おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

読書63「働くアンナの一人っ子介護」(荻野アンナ)グラフ社

2009-12-07 20:52:44 | 読書無限
 最近、まもなく50歳になろうというある壮年の方から、年老いた自分の父親の介護のこと、母への看病、子どものいない高齢の叔父・叔母夫婦、さらに連れ合いの年取った両親、さらに障害を持つ50過ぎの兄さんのこと。
 今も、これからもこれら7人の面倒を見ることになるだろう、と。切々とそれでいて、淡々と話しをする(話を聞く)機会がありました。そういう困難さを抱えながら、前向きな姿勢を失わない彼に、かえって、こちらが恥ずかしくなりました。
 「さぞかし大変でしょう」などというありきたりの慰めではすまされず、かといってこちらで手をさしのべることもできず・・・。
 外国資本の証券関係の仕事をしていて、イギリスなどの海外へ出張する事も多い中で、仕事も生活も看護(介護)もこなしているようです。
 そんなとき、またまた荻野さんの作品?というか語り下ろし、聞き語り風の作品を読みました。
①失敗は許されない
②失敗したら後悔しない
③とっとと気分転換する
この介護3原則をもとに、まさに命に関わりそうな事態から日常茶飯事まで、年寄りのわがままにつき合いながら、仕事もきちんと?こなし、自分の生活もそこそこ楽しむ・・・。
 50歳になって、山あり谷ありの人生を実感しながら、肩を張らずに「生(命)活(動)」している荻野さん。ご自分も「うつ」症状があって、薬を飲みながらのようですが。
 「一人っ子」であること、船乗りだった外国人の父親と画家である母親との間に生まれた女性。結婚をめぐる母親との葛藤(この男性をガンで失っている)などを織り交ぜながらの「介護日誌」風。
 一人っ子(それも女性)という事から来るさまざまな思いなどにもふれている。
 小生、直接誰かを介護する側にはならなかったが、今度はこちらが介護される側になるとも限らない昨今を思うと、身につまされる話であった。
 件の壮年の方の奥さんも、一人娘だそうだ。
コメント
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