■臨時情報-ウクライナ情勢
本日も朝の話題はウクライナ情勢の最新情報です、ロシア軍はカリブル巡航ミサイルを日本のミサイル艇程度の艦艇に搭載している事で知られます。

ロシア黒海艦隊の動向についてイギリス国防省によれば5月8日から9日にかけカリブル巡航ミサイルによる対地攻撃を実施したと発表しました。今回使用されたのは8発で、最近低調となっているロシア海軍による巡航ミサイル攻撃となっています。過去二カ月間でカリブル巡航ミサイルによる攻撃は一度のみ、そして8日の攻撃が二回目となりました。

カリブル巡航ミサイルはウクライナ戦争開戦直後はかなりの数が発射されていますが、過去二カ月間は低調となり、弾薬備蓄が尽きたのか射程3000km級の艦対地巡航ミサイルを将来のNATOとの対立に備えて温存しているかが注目されていましたが、少数でも継続的に使用されている事から泥縄式に生産分を発射する、備蓄不足が原因なのかもしれません。
■ペトリオット実戦運用
日本の防衛という視点から考えた場合は極超音速ミサイルの迎撃が技術的にどの程度の難易度なのかという命題ですが、今回貴重な実戦事例がありました。

キンジャール極超音速ミサイルのウクライナ迎撃、アメリカ国防総省関係者からの情報を報じたCNN報道によればペトリオットミサイルによるキンジャールミサイル迎撃成功はキンジャールミサイルの標的が供与されたばかりのペトリオットミサイルシステムであり、ペトリオットミサイルからの電波情報を逆探知し攻撃を加えた可能性が高いとのこと。

ペトリオットミサイルを運用するウクライナ軍防空砲兵部隊は、自らに対して接近するキンジャールミサイルへ複数のペトリオットミサイルを発射し命中させた、これによりキンジャールミサイルは目標へ命中せず撃墜判定となった分析があるようです。キンジャールは残存数が徐々に限られている装備ですが、ペトリオットを最優先目標としたのでしょう。
■バフムト近郊の異変
バフムト近郊でのロシア軍後退はロシア国防省も認めたところですが実はかなり重要な地形で緊要地形を明け渡した構図のようです。

バフムト近郊から撤退したロシア軍部隊はイギリス国防省分析によれば新設のロシア大3軍団に所属する第72自動車化狙撃旅団であるとのこと。第72自動車化狙撃旅団は装備が限定していた状況でバフムト南方地域を防衛しており、撤退計画に基づかない潰走に近い後退であったため、ウクライナ軍は短期間で1kmに渡り領土を奪還したとのことです。

第72自動車化狙撃旅団後退の戦況全般に与える影響は、地形障害であるドネツクドンバス運河というウェットギャップの西岸地域での撤退となった為、ウクライナ東部戦線において更なる渡河による領土奪還の可能性を示した事となります。ただ、ウクライナ軍春季攻勢の攻撃軸はこの時点でも秘匿されており、主攻か助攻かの分析は慎重であるべきです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
本日も朝の話題はウクライナ情勢の最新情報です、ロシア軍はカリブル巡航ミサイルを日本のミサイル艇程度の艦艇に搭載している事で知られます。

ロシア黒海艦隊の動向についてイギリス国防省によれば5月8日から9日にかけカリブル巡航ミサイルによる対地攻撃を実施したと発表しました。今回使用されたのは8発で、最近低調となっているロシア海軍による巡航ミサイル攻撃となっています。過去二カ月間でカリブル巡航ミサイルによる攻撃は一度のみ、そして8日の攻撃が二回目となりました。

カリブル巡航ミサイルはウクライナ戦争開戦直後はかなりの数が発射されていますが、過去二カ月間は低調となり、弾薬備蓄が尽きたのか射程3000km級の艦対地巡航ミサイルを将来のNATOとの対立に備えて温存しているかが注目されていましたが、少数でも継続的に使用されている事から泥縄式に生産分を発射する、備蓄不足が原因なのかもしれません。
■ペトリオット実戦運用
日本の防衛という視点から考えた場合は極超音速ミサイルの迎撃が技術的にどの程度の難易度なのかという命題ですが、今回貴重な実戦事例がありました。

キンジャール極超音速ミサイルのウクライナ迎撃、アメリカ国防総省関係者からの情報を報じたCNN報道によればペトリオットミサイルによるキンジャールミサイル迎撃成功はキンジャールミサイルの標的が供与されたばかりのペトリオットミサイルシステムであり、ペトリオットミサイルからの電波情報を逆探知し攻撃を加えた可能性が高いとのこと。

ペトリオットミサイルを運用するウクライナ軍防空砲兵部隊は、自らに対して接近するキンジャールミサイルへ複数のペトリオットミサイルを発射し命中させた、これによりキンジャールミサイルは目標へ命中せず撃墜判定となった分析があるようです。キンジャールは残存数が徐々に限られている装備ですが、ペトリオットを最優先目標としたのでしょう。
■バフムト近郊の異変
バフムト近郊でのロシア軍後退はロシア国防省も認めたところですが実はかなり重要な地形で緊要地形を明け渡した構図のようです。

バフムト近郊から撤退したロシア軍部隊はイギリス国防省分析によれば新設のロシア大3軍団に所属する第72自動車化狙撃旅団であるとのこと。第72自動車化狙撃旅団は装備が限定していた状況でバフムト南方地域を防衛しており、撤退計画に基づかない潰走に近い後退であったため、ウクライナ軍は短期間で1kmに渡り領土を奪還したとのことです。

第72自動車化狙撃旅団後退の戦況全般に与える影響は、地形障害であるドネツクドンバス運河というウェットギャップの西岸地域での撤退となった為、ウクライナ東部戦線において更なる渡河による領土奪還の可能性を示した事となります。ただ、ウクライナ軍春季攻勢の攻撃軸はこの時点でも秘匿されており、主攻か助攻かの分析は慎重であるべきです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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