Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

空を飛び、海を駆ける(2)

2023年09月20日 06時30分00秒 | Weblog
 去年と違って天候に恵まれた今年のシルバー・ウィーク前半は、コンサートの翌日に山登りに行く計画である。
 選んだのは、「ダイヤモンド富士」で有名な竜ヶ岳
 登山口までは河口湖からバスと徒歩で約1時間以上かかる。
 そのため、東京発だとエントリーまでたどり着くのに時間を食ってしまうのだが、前日に河口湖付近に宿泊していると、余裕を持った日程が組める。
 始発のバスに乗りこむと、車窓から見えるのは、どうも30年ほど前に見たことのある光景のようだ。
 かつて、この付近の山(おそらくパノラマ台コース)に登ったことがあるようなのだ。
 そういえば、私は、この25年間における富士五湖の観光産業の変化を”フィールドワーク”で調べていたのだった(空を飛び、海を駆ける)。
 というわけで、過去の記憶をたどりつつ、車窓から見える風景を注意深く観察することとした。
 すると、連休だというのに、精進湖から本栖湖にかけての民宿村や休暇村は、比較的人が少なそうである。
 おぼろな記憶では、30年前は、この辺りも合宿や研修などで週末は人があふれていたと思うので、社会・経済の変化やコロナウイルス問題の影響がありそうな気がする。
 他方、バスに乗っている人の半数近くは、外国人である。
 この現象は、さすがに30年前には見られなかった。
 もっとも、外国人の多くは、途中の「風穴」で降りてしまった。

 「本栖湖 周囲10km、面積5.1㎢。ボート(1時間1100円)に乗ると、18メートルという透明度が実感できる。観光施設は少ないが、その分たっぷり自然が残っていてキャンパーに人気が高い。」(p42)

 本栖湖に着いて登山口に向けてしばらく歩くと、何とも平和な光景に出くわす。
 大勢の人たち(大半は家族連れ)が、キャンプ場で楽しそうに過ごしているのである。
 林の中では、バーベキューを楽しむ人もいれば、ハンモックで昼寝している人もいる。
 湖では、(30年前もあった)ボード・セーリングだけでなく、近年流行しているスタンドアップ・パドルボードが目立つが、これも新しい現象である。
 他方、キャンプ場内に、外国人の姿はほぼ見当たらない。
 外国人観光客にとって、キャンプ・グッズまで日本に持参するのはさすがに難しいことなのだろう。
 どうやら、本栖湖キャンプ場は、日本人(主に家族連れ)にとって、数少ないサンクチュアリとなっているようだ。
 これだと、25年前のガイドブックもそのまま通用しそうである。
 なんだか私はちょっと安心して、今度はキャンプをしに来ようと決心したのであった。
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アンコール予告

2023年09月19日 06時30分00秒 | Weblog

9/16(金)辻󠄀井伸行/ファジル・サイ/レ・フレール
≪ザ・ピアニストGALA≫ 出演順変更のお知らせ

9月16日(金)15:00よりステラシアターで開催の 辻井伸行/ファジル・サイ/レ・フレール ≪ザ・ピアニストGALA≫ に関しまして、出演順が急遽変更となりました。
出演順変更
STAGE1:レ・フレール 
STAGE2:辻󠄀井伸行 
STAGE3:ファジル・サイ

STAGE1:ファジル・サイ  
STAGE2:辻󠄀井伸行 
STAGE3:レ・フレール

 昨年初日が土砂降りの雨となってしまった「河口湖ピアノフェスティバル」(雨音はドビュッシーの調べ)だが、今年は天候に恵まれた。
 もっとも、この時期にしては異例の暑さで、河口湖の最高気温は30度近いようだ。
 私が行ったのは初日(16日)だが、会場内は暑さのため、チラシをうちわ替わりに使って扇ぐお客さんが多数見られた。
 開演前に演奏順と曲目の変更のアナウンスがあり、ファジル・サイが1番手で、プログラムに記載のなかった Black Earth を追加で演奏し、最後はレ・フレールが演奏するという内容である。
  Black Earth については、辻井さんから「ぜひこの曲を演奏してほしい」という要請をして、アンコール代わりに弾くことになったようだが、順番変更の理由は謎のまま残った。
 私などは、「多忙なファジル・サイが『俺は1番手にしてくれ、すぐ帰らないといけないから』」などと要請したのかと勘ぐったりした。
 だが、この謎は、ラストで明かされることとなる。 

 「辻井:レ・フレールさんと初めてお会いしたのは『THE PIANIST』というツアーでした。その時に聴いた『ブギウギ』がとても楽しそうで、僕も弾いてみたいなと思い、即興で弾いていたら、お2人がそれを聴いていたみたいで、「一緒にやってみる?」と誘ってくれました。飛び入りでアンコールに入って、3人で演奏したことがあり、とても楽しかったですね。

