ボタンクサギ(牡丹臭木)
<クマツズラ科クサギ属>
別名(ベニバナクサギ・タマクサギ)
枝や葉に臭気がある落葉低木。
葉は対生し
広卵形で縁に鋸歯があり両面に毛がありざらつく。
7~8月
枝先に半球形の集散花序をだし
淡紅紫色の小さな花を密生する。
ヒルガオ(昼顔)
<ヒルガオ科ヒルガオ属>
夏の日盛りに花を咲かせる。
野原や道端に見られるつる性の多年草。
つるは左まきで周りの物にからみつく。
万葉集のカオバナ(容花・貌花)は
ヒルガオのこと。
漢名は旋花(せんか)
方言は
アメフリバナ・カッポウなどと呼ぶ。
<俳句歳時記>夏
昼顔(ひるがほ)
<鼓子草(ひるがほ)>
昼顔に認めし紅の淋しさよ 松本 たかし
昼顔は摘まぬ花なり石の門 中村 苑子
昼顔に病んで水飲む船大工 国武 十六夜
昼顔の見えるひるすぎぽるとがる 加藤 郁乎
昼顔や水平線に触れて咲く 北澤 瑞史
カブトエビ
<カブトエビ科/カブトエビ属>
節足動物門・甲殻綱・腮脚亜綱・背甲目
カブトエビは節足動物で、
エビやカニと同じ仲間で最も近い仲間は「ミジンコ」の仲間。
カブトエビの活動期間は短かく、ふつうは約1カ月間。
あとの11カ月間は、卵で過ごします
今頃の
田んぼの水が濁ったところで
しきりに動いているので
よく探してみて下さい。
運が良ければ、
2億年前の姿そのままに生きた化石として残っているのに会えるでしょう。
(埼玉の都幾川の近くの田んぼにて6月26日)
ネジバナ(モジバナ)
<ラン科・ネジバナ属>
日当たりのよい野原の芝生、田の畦
などに生える多年草。
根のもとから
広線形の葉を数枚つける。
葉の間から花茎をのばし、
桃紅色の可憐な花を、らせん状につける。
花は横に向いて鐘形。
和名は捩花で、ねじれて咲くことからついた。
<俳句歳時記>夏
捩花(ねじばな)
<ねじればな・文字摺草(もじずりそう)・もじずり・もじばな>
ねじ花の疲れし花芯ゆっくり戻せ 武井 美幸枝
みえていて見えないあの世ねじり花 上野 丑之助
捩り花地蔵無言の石並ぶ 河野 南畦
捩花のもののはづみのねじれかな 宮津 昭彦
フジ(藤)の花の返り咲き
<マメ科フジ属>
毎年、
フジが豆果を垂れさがらせる頃、
花が咲きもどるのを不思議に思っている。
薔薇みたいに四季咲き(実は・春と秋だけれど)
(二度目の今頃は花はごくわずかだが・)
なのかと思う。
↓はフジの豆果
ハンゲショウ
<ドクダミ科ハンゲショウ属>
(はんげしょう・かたしろぐさ)
水辺に白い根茎をのばして群生し臭気がある。
先のとがった心臓形の葉は互生する。
和名は半夏生(7月初旬)のころ、
上部の葉が白くなるからとか、
半化粧の意味とも言う。
別名の片白草も同様の意味である。
花穂は上部の葉のつけねから出る。
花弁の無い小さな白い花を穂状に多数つける。
<俳句歳時記>夏
半夏生草(はんげしやうぐさ)
片白草(かたしろぐさ)
半夏生など挿し心にくかりし 伊尾 望東
半夏生草のはみ出す縁の下 若井 新一
諸草に伸び立つ花穂半夏生 石川 風女
オニグルミ(鬼胡桃)の青い実
<クルミ科クルミ属>
山野の川沿いによく生える落葉高木。
葉は大形で奇数羽状複葉。
秋に熟すと青い果皮が裂けて
核果が顔を出す。
花の時期よりも
この青い実のたわわになっている状態が一番好き
<俳句歳時記>秋
胡桃(くるみ)
姫胡桃・鬼胡桃・胡桃割る
腫れし日の胡桃の落つる音と知る 中村 汀女
胡桃焼けば灯ともるごとく中が見ゆ 加藤 楸邨
切株に胡桃言葉置くごとし 宮下 翆舟
胡桃割る胡桃の中に使はぬ部屋 鷹羽 狩行