サルスベリ(百日紅)の実
<ミソハギ科サルスベリ属>
別名ヒャクジツコウ
落葉小高木。
子供の頃、我が家には
大きな百日紅の木があった。
友達と登ってよく遊んだものだ。
母がなぜか梅干し入りのお握りを
作って持ってきてくれて、
木のぼりしながら食べたことを
懐かしく思い出す。
幹はなめらかで、
淡褐色の薄い樹皮がはげる。
果実は徑7ミリほどの球形。
今は枯れた実が残っているだけ。
青空に枯れた百日紅の冬姿の実が、
春をじっと待つ。
花は円錐花序に紅紫色~白色の
花を次々とつける。
花弁は6個ではなびらはしわしわ。
コクサギ(小臭木)の冬芽
<ミカン科コクサギ属>
落葉低木。
雌雄異株。
冬芽は横枝の片側に2個づつ互生。
芽鱗は濃紅紫色、
縁は灰白色で美しい模様になる。
雌株では冬でも実が残る。
実は4個に分化する。
春に咲くコクサギの雄花
ジシバリ(地縛り)
<キク科ニガナ属>
節ごとに根をおろし、
地面を縛るように増えて行くので
この名がある。
山地の崩れたような場所に咲いていた。
葉は円形または楕円形。
長い柄を持ち、
薄くやわらかい。
茎に葉はつけず、先端に2センチほどの
黄色い舌状花をつける。
静岡の山の日当たりのいい場所にて。
シロモジ(白文字)の冬芽
<クスノキ科クロモジ属>
山地にはえる落葉低木。
関東にはあまり生えない。
一年枝は、細くつやがあり皮目が多い。
葉芽は無毛で、
長さ5~8ミリ、紡錘形で先がとがり、
黄褐色~紫褐色で、
芽鱗は5~6枚。
葉痕は半円形~三角形。
中部地方~九州の落葉樹林にはえる。
クロモジは高級楊枝として使われるが、
シロモジは杖の材料になるくらい。
似たものにクロモジ、アオモジ、アブラチャン、
などがある。
ザイフリボク(采振木)の新芽
<バラ科ザイフリボク属>
ザイフリボクの新芽は、大好きだ。
赤と白の綿毛のような芽で、
春に白い花をたくさんつける。
落葉小高木。
樹皮は灰白色で、褐色のすじがあり、
のちに暗灰色になる。
一年枝は細く、赤褐色で冬芽とともに、
美しい。灰白色の皮目がある。
春に枝先に白い花が密生して咲く。
花弁は5個で線形。
ヒメウズ(姫烏頭)
<キンポウゲ科オダマキ属>
ヒメウズの花が見たくて、
石神井公園まで行った。
野草園でも咲いていたが、
三宝寺池の細い階段を上ったところが、
ヒメウズの咲く場所なのを以前教えてもらったので
そこへ行った。
とても小さな白い花で、
見つけづらい。
だいたい、茎が伸びたその先に咲く。
雪で倒れているものが多かった。
花が開いているものが少なく、
私が行ったのが午後からなのか?
窄んでいるいるものばかりだったが、
今年も健在だったのが嬉しかった。
草地や土手、道端などにはえる多年草。
気をつけて探していると
東京でも見つけることができる。
葉は長い柄のある3出複葉で、
基部は茎を抱く。
早春に白色でやや紫色を帯び
小さな白い花を下向きにつける。
チョウセンアサガオ(朝鮮朝顔)
<ナス科キダチチョウセンアサガオ属>
インド原産で薬用になる。
野生化している。
果実は球形で棘がある。
江戸時代に薬草として渡来し、
華岡青洲の麻酔薬に使われた。
葉は先のとがった長卵形。
花はロート状の白い花を上向きにつける。
ナワシログミ(苗代茱茰)
<グミ科グミ属>
暖地の海岸近くに自生する常緑低木。
葉は互生し、長楕円形で革質。
裏面には褐色の鱗遍が多い。
果実は長さ1,5センチの長楕円形。
翌年の5月頃、熟すと食べられる。
花は10月~11月頃、
葉脈に数個の花を開く。
ジシバリ(地縛り)
<キク科ニガナ属>
本来なら5月ごろ咲くのだが、
暖地では早く咲いていた。
土の上に細い茎を伸ばして、
節ごとに根をおろして増えて行く。
葉は円形または楕円形。
茎には葉をつけず、
先端に2センチほどの黄色い舌状花をつける。
そう果は4~6ミリで先は細長くとがり、
冠毛は5ミリぐらいで白い。
シキミ(樒)の花と実
<モクレン科シキミ属>
常緑小高木。
今頃、シキミの花と思うが、
咲いていたのだ。
暖地の山地に自生する。
ここは暖かいからだろうか。
葉は互生し、
倒卵状広披形で厚い。
本来は春に淡薄黄色で
徑3センチぐらいの花が咲く。
萼も花弁も線状で、
雄蕊は約20個。
果実は8~12個の袋果が星型に並ぶ。
10月頃、
熟すと裂け、種子は有毒。