寝ながら、夢をみることがありますよね。
醒めたら、すっかり忘れてる夢ならいいのですが、
醒めても、夢の断片が残っていることがあります。
その夢は、断片のまま、途切れて消えてゆきます。
本を読んでも、読むとすっかり忘れてしまいます。
本の断片から、本の言葉を捜しても見当たらない。
うん。夢の断片と、本の断片。
本なら、もう一度読み返せますが、夢をもう一度?
さてっと、本を読んでも、すぐに忘れるのは、
これは、年齢に関係ないのかもしれないなあ。
ちょっと、読んだり、見たりしたあとで、
後日、断片が思い浮かぶことがあります。
うん。こういう場合は、書き留めておくに限る。
これは、一回きりのチャンスなのかもしれない。
後では、すっかり忘れ消えているかもしれない。
そういうことで、このブログでは、備忘録がてら、
その断片を、書き留めておくことにしております。
今日は、グレゴリ青山著「ブンブン堂のグレちゃん」(ちくま文庫)
から、この箇所。「古本と少女」(p114~115)。
グレちゃんが、寝ころんで、つげ義春作品集「ゲンセンカン主人」を
読んでいます。古本屋に学生が、当時の千円の本を、何度も見に来る。
つげ作品の一コマは、古本屋の少女と、古本屋の主人の会話。
『いまの学生さんよほどあの本がほしいのね。
毎日見に来てるわ』
『ああいうのを本の虫ってんだな』
グレちゃんは、古本屋にアルバイトに来ているので、この場面を、
『古本と少女ごっこ』として遊べる機会をうかがうのでした(笑)。
さて、私が思い出した最終コマにさしかかります。
『これお願いします』
『毎度 おおきに』
・・とは思ったものの
お店に毎日来るような学生はいなくて
いつの間にか、
『あの おじいさん毎日来はるな』
『ああいう人は、本を読むより、買うんが好きなんや』
「古本と少女」ごっこをすることなど
忘れてしまたグレちゃんでした。
はい。以上引用終わり(笑)。