 これは、約2カ月前のインタビューでの発言だが、まさにこれと同じことが、16日のコンサートのラストで起こった。
 Tシャツ姿の辻井さんが、レ・フレールのアンコールに登場し、6手連弾を披露したのである。
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歩合と給与

2023年09月18日 06時30分00秒 | Weblog
 「「ジャニーズのタレントは歩合制ではなく給料制だが、今後、事務所の収益が減り続けると、タレントへの給与補償が難しくなる。そのため、1年という期間を設けたものの、要は事務所が〝ピンハネ〟しないことを表明。とはいえ、所属タレントたちの収入も大幅減になりそうで、そのうち、事務所が〝持ち出し〟で給与を支払うことになるのでは」(テレビ局関係者) 

 「出来高払制をとる場合には、「労働時間に応じ一定額の賃金を保障」することを労働基準法では義務付けています。これは、労働者が就業したにもかかわらず、客不足や原料不足、あるいは機械の故障など労働者の責に帰すことができない理由によって仕事量が減少し、そのため賃金が著しく低下するのを防止するためのものです。
 労働基準法では保障給の額についての規定はありませんが、休業手当について、平均賃金の6割以上の支払を要求していることからすれば、労働者が現実に就業している場合には、平均賃金の6割程度がひとつの目安と考えられます。
 なお、保障給の内容については、就業規則や労働契約等で明らかにされる必要があります。
 また、出来高払制の賃金でも、最低賃金法に基づいて都道府県ごとに定められた地域別最低賃金(産業別最低賃金が定められている場合は、産業別最低賃金)を下回ることはできません。

 事務所が「ピンハネ」しないということは、歩合制を採用するという意味に解することが出来る。
 これによれば、稼ぎが多いタレントは問題ないけれど、そうでないタレントについては問題が生じるわけで、週刊実話Webの記事はそのことを指摘している。
 具体的には、歩合制による収入が平均賃金の6割に達しない、または最低賃金に達しないタレントに対しては、不足分を事務所が補填する必要があるということである。
 もっとも、そのような手当てが必要になるのは、事務所が労働契約を結んでいるタレントについてである。
 思い起こせば、この件における被害者は、”ジュニア”と呼ばれるタレント候補生なのだった。
 ところが、通常の「セクハラ」では労働契約の存在が前提とされている(職場のセクシュアルハラスメント対策は あなたの義務です!! )のに対して、”ジュニア”は労働者ではなく、完全歩合制が適用されてきたようなのだ。

 「当時からジャニーズJr.に契約書の類はなく、口約束のみ。給料は歩合制で、都内なら交通費は自腹。

 こういう風に見てくると、「デビューさせてやる」というのは、「労働契約を結んでやる」という風に、対価をちらつかせるセリフだったのかもしれない。
 そうすると、やはり、この件は、労働問題としての側面があると思う。
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我慢しない人

2023年09月17日 06時30分00秒 | Weblog
 「被害者のヒアリングからは、少なく見積もっても「数百人の被害者がいる」という複数の証言が得られたということです。また、1980年代に所属した被害者は、性被害について事務所に相談したところ、「デビューしたければ我慢するしかない」「みんな通っていく道だ」などとスタッフから言われたといい、事務所は対応しないどころか、むしろ辛抱させるしかないと考えていたふしがあると、調査報告書は指摘しています。
 
 「デビューしたければ我慢するしかない」、「みんな通っていく道だ」という事務所の言葉からは、「性被害はスターダムへの通過儀礼だ」という発想が窺える。
 
 「同書によると、〈月300時間の残業はザラ〉で、〈財務省の新人は、ときとして「家畜」にたとえられることがありました……〉という。
 「「確かに、民間企業ならパワハラで大問題になったであろうことはたくさんありました。しかし、財務省には上司と部下の関係には誰も口出ししないという空気があり、公務員の勤務には『特別権力関係』という一般の労働現場とは異なる法的概念が用いられ、私人としての権利が制限されることもあります。その上司にはよく『君に人権なんかないんだよ』と言われました」

 かつて、(さすがにホルモン注射を受けることはないだろうが、)「家畜」(ドレイの犬、廊下トンビなど)扱いされても、「君に人権なんかないんだよ」と言われても、多くの若い官僚たちが”我慢”をしてきたのは、例の事務所のように、「出世したければ我慢するしかない」、「みんな通っていく道だ」と諭されていたからなのかもしれない。
 だが、橋田さんや山口さんのように、「我慢しない人」が出て来る時代になったのである。
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緊張しない人

