【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

菅さん、内閣不信任案提出を示唆

2008年05月24日 23時59分15秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会




[写真は菅直人公式ウェブから]

 残り3週間の終盤国会は、“後期高齢者”医療制度をめぐる
 
 「修正」 政府・自民党
  vs
 「廃止」 民主党・日本共産党・社民党・国民新党

 という構図が最大の構図となりそうです。

 菅さんが、会期末に内閣不信任案を提出する用意があり、検討していく考えを明らかにしました。

 内閣不信任案は衆院にしか提出できません。
 仮に可決すると、内閣総辞職 or 衆院解散総選挙(憲法69条解散)のいずれかを選択することになりますが、衆院での可決は絶対に無理です。

 が、同時期に参院で内閣問責決議が可決されると

 衆院(2005年9月選挙=直近の民意)→  福田自民党内閣を 信任
  vs
 参院(2007年7月改選=最直近の民意)→ 福田自民党内閣を 不信任

 という構図を作れます。

 これはもはや「ねじれ国会」ではありません。

 政府自民党の常識がねじれていることになります。

 6月15日以降、秋の臨時国会までの2、3ヶ月は、野党はあいさつ回り、演説、集会が中心の活動になります。

 一方、政府自民党は7月7日~9日に北海道サミット。そして内閣改造ないしは内閣総辞職→自民党総裁選挙を経て、9月前後を迎えます。報道での露出も与党中心になり、支持率はおそらく回復するでしょう。

 6月15日→9月は勝負です。

 内閣改造ないしは総辞職があれば、新人も含めた自民党議員はその間上京しなければなりません。一方、民主党など4党の議員はベテランも含めてじっくり地元で活動できます。

 “後期高齢者”の議論はほぼ確実に煮詰まってしまうと思います。

 内閣不信任案を提出して、衆院における自公融合政権の実態をいぶり出すべきだと私は考えています。

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内閣不信任も会期末に判断=民主党の菅直人代表代行(時事通信) - goo ニュース

 民主党の菅直人代表代行は24日午後、大阪市内で講演し、終盤国会への対応について「後期高齢者医療制度などの矛盾を議論の中で明らかにし、会期末の段階で不信任とか問責をどのようにするか決める」と述べ、会期末(6月15日)ぎりぎりに内閣不信任決議案や参院への福田康夫首相問責決議案提出の是非を判断する考えを示した。

 また菅氏は、衆院解散の時期に関し「場合によっては来年9月(の任期満了)まで解散がないまま推移する可能性もある。相手(与党)は民主党の敵失を待っており、ある種の我慢比べの状況が最長であれば来年9月まで続く」との見方を示した。

(引用終わり)

↓終盤国会で民主党が成立させる法案、否決する法案については
こちらを参考にしてください(民主党HPに飛びます)


タグ 菅直人 民主党 内閣不信任案 内閣不信任決議案 解散 


自民184、公明33、民主238

2008年05月24日 17時46分35秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 産経のネットをみていたら、なつかしいお名前を見つけてうれしくなりました。

 「白鳥令」センセイ。

 18歳、紅顔の美少年だった政治学科1年生が、谷藤悦史助教授(当時)の「政治学」の授業で使った教科書の編著者の一人が、白鳥令・東海大学教授(当時)だったからです。

 さて、政治学科というのは、天下国家を侃々諤々議論するものかと思っていたら大違い。世はまさに行動政治学全盛時代で、政治も数学で研究され、議論され、教授されていたのです。

 で、先輩である、白鳥さんが提示している数字は、私の“イメージ”にも近い。あくまでも“イメージ”であって、国会が閉会したら300選挙区の候補者一覧をみながら、確かめ算をしてみたいですが、どんな世論調査機関(新聞社など)の記事よりも、「今日現在の日本」に近いと、私は感じます。

 以下、全文引用させていただきます。
引用元)産経新聞社のニュース&ブログサイト「iza(イザ)」から
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/146533/

 ◇ 

 福田康夫内閣の支持率が10%台に突入し、自民党内には「早期の解散・総選挙はムリ」との厭戦ムードが漂っている。そんな中、仮に今総選挙があれば、議席数は「自民184、公明33、民主238」となり、与党が過半数(241)を割るという衝撃的な予測が、白鳥令・国際教養大教授(70)の試算で判明した。議席数は自民・共産両党の支持層から民主党に流れる票数で変動するが、福田政権には“地獄の方程式”となりそうだ。

 「今選挙をすれば最大で150議席を失う。来年を待ったほうがいい」。小泉純一郎元首相は先頃、自民党内の厭戦ムードを代弁してみせた。その予測通りの衝撃的な試算となった。

 白鳥氏は、総選挙を先送りしたい空気を反映し、投票日を衆院の任期満了直前の09年9月6日に設定。比例代表は現在の選挙制度が始まった1996年以降の傾向をベースに、各党の得票数の平均値を取って傾向分析に入れた。小選挙区は、各候補の過去の得票数などから当落を予測し、議席数を分析した。

