おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

現場と理念の違いは明白

2009-11-08 10:06:55 | つぶやき
希望降格が最多の179人 教頭ら、文科省の08年度調査(共同通信) - goo ニュース
 知人の息子さん。4年制大学を出て晴れて中学校の教員になりました。新任の学校は、品川区。二年目から担任として頑張っていたそうです。ところが、保護者の一人が何かと学校に苦情を申し出てくる。自分の子ども扱いについて特に配慮をして欲しい、との申し出がきっかけで、その子についてクラスでも授業でも出来る限り対応していました。
 ところが、しばらくすると、ますます要求がエスカレートして、差別的だとかもっと配慮して欲しい、とか言ってきたそうです。管理職とも相談しながらやってきたが、そのうち、直接教育委員会にあの担任は・・・というクレームをするようになった。
 区教委からは、そのたびに校長を通して指導助言が行われた、その教員に対して。なにしろ、保護者は即区民の声だから、何よりも優先するらしい。
 それでも、何とか卒業させたら4年目が終わり。新採は、4年で転勤しなければならない制度。そこで次の勤務地は島にした。(高校などの場合は、必ず島か定時制に行かなければならないらしいが)
 でも行ってはみたものの、都会とは違った島の風習や人間関係で悩んでしまったのだろう、心身の調子を崩して、休職になってしまった。現在は自宅療養、通院治療をしながら復帰に備えているとのこと。
 若さあふれる青年が、大きな希望と使命感を持って教員になったものの、こういう不本意なかたちになってしまう。
 もっと管理職や職場で支えていくことはできなかったのでしょうか。
 また、10年次研修制度は問題点も多く(自公政権では、不適格者排除のための制度として設置。それなら定着しつつある現行の職務評価制度で十分だと思うが。今の国会で、野党の自民党議員がいきりたって質問、「研修」の目的はあくまでも不適格者排除なのだと。今年夏休みに受講した方の話では、ありきたりの研修でほとんど役に立たないとのこと。かなり学校現場の感覚とずれている!)、廃止の方向で民主党は考えているようですが、その代わりという訳じゃないでしょうが、教員は6年間の養成期間で、また実習は1年間で教員の質を高める、という施策を考えているようです。これこそ、ナンセンスの一言でしょう。
 なんでこんな魅力のない仕事に、6年もの学費を費やし、1年も実習しなければならないのでしょう。それほどの金と暇をかけて、元が取れる仕事でしょうか。ますますやり手がいなくなるのは目に見えています。結果、学校現場はますます退廃していく・・・。
 今働いていながら、辞めるか続けるかの瀬戸際に立っている現場教師を救えずして、どんなきれい事も許されない、危機的状況に学校は置かされています。ひいては、学校に通う児童・生徒も・・・。
 政治は、このことの解決を真剣に考えるところから、出発するべきではないでしょうか。
コメント
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