ウスユキソウ(薄雪草)
<キク科ウスユキソウ属>
低山帯の乾いた草地や岩礫地などに
はえる多年草。
全体に白っぽい。
夏から秋にかけて
白色の綿毛のはえた苞葉が数個つき
放射状に並んで、花びらのように見える。
この苞葉内に
白い(今は褐色になっている)小さな頭花が
かたまって咲く。
山梨県飯盛山にて
イヌゴマ(犬胡麻)
<シソ科イヌゴマ属>
名前に似合わずとても美しい花だ。
緑の夏草の間に紅紫色の花は、
優しげで、心魅かれる。
花は筒型で大きく上下に分かれ
下弁はさらに3つに分かれる。
葉は十字に対生し、
表面の葉脈部はくぼみ、
裏面には棘がありざらつく。
茎は四角で直立し、
枝分かれしない。
淡紫紅色の花穂に
唇形花を輪生状につける。
和名は果実の形が胡麻に似ているが
役にたたないと言うことによる。
イタチササゲ(鼬大角豆)
<マメ科レンリソウ属>
山地の日当たりのよい草原に生える多年草。
私は初めて見た。
葉は互生し、
2~4対の小葉をもつ羽状複葉。
葉軸の先は巻き髭になる。
蝶形の花を下向きに開く。
はじめは黄色だが、
のちに褐色に変わる。
和名のイタチササゲ(鼬大角豆)は、
花の色がイタチの毛に似ていることからついた。
イケマ(生馬)の花と実
<ガガイモ科カモメズル属>
多年草のつる草。
葉は長い柄があり、対生し、卵形で先がとがる。
長い柄の先に
白い小さな花を多数つける。
花冠は5裂し、
裂片は反り返る。
内側に細い毛がはえる。
袋果は細長く、
はじめは緑色だが、冬には下の様に枯れる。
名前のイケマは、アイヌ語で大きな根のことで、
これにイケマ(生馬)の字をあて馬の薬にしたとか。
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)
<キク科アキノキリンソウ属>
日当たりの良い山地によく見られる多年草。
秋に咲く黄色い花の代表のひとつでもある。
下部の葉は卵形、上部の葉は披心形。
茎の先に黄金色の花を多数つけ、
舌状花と筒状花があり、
内側の筒状花が結実する。
アサマフウロ(浅間風露)
<フウロソウ科フウロソウ属>
フウロの中では色が濃い。
湿り気のある高原の草地にはえる多年草。
花は濃紅紫色で徑3~4センチあり、
フウロの中ではもっとも大形で色が濃い。
高さ60~80センチになり、
葉は基部近くまで切れ込み、
表面および裏面脈上に密に毛が生える。
群生していると、見事です。
アキカラマツ(秋唐松)
<キンポウゲ科カラマツソウ属>
山野に普通に生える多年草。
茎の先に円錐花序をだし、
淡黄白色の小さな花を多数つける。
茎は丈高くなり、
よく枝分かれする。
葉は3出複葉で、
小葉は円形または楕円形。
花は徑8ミリほど。
萼は花びら状で3~4個あり、
長さ4ミリで早く落ちる。
素朴に咲いているのがいじらしい。
アカバナシモツケソウ(赤花下野草)
<バラ科シモツケソウ属>
山地の日当たりの良い乾いた草地に生える。
多年草。
茎先に最初の花が枝先につき、
その下に次々と側枝を出して、
紅色の花をたくさんつける。
1つ1つの花は、花弁は5枚で、
たくさんある雄しべが花から突き出る。
葉は奇数羽状複葉。
頂小葉が大きく、5つから7つに浅く裂ける。
縁は大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある。
脇につく小葉は3対から5対くらいで小さい。
花は徑4~5センチで散房状につく。
園芸にも好まれて、
キョウカノコ(京鹿子)と呼ばれよく育てられている。
シラヤマギク(白山菊)
<キク科シオン属>
キク科の花の中では一番お気に入りの花だ。
山地や丘陵によくみられる。
丈高くなるのがまた気に入っている。
多年草。
葉や茎はざらざらしている。
下部の葉は大きな心形をしている。
花は徑2センチほどで、
茎の上に白い花を咲かす。
夏草の緑の中で白い花が美しい。
コオニユリ(小鬼百合)
<ユリ科ユリ属>
山梨の飯盛山にハイキング途中で
見つける。
山地の少し湿ったところに生える多年草。
茎の先に黄赤色の花を下向きに
つける。
花弁は6枚で披針形で、
上部が反り返る。
花披片の内側には、
黒紫色の斑がちりばめたように入る。
葉は線形の披針形で、互生。
葉の先は鋭くとがり、
つけねの部分はくさび形。
葉には柄がなく、茎を抱く。
山の中で見つけると、橙色に斑点の入った
反り返ったコオニユリの花はとても目立つ。