物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

微分形式に触れた本

2011-03-26 12:42:36 | 数学

微分形式について述べてある、書籍で私のもっているものを上げてみよう。これは書いてある中味がどうこうという評ではない。順不同である。

1.北野正雄、新版マクスウエル方程式 (サイエンス社)

2.小林昭七、続微積分読本 (裳華房)

3.志村五郎、数学をいかに使うか (ちくま学芸文庫)

4.竹内 薫、アインシュタインとファインマンの理論を学ぶ本 (工学社)

5.山本義隆、中村孔一、解析力学 I  (朝倉書店)

6 和達三樹、微分・位相幾何 (岩波書店)

7.フランダース、微分形式の理論 (岩波書店)

8.高橋利衛、基礎工学セミナー (現代数学社)

9.  ゴールドスタイン他、古典力学 上 (吉岡書店)

10.  倉田玲二朗、数学と物理学との交流 (森北出版)

11.  森毅、ベクトル解析 (日本評論社)

12. 栗田 稔、微分形式とその応用 (現代数学社)

13.  佐々木重夫、数学演習講座 微分幾何学(共立出版)

こうしてリストアップしてみると微分形式のことを述べた本を結構もっていることがわかった。

2変数の積分での、積分変数変換のJacobianとの関係から導入したものが、一番自然だと考えている。それの元ネタは7のフランダースの書だと思うが、私がそのことを意識できたのは4であった。調べてみると2や6にも同じことが書いてある。

他の本にも書いてあるのかもしれないが、それらをよく読んでいないので落ちていてもお許しを願いたい。

9にも微分形式は触れられている。しかし、この部分を訳したEさんによると原著はMisnerたちのGravitationを参照したらしいのだが、どうもうまく要約できていないとのことである。だから、訳書の方ではEさんが努力をしてそのギャップを埋めようとされたのだが、うまく行っているかどうか。

(2011.3.28付記) 10が微分形式を使うという観点からはバランスが取れた記述をしている、よい書であるように思われる。倉田さんは亡くなってしまったが、彼は九州大学工学部でベクトル解析を微分形式で導入していたとこの書に書いてある。もっとも当時の学生さんには迷惑であったかもしれない。このことは倉田さんのお弟子さんの一人である、友人の数学者Nさんにいつか聞いてみよう。