 これで出た「素の議席数」は、自民党は前回獲得の296議席から230議席に激減。特に東京の25選挙区で12(前回は23)、東海の33選挙区で11(同21)と都市部で議席を半減させる。ただ、公明党の32(同31)議席と合わせて過半数を確保。民主党は前回113議席から194議席に躍進するが、政権交代には至らない。ただし、白鳥氏は「このような結果になる可能性は低い」という。

 近年の選挙は05年の郵政選挙のように「党首力」や「風」に左右される。全300小選挙区に候補者を擁立してきた共産党が、次期総選挙では約140人に絞り込むことも見逃せない。衆院山口2区補選の各種調査では、共産党支持者の8割以上が民主党候補に投票しており、次期総選挙も「共産党空白区」での共産票が焦点となる。

 そこで白鳥氏は(1)福田内閣の不人気や政策に対する不満で自民支持層から民主党に流れる割合。目安は支持率25%で流出が1%、18%で2%、1ケタで3%(2)共産空白区で共産支持層が民主党に投票する割合-を加味してシミュレーションした。

 その結果について、白鳥氏は「今選挙をすれば、福田首相の不人気で2%、後期高齢者への怒りで1%、計3%が自民から民主に流れる。共産からは50%。よって自民184、公明33、民主238となり、政権交代が起こる。だから、福田首相は絶対に選挙ができない」と断言する。

 実に自民は、福田首相の不人気、政策への不信感などから前回から112議席が吹き飛ぶ地獄の試算となった。民主党は過半数までわずか4議席に迫り、政権交代が現実となる。

 先の「素の議席数」は(1)、(2)ともに流出0%。(1)が1%、(2)が30%なら自公で241議席で、ここが自公で過半数を維持できるかどうかの分水界となる。だが、目下の情勢では、福田内閣の支持率が上がる材料は見当たらない。

 報道道各社の世論調査では、福田内閣の支持率が軒並み「不人気」の代名詞、森喜朗内閣以来の10%台に突入。中国の胡錦涛国家主席との首脳会談も「成果は1億円かかるパンダのレンタルだけ」との厳しい声もあり、20日付の朝日新聞と読売新聞ではそれぞれ支持率が19、26.1%と低水準。不支持率に至っては65、64・7%で、ともに内閣発足以来最高値をつけ、福田不信は日増しに高まっている。

 後期高齢者医療制度に対しては7割近い国民が反対している。次期総選挙を占う4月末の衆院山口2区補選では、自民党候補が惨敗した。「福田首相は選挙の顔として失格」(中堅)とまでいわれている。

 共産党支持層からは特に後期高齢者制度に対する不満が集まっている。

 個別の選挙区でも、大物や有名議員が落選危機に直面している。

 「佐藤ゆかり、片山さつき両衆院議員ら小泉チルドレンは軒並み落選する。町村信孝官房長官や武部勤元幹事長、笹川堯衆院議運委院長ら大物も危ない。『ポスト福田』と言われる与謝野馨前官房長官は、元々選挙が強くないが、共産党が選挙区の候補者擁立を見送り、30%が流れるだけで落選する。海部俊樹元首相も安泰ではない」(白鳥氏)

 自民党が延命する策はあるのか。白鳥氏は「支持率が上がるか、政策で得点するかだが、要素がない。そのため、福田首相を代えよう、という動きが出ている」と話している。


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民主党など4党、久間章生、秋山直紀さんの証人喚問を求める

2008年05月24日 17時15分49秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会
 参院外交防衛委員会での宮崎喚問は、民主党、日本共産党、社民党の計6議員の質問により、謎を解くとともに、新しい謎が出てきました。

 特に日米平和・文化交流協会の秋山直紀専務理事に少なくとも1億円(円換算)以上の工作資金が渡っていたことが分かるとともに、その1億円がだれに使われたのかという謎が出てきました。

 この謎は何が何でも会期内に解かないといけないでしょうね。

 民主党など4党は、久間章生さんと、秋山直紀さんの証人喚問を要求します。

野党、久間氏と秋山氏の証人喚問へ「疑惑さらに深まった」(読売新聞) - goo ニュース

 民主、共産、社民、国民新の野党4党は23日、国会内で幹事長・書記局長会談を開き、防衛装備品の調達を巡る汚職事件に関連し、自民党の久間章生元防衛相と社団法人「日米平和・文化交流協会」の専務理事だった秋山直紀氏に対する証人喚問を要求することで一致した。

 22日に参院外交防衛委員会で行われた防衛商社「山田洋行」元専務・宮崎元伸被告の証人喚問で、「疑惑がさらに深まった」と判断した。同委員会での実施を求めていく。与党は喚問に反対する方針で、実現するかどうかは不透明だ。

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