パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

干し柿

2018年12月24日 08時44分10秒 | 徒然なるままに

今、好きな食べ物は何?と聞かれたら、多分、「蕎麦」と「干し柿」と答える
蕎麦は通ぶって頼むのは蒸篭で、ちょっとだけ汁につけて思い切り音を立ててすするのが
蕎麦の香りを感じられて良い
蕎麦の有名どころは信州・福井・出雲等があり、甘みを感じるもの、少し苦味というか一癖感じるものなど
それぞれその味わいも違うが、個人的には現時点では信州のそれが一番好きだ

好きなもののもう一つ「干し柿」
干し柿を思う時、必ずよみがえる光景がある
それはまだ自分が小学低学年のころ、大好きだった祖母の部屋の出来事
冬の南に傾いた太陽から柔らかな日差しが入り込む部屋に祖母がいて
こたつの上には串に刺した干し柿がある
その串に刺さった干し柿をかじると口に甘みと同時にどこかカビ臭いを感じる
これで食べられるのか?変なの!
そんなことを思いながらも串にへばり付いた干し柿を余すところなく食べ終える
傍らに祖母が見守るようにいてくれて、それがとても安心で、幸せだな、、
と子供ごころにぼんやりと感じた
干し柿を見るといつもこの記憶がよみがえる
まるで「失われた時を求めて」のマドレーヌのエピソードみたいに

干し柿が好きというよりも、この記憶が好きといったほうが正確かもしれない
自分にとって干し柿はお正月には数の子よりも欠くことのできないアイテムだ
昨日、新城軽トラ市で串に刺した干し柿ではない市田柿をしっかり購入した

毎年干し柿の季節になると、祖母を思い出す、、
自分は祖母にちゃんとお返しができたのか、、と少し後悔を覚えながら

 

コメント
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