パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

水のいのち

2013年03月25日 20時46分06秒 | 音楽

今日の中日新聞に高田三郎のことが掲載されていた
その主な内容は混声合唱曲「水のいのち」のこと
懐かしい!と同時に、切ない感情が浮かんできた

この混声合唱曲の第3曲目「川」はとても好きな曲だ
ドラマチックで宗教的で深くて、、、
しかし、そんな風にに思うのは高校時代に
気になっていた女の子がこの曲を歌ったからかも

自分が2年生の時
学年を関係なく何かのコンクール(?)用に合唱メンバーが
音楽の教師によって選ばれることがあった
自分は選ばれなかったが
気になって仕方なかった一つ下の彼女は選ばれて
ある時、その発表会でこの歌が歌われたのだ

「何故、さかのぼれないか
 何故、低い方へゆくほかないか」
このイントロで参ってしまった

そこから続くメロディーも胸を締め付ける
歌詞が完全に聴き取れている訳ではないが
歌詞とピッタリしたメロディなのは何故か分かった

いい曲だ!
そんな印象が、彼女が一生懸命歌ったという事実と重なって
心に残った

今もこの「川」は彼女のことを思っていたあの頃を
思い出すきっかけになる

しかし、それでなくても、やはりこの曲は名曲だと思う
不自然な感じとか、パターン化された感じではなく
時々高田三郎のメロディの癖の傾向は垣間見られるけど
それも個性のうち

それで先ほどレコードを引っ張りだして聴いてみた
とりあえず全曲
でもやっぱり「川」が圧倒的に好きだな

武満徹みたいに凝縮して、聴き手が少し辛くなるようなことはなく
大らかにすべてを受け入れてくれる感じが素晴らしい

この高田三郎氏、戦争で焼けてしまった楽譜を
再び書き起こした管弦楽の曲があるという
機会があれば聴いてみたいものだ

何度も言うけど「川」いい曲だな!

コメント
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