パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ひと頑張りしなきゃならないほうが面白い(アジアカップ イラン戦)

2019年01月29日 08時41分42秒 | サッカー

小学生のサッカーコーチをしていたときのこと
大好きな試合形式の練習でチーム分けをする時、大半の子どもは
キーとなる上手くて強い選手がいる方を望んだ
同等の力のある子は敢えて別々にして競わせるようした
彼らは何故同じチームにしてくれないのか、、、と不平を言った

小さな学年では、とにかく勝ちたい、、という気持ちが強い
自分が大して活躍しなくても勝利の味を占めたいようだ
ところがもう少し大きくなると、この気持は少し変わってくる
楽して勝てるチームと戦うのは面白くない、と感じるようになってくる
勝つだけより、どちらに転ぶか必死になって戦わなければならないほうが
楽しめる気持ちになってくる

昨日のイラク戦、ついそんなことを思い出した
やっと緊張感とスリルのある面白そうなゲームが見られるだろうと予想した
今までの試合でももしかしたら敗れることはあるかもしれないが、それは負けたというより
慢心から自滅という形をとるだろうと思っていた
結果がわかっているような試合でイマイチ関心が沸かなかった

イランは流石にアジアで一番FIFAランクングが高いチームでフィジカルが少し抜け出てる感じ
日本が苦手とする現実的な競り合いに強い南米系の要素もあるかな、、、と思い
ヒリヒリした緊張感の中で試合が進むと思ったが、その中で日本はよく守っていた
吉田は前の試合のように空中戦で全部勝つとまではいかなかったが、経験の為せる技
心配のポカも目立たず、、まずまず
富安は吉田と上手くコンビが組めていた

柴崎はスペインで試合に出ていないので試合勘が心配だったが
少し慣れてきて良くなった感じ、でも彼がリーガで使われないのが少しわかる気がする
パスばかりだったりとか動いてのボールのもらい方ができていない
ボランチの相棒、遠藤は後半怪我をして交代となったが、この選手はなかなか賢い良い選手
もしかしたら柴崎がいないより遠藤がいないほうがチームとして大変かもしれない

攻め手の4人は、結果を出した大迫は流石
でも昨日良かったのは南野
それまでは肝心なところで決めきれない、やる気はあっても空回りする選手で
今大会にのれないでいる感じだったが、昨日は最初のプレーからノッていけた感じで
この日は期待していいと予想した

堂安は若いのにムラがなく比較的安定したプレーをする
原口はよく頑張るけど守備で目立ってばかりじゃ、物足りないと思っていたら
最後に良い仕事をした

全体的に緊張感のあるなかで中盤の守りはよくまとまっていた感じ
細かな攻撃は大丈夫だろうと思われて、むしろラフなボールが来ると嫌だな
と思ったが、イランの後半のラフなボールとか雑なシュートは
やっぱりアジアのレベルはまだまだなのだと実感

ところで生活の中で面白いと思うのは努力しないと手に入らないようなこと
サッカーの試合でも必死にならねば勝てない試合のほうが、大量得点で勝利するより面白い(多分当人たちも)
これは読書も似ている
簡単に読めて時間つぶしできる本よりは、なんかよくわからんが中身がぎっしり詰まっている
と感じられる本を集中して創造力を駆使して読むほうが面白い
もっとも万度こればかりはしんどいので息抜きのような本も必要だが

ところで、今回のアジアカップ 韓国と戦うことにならなくて良かった
容易に勝てない難しい相手だからというよりは
最近の両国の関係がギクシャクしてるので必要以上に感情がヒートアップしそうで
(特に外野が)
どちらが勝利を収めても国民感情を変な方向に利用されそうな気がしたからだ

Jリーグに来ている韓国の選手はサッカーはスポーツ上の戦いで
同じJリーグのチームの日本の選手もいい奴が多いと感じ
日本の選手も韓国の選手が頼りになるチームメートと感じていて
妙な感情的なしこりは持ちたくないと思うだろうから

隣の国同士はなかなか仲良くなれない現実が各地で見られるが
今回はホント戦わずに済んだことは良かった

ところで、試合結果は日本3-0イラン 得点 大迫 大迫(PK) 原口





コメント
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