おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

読書60「平和構築」(東大作)岩波新書

2009-11-24 20:01:36 | つぶやき
 鳩山政権になって以来、沖縄普天間基地、インド洋上での自衛隊給油など、アメリカとの関係においてさまざまな見直し、再検討が浮上してきています。マニフェストに基づく新しい政治のやり方への期待も大きい反面、不安や危惧がマスコミから提起されれています。
 もともと「親米」路線が基本のマスコミにとっては、民主党政権、とりわけアメリカ(軍部)との「対等関係の構築」を目ざす政治(ある種の軍事)姿勢には批判的にならざるを得ないのでしょう。
 昨日までの麻生政権批判とは質の異なるアンチ鳩山路線。ほめたりすかしたり、ご苦労なことですね。
 ところでこの書。そうしたある意味で観念的・感情的になりがちな政治批判・論議ではなくて、まさに「平和構築」に向けて日本(国民)がどうしていくべきか、何が出来て何が出来ないか、など平和が脅かされている国・地域という現場に根ざした議論を展開しています。アフガン・東ティモールという現場からの報告。政治情勢、軍事情勢が混沌とした中、現地の人々との対話・アンケート実施等の聞き取りを中心に構成されたこの書は、日本という「平和」に「暮らしていける」中での政治談義、マスコミ論調に一石を投じるものになっています。
 貿易立国としての日本のあり方。世界の国々(政治経済体制の異なる)との間でモノを売ってモノを買って生活している国・日本。
 そうした中で、真の信頼を勝ち得ることができるかどうかが、これからの日本にとってもっとも大事な視点であり、「平和構築」に向けた取り組みこそ、その最大・最高の信頼を得る手段なのだ、との筆者の視点を大切にしていきたい。
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