この作家の作品への実にありきたりの表現ですが、「透徹した」まなざしを深く感じさせた作品集でした。戦国時代の挿話を冒頭に、遠く過ぎ去った故郷・藤枝の人と自然と地域。
そこで繰り広げられる「民」の生き様。かつてもこれからも続くであろうその姿を描いています。少しも押しつけがましくなく、淡々と語り継がれていく物語、人間模様・・・。幼なじみの少女の姿、おばさん、お爺さん・・・。
市井の、登場人物が織りなす叙情詩。それらの登場人物への作者のまなざしの確かさをひしひしと感じました。
2008(平成20)年、4月亡くなられた小川国夫さん。亡くなった翌月発刊された作品集です。題名の「止島」は疫痢で隔離された病院(避病院)のあるところ。
「青銅時代」などの初期作品集。「ひろし」物。「試みの岸」などその時々に接してきた作者の存在感に、今もまた圧倒されてしまいます。
そこで繰り広げられる「民」の生き様。かつてもこれからも続くであろうその姿を描いています。少しも押しつけがましくなく、淡々と語り継がれていく物語、人間模様・・・。幼なじみの少女の姿、おばさん、お爺さん・・・。
市井の、登場人物が織りなす叙情詩。それらの登場人物への作者のまなざしの確かさをひしひしと感じました。
2008(平成20)年、4月亡くなられた小川国夫さん。亡くなった翌月発刊された作品集です。題名の「止島」は疫痢で隔離された病院(避病院)のあるところ。
「青銅時代」などの初期作品集。「ひろし」物。「試みの岸」などその時々に接してきた作者の存在感に、今もまた圧倒されてしまいます。