2023年09月16日 06時30分00秒 | Weblog
G.ロッシーニ(W.トーマス=ミフネ編):歌劇「ウィリアム・テル」序曲
N.ロータ:映画「ゴットファ-ザー」より“愛のテーマ”
E.モリコーネ:映画「ニュー・シネマ・パラダイス」 メドレー
L.エイナウディ(古川航平編):映画「最強のふたり」より“翼を広げて(Fly)”
久石譲:「おくりびと」メドレー
V.モンティ:チャールダーシュ
G.ヴェルディ:歌劇「椿姫」より“乾杯の歌”「友よ、さあ飲み明かそう」
G.プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」より“私のお父さん”
G.プッチーニ:歌劇「トスカ」より“星は光りぬ”
G.ヴェルディ:歌劇「椿姫」より“花から花へ”
G.プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」より“誰も寝てはならぬ”
P.マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より“間奏曲”
V.ヴァヴィロフ:カッチーニのアヴェ・マリア
D.フォスター&C.ボッティ:イタリア
L.アルディーティ:口づけ
S.カルディッロ:カンツォーネ“カタリカタリ”
L.バーンスタイン:「ウエスト・サイド・ストーリー」より“トゥナイト”

 条件反射的に最前列中央のチケットを買ったのは、ソング・フォー・ユー ~ラヴ・ソングス・オン・チェロ2を(iPodなどがない時代に)CDが擦り切れるくらい聴いていたせいである。
 私は、「クラシックのアーティストが演奏するポップス」というジャンルが大好きであり、同じ丸山和範さんが編曲した近藤嘉宏 1996も擦り切れるくらい聴いている(中でも青春の輝きとLA・LA・LA LOVE SONGは絶品)。
 さて、その古川さん(「おくりびと」でもチェロを演奏)は、ご子息(小学6年生で、4曲目の編曲を手掛けている)が会場にいらっしゃることもあってか、最初の1,2曲では緊張している様子が窺えた(ポスターの写真とは違って、見た感じはピエール滝に似ている。)。
 第2部で登場したソプラノの市原愛さんも、1曲目ではやや緊張しているようだ(ドイツ歌曲が専門で、実はイタリア・オペラはほぼ経験がないそうである。)。
 だが、そんな会場を和ませた人物がいる。
 それは、右端でチェロを演奏していた江口心一さんである。
 終始ニコニコしてリラックスした雰囲気の江口さんは、「チャ―ルダッシュ」ではソロ演奏で引っ張り、「星は光りぬ」では登場人物の一人を演じるなどの活躍を見せた。
 プロフィールを見ると、「3歳からヴァイオリンを始める」とある。
 道理で満席の会場でも緊張しないはずである。
 こういう「緊張しない人」がいてくれるとありがたいだろう。
 
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ホールとクラブ

2023年09月15日 06時30分00秒 | Weblog
シューベルト:
ピアノ・ソナタ 第19番 ハ短調 D.958
ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960 
<アンコール>(紀尾井ホール
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988よりアリア
ファジル・サイ:Black Earth (Kara Toprak 黒い大地 )

 予てから「鬼才」として有名なファジル・サイを初めて生で聴く。
 翌日のチケットを買っていないので怪訝に思っていたら、土曜日の「河口湖ピアノフェスティバル」にも彼が登場し、自作の曲を弾くらしいので、曲目がかぶらないよう配慮したことを思い出した。
 さて、「ホールではクラシックを、クラブではジャズを弾くピアニスト」である彼が、今日はシューベルトを選んだ。
 その理由は、最終章を聴けばすぐ分かる。
 19番はタランテラ、21番は名称不明の舞曲的メロディーで締めくくられ、サイはほぼ踊りながら演奏するのである。
 アンコールの2曲も気合が入っており、お客さんは相当な得をした気分だろう。
 16日も楽しみである。
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玉の早逃げ

2023年09月14日 06時30分00秒 | Weblog

 王座戦第2局は、後手番の藤井七冠が逆転勝利。
 永瀬王座は、121手目で4四馬と引いていれば優勢を保つことができた(6:50付近)。
 ところが、本譜では4一金と打ったため、その後藤井玉はスタコラサッサと上に逃げ、入玉を果たしてしまった。
 第1局とは対照的な藤井玉の動きである。
 とはいえ、2局でも永瀬さんは相当善戦しているという印象で、終盤でどちらが間違えるかで勝敗が分かれるという、均衡した勝負となっている。
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玉の遅逃げ

