「美術と芸能」「郷土と史蹟」。
そのうちの、「郷土と史蹟」の担当が牧村史陽氏でした。
付録のはじめに、牧村氏の文がありました。
はい。附録がついていない古本もありますので、
ちょいと、紹介がてら、それを引用。
「・・・『郷土史は足で書け』というのが、
かねてからの私の持論である。中学時代から私は、
大阪、京都、奈良と、ところきらわず歩きまわり、
写真を撮(うつ)しまわった。
だから自慢ではないが、どこにどんなものがあるかは
ほとんど知りつくしているつもりである。・・・・・・」
はい。このくらいにして、
牧村氏の付録の文のおわりはというと
「『大阪ものは売れない』というジンクスを破ってまで、あえて
出版に踏みきって下さった講談社の皆さまには感謝のほかはない。
大阪をこの上なく愛する読者の方々に、こんなものもあったのか、
大阪はこんなところだったのかと、再認識していただければ幸いである。」
ここに、「大阪をこの上なく愛する読者の方々」にとあります。
装幀もりっぱで豪華な3冊ですが、付録ナシなら古本で2000円から
買えちゃうのでした(送料別)。
はい。大阪古本屋のおっちゃんなら、きっと
『ぐわっ、この本、昔は値打ちあったのに。
今もうこんな値段!?
かーッ、値崩れもいいとやーッ』
と、言う場面です。
うん。わたしはまだ、付録しか見ておりません(笑)。