キジムシロ(雉筵)
<バラ科キジムシロ属>
雑木林の下や林の縁などに生え
丘陵などにも多く見られる。
地面に円状に広がって株は座布団のよう。
☆茎につく葉は3枚だが、
根もとの葉は5~9枚の小葉となるので
これにそっくりのミツバツチグリと区別ができる。
5~9枚の小葉を奇数羽状につけ、
花が咲いた後に特に大きく伸長する。
集散状に黄色い5弁の花をつける。
小さな黄色い花が飾りになり、
温かそうで、座布団のようにみえ、
これが雉が座る筵(むしろ)にたとえた名前である。
クサノオウ(瘡の王)
<ケシ科クサノオウ属>
日当たりの良い低地に咲く。
和名は丹毒を直す効果があるので瘡(くさ)の王
茎や葉を切ると出てくる黄色い乳液(有毒)
から草の黄(くさのおう)と呼ぶらしい。
全体が軟らかく粉白色を帯びる。
茎は中空で
高さ30~80センチになる。
葉は互生して、1~2回羽状に切りこみがある。
葉と茎には縮れた毛がある。
枝先に黄色で徑約2センチの4弁花が数個つく。
ツメクサ(爪草)
<ナデシコ科ツメクサ属>
道端によく見られる。
コンクリートの隙間からよく生えてくる。
よく見ると白い小さな花が愛らしい。
葉は対生し針形で深緑色で先がとがる。
葉のわきから花柄をだして、
白色の5弁の小さな花を咲かせる。
花柄の萼片には短い腺毛が生える。
蕾をたくさんつけている。
果は卵形で先が5裂する。
種子は広卵形でこまかい突起がある。
和名は葉の形が鳥の爪に似ていることから。
トキワハゼ(常磐爆)
<ゴマノハグサ科サギゴケ属>
人里近くどこにでも普通に生える1年草。
ムラサキサギゴケに似ているが、
横に這う枝を出さない。
茎は根本に集まり
葉の間から少数の枝を出す。
根元の葉は大きく対生し、
上部のものは小さくなって互生する。
茎の先に小さな淡紅紫色の唇形で、
長さ1センチほどの花を咲かす。
(常盤爆)トキワハゼの名前は
長い間咲き続ける常盤から
花の形が爆米(籾の付いたお米を火で炒った物)
からきているようだ。
オオバベニガシワ(大葉紅槲)
<トウダイグサ科オオバベニガシワ属>
観賞用に植えられるほか、
暖地の一部に野生化している。
雌雄同株。
上はオオバベニガシワの雄花
雄花の雄蕊は8個で車輪状に反り返る。
上はオオバベニガシワの雌花
雌花の花柱は3個あり、
紅色の糸状。
葉は互生し心円形で
若葉は紅色で美しい。
雄花はまだ蕾でした。
糸状の雌花
タチツボスミレ(立壺菫)
<スミレ科スミレ属>
スミレの中でももっともよく見られる。
根生葉は長い柄があり、
心形で長さ1~4センチ。
葉は約2センチのハート形で、
花が終わると大きくなる。
花は直径1,5~2センチで
普通淡紫色だが変化が多い。
距は長さ6~8ミリ。
唇弁に紫のすじがある。
ちなみに、
☆下はコスミレ(小菫)だが、
花も草丈もタチツボスミレより大きく
花に紫色のすじが目立つ。
葉はタチツボスミレより長卵形で、
葉裏が淡紫色を帯びる。
シュンラン(春蘭)
<ラン科シュンラン属>
落葉樹林などの下にはえる多年草。
葉は線形でふちはざらつく。
花茎の先に淡黄緑色の花を咲かす。
花の下部の唇弁には
紅紫色の斑点があり、
これをほくろに見立てて別名「ホクロ」とも言う。
ついでに
花弁を分解すると、
雄蕊と雌蕊が合着した「ずい柱」があり、
これが腰が曲がったお年寄りのようなので
ジジババとも言う。
ショウジョウバカマ(猩々袴)
<ユリ科ショウジョウバカマ属>
山地の湿ったところにはえる多年草。
葉は地に広がってロゼット状、
冬も枯れずに残る。
古い葉の尖端から新苗をだす。
花は新葉が出る前に1本10~17cmの茎を出し、
淡紅から紫まで色々あるそうだが
私はこの淡紅色にしかあった事が無い。
名前は、花を猩々の赤い顔に
見立て葉の重なりを袴に見立たせたことから。
クサイチゴ(草苺)
<バラ科キイチゴ属>
落葉低木。
(東京では冬でも緑の葉が残っていることが多い)
地下茎で増える。
群生している事が多い。
花は短い枝の先に
直径4センチの白い花を1~2個開く。
花弁は5個で平開する。
まだ、蕾の方が多く、
数輪咲いていたのみでした。
茎や葉に軟毛が密生し、
腺毛や棘がまばらにある。
葉は奇数羽状複葉。
これからもっと沢山咲きだすでしょう。
センボンヤリ(千本槍)
<キク科センボンヤリ属>
山地にはえる多年草。
春と秋に花が咲くが、
花の姿が全く異なる。
舌状花の花弁の裏は紫色で、
葉の裏面には白い毛が密生する。
春の花はタンポポを小さくしたような花を咲かせる。
秋の閉鎖花は種子をたくさんつけ
高く伸びて綿毛を開く。
秋に何本もの花茎を伸ばし、
花をつけることなく褐色の冠毛のある実を結ぶ。
千本槍の名前はここからきている。