2023年09月13日 06時30分00秒 | Weblog

 藤井七冠が八冠目を獲得するかどうかが焦点となっている王座戦第1局は、後手番の永瀬王座が勝ちを収めた。
 勝因は、永瀬さんが難解な終盤で間違えなかったことである。
 裏を返せば、藤井七冠が、珍しく終盤で間違えたのである。
 どういうことかというと、アユムさんが指摘するように、75手目では4七玉と逃げておけば藤井七冠が有利だった(6分55秒付近)。
 にもかかわらず、「玉が逃げる前にいろいろと攻めてしまった」のが藤井さんの敗着なのである。
 本局では、勝ちを急ぐのではなく、「玉の早逃げ八手の得」でよかったわけだ。
 
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縮み志向とハダカデバネズミ

2023年09月12日 06時30分00秒 | Weblog
 「「これが弁当?」 
 ちょっと面食らった。日本でもレストランや和食の店で「弁当」という名のついたメニューはあるが、一つの入れ物に、さまざまなおかずが詰められたものを想像しそうだ。
 だがここでは、前菜、メインなどが一皿ずつに入って一度に出てくる。給仕がお重のように重ねた皿をテーブルの上に手早く広げた。メインの皿には冷めないようにふたがのせられている。
 経営者のグレゴリー・グトゥリさん(38)にとって日本の弁当とは、「トレーにのったバランスの取れた食事が一度に提供され、時間の節約になるもの」というイメージだという。

 フランスでは"Bento"が浸透しつつあるというが、引用した記事を読む限り、「タイパ」、つまり時間の節約が主眼となっているようだ。
 だが、これは、日本人の感覚とはやや違うように思われる。

 「日本人がはじめて開発し、世界に送り出した商品は扇子であった――。卓抜な視点で日本人の「縮み志向」を鮮やかに説き、日本文化の本質や日本が工業化社会のトップに躍り出ることができた秘密を明快に分析する。「拡がり」に弱い日本的特性も指摘して、”数ある日本人論のなかでも最高傑作”といわれる名作。

 私はまだこの本を全部読んだわけではないので、誤解があるかもしれないが、「弁当」は、扇子や盆栽などと同じく、日本文化の大きな特徴とされる「縮み志向」の一種ではないかと思う。
 したがって、時間だけではなく、空間の節約も目的とされているはずだ。
 つまり、「空間」という観点からは、「たくさんの料理を大きな皿に拡げてディスプレーする」というのとは真逆の発想に立つということになる。
 なので、具もご飯もぎゅうぎゅうに圧縮し、スペースを最大限活用するのが上手な弁当の活用法なのである。
 さて、こういう縮み志向を推し進めていくと、私見では、ある動物に近づいていくと思う。
 その動物は、今や生物学会や医療業界で注目を集めている、ハダカデバネズミ(地下適応)である。

 「裸、つまり毛が無いことの理由は、ダニやノミなどの寄生虫に取りつかれるのを防ぐためだという積極的に裸になった説もあるようですが、そもそも地中生活をしているため、巣の中は、常に28℃-32℃ほどに保たれており、雨に打たれることも無いため、体温調節のための体毛は必要無いと考えられています。

 ハダカデバネズミをヒントにすると、次なる「縮み志向」のねらい目はファッション業界かもしれない。
 イメージとしては、最小限の、かつ伸縮性に優れた素材で作られた、たたむと手のひらサイズになって小さな箱に何着か収納できる、そういう衣服である。
 これを、例えば“Bento Suit” などとして売り出すわけだ。
 
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隠蔽と沈黙

2023年09月11日 06時30分00秒 | Weblog
 「絶大な権力を持ったとき、注意しなくてはならないのが権力の乱用である。とくに株式所有比率が高い筆頭株主になり、所有と経営が一致しているファミリービジネス(同族企業)の場合、創業者だけでなく創業者の虎の威を借る狐(子息など創業家出身者)が悪しき独裁者になる可能性がある。その典型例がビッグモーターだろう。
 権力の乱用が犯罪に相当する反社会的行為に及べば、権力の誤用である。ジャニーズ事務所の創業者は、権力をちらつかせ、自身の欲望を満たすため性加害に走った。

 J事務所やB.M.社を見れば分かる通り、ファミリービジネスにおける強大な権力は、犯罪を隠蔽することすらも可能にしてしまう。
 だが、「隠蔽」が継続できたのは、それを周囲の集団が「沈黙」によってアシストしてきたからである。
 文春以外のマスコミしかり、損保大手しかり。

 「英BBC モビーン・アザー記者 「日本のメディアが何十年もこの問題を無視し続けてきたことは、非常に問題です。事務所が何十年も力を持っていた、それは危険なことです。1つの組織や会社が何をニュースにすべきか、何に沈黙するかについて決める力を持つべきではない」

 結局、当面は「文春頼み」ということになるのかもしれない。
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