おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

読書67「遺跡が語る東京の歴史」(鈴木直人・谷口榮・深澤靖幸編)東京堂出版

2009-12-20 20:01:15 | つぶやき
 まとめて東京の古代から近代までの歴史像を、今に残る遺跡・史跡から浮かび上がらせるという企画。編者の鈴木さん他のお二人は、それぞれ地域の郷土博物館で研究・業務に当たっている方々のようです。
 地域の小学生や中学生、実際に授業に携わる先生やさらには興味を持つ人を対象にしています。多摩から島まで東京の全部を網羅しているので、全体から眺める地域史研究に役立つようです。
 都会のゆえ、せっかくの発掘調査の後は、ほとんどが埋め立てられ、新たな建造物(道路だったり、建物だったり・・・)が建設され、記念碑か資料展示のような形での保存が多いのは、しかたがありません。発掘され、当時の原型を保つよう整備された遺跡もありますが、ごく少数。歴史の彼方に埋もれていくのでしょうか。
 古墳時代の遺跡、中世の遺跡、江戸時代、そして明治から戦前まで、それでも都会に残った遺跡探訪はとても興味深いものがあります。
 個人的には、古代の海岸線や河川の流れの変遷の痕跡などにふれているとおもしろいと思いました。東部地域の方は何となく分かりつつあるのですが、山の手地域に関してはとんと知識がなく、現状との結びつきが薄いものですから。
 なお、「葛西城址」「鬼塚」と「白鳥高射砲陣地跡」が写真入りで紹介されていたので、うれしくなりました。特に後の二つは、このブログでほぼ同じ位置からの写真付きで紹介したことがありましたので。「立石」様が紹介される存在ではなくなっていたのは、残念ですが。戦争遺跡や鉄道遺跡に関しては、今後も調べ続けようと思っています。
コメント
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