[写真]第44期衆議院解散の直後に、引退の金田誠一代議士を中心に民主党北海道連メンバーの集合写真に収まる石川知裕さん=左写真の右端=ら。2009年7月21日午後3時ごろ、民主党本部、筆者撮影。
2012年(平成24年)1月6日(金)に札幌市で結党記者会見する「大地・真民主党」に参加する北海道11区(帯広市など十勝支庁)選出の衆院議員、石川知裕さんは当ブログの単独取材に答えて「民主党に帰りたい」との本音を述べました。
【追記 2012年1月9日 午後2時半】
「大地・真民主党」は2012年冒頭に、総務大臣に政治団体の改称届を出して、「新党大地・真民主」に改名したうえで、結党会見にのぞみました。【追記おわり】
石川さんは、2009年8月、民主党公認で2度目の当選を果たしましたが、2010年1月に党に迷惑をかけないため、自分の判断で離党届を出しました。
石川さんは「民主党に帰りたい。でも帰してくれない」と本音を漏らし、「復党願は口頭で、地元の総支部から(道連に)してもらっている」と述べ、民主党北海道連の公募で「最も若いのに最も政治経験が長い」(当時の道連代表の鉢呂吉雄さんら)という理由で合格した北海道11区の民主党公認候補1号として、民主党愛を述べました。
石川さんは「本籍は民主党、連合」としたうえで、「次の選挙が近くなってきたので総合的に判断した」と「大地・真民主党」入りを説明しています。「党名に民主という文字を入れてほしい」とお願いしたのは石川さんのようです。
院(ハウス)での活動についても、「次の通常国会で農林水産委員でいられるかどうかはまだ分からないが、国会の中での活動を考えると、制約がある無所属ではなく与党会派として活動したい」と述べました。石川さんは離党後の2010年11月16日の第176臨時国会の農水委で質問時間を分けてもらい、「無所属の石川知裕でございます。質問するに当たりまして、民主党、与党の中から、また自民党の方にも御理解をいただいて、お時間をいただいたことに感謝申し上げたいと思います」と述べながら、野党時代からかかわった「六次産業化法案(民主党閣法)」および「農商工連携法案(自民党対案)」について質問しました。これは石川さんが党人議員として初めて「プロジェクトチーム事務局長」を任された記念すべき法案で、政権交代により閣法で提出、成立しました。が、ことしも同じく衆院農水委員を務めましたが、質問の機会はありませんでした。
内山晃さんら9人の衆院議員が設立する新党について、内山さんは「野党として活動する」と述べました。石川さんは「内山さんの動きとは全く別の動きだ」「あくまでも民主党系の与党だ」と強調しました。
北海道11区には、中川昭一さんの奥さんである、中川郁子(なかがわ・ゆうこ)さんが自民党支部長に就任し、第46回衆院選に出馬します。中川支部長は地元紙に「鈴木代表も地域のことを考えて新党を結成したのだと思う。私も支部長として地域のためにやるべきことを一生懸命やっていく」と述べました。
石川さんは十勝の厳冬よりも厳しい闘いを強いられることが確実な情勢になっています。
なお、この石川さんの「本籍は民主党、連合」「与党会派」発言により、民主党反主流派による離党ドミノの動きにブレーキがかかる可能性が出てきました。
石川知裕議員、新党参加に「本籍は民主党」|WEB TOKACHI-十勝毎日新聞
新党大地代表の鈴木宗男前衆院議員(63)は28日、民主党を離党し無所属の石川知裕衆院議員(38)=道11区=、同党を除籍された松木謙公衆院議員(52)=道12区=らと新党「大地・真民主党」を結成し、総務省に届け出た。新党に参加した石川議員が29日午前、帯広市内で十勝毎日新聞社のインタビューに答えた。
−新党への参加を決断した理由は。
政権交代の原点に返り、約束した公約を守れるように努力したい。民主、連合、新党大地の連携を維持し、衆議院の中で協力関係を保つために決断をした。大地からの誘いをむげに断ることはできない。私の本籍は民主党、連合にある。そこは鈴木代表には理解してもらっている。今までの連携を崩さないのが鈴木代表の意向なので、政党名にも「民主」を入れてもらった。
−地元の連合から反発も予想されるが。
連合の政策を実現するためと考えている。TPP(環太平洋連携協定)反対や消費税について政策上は何ら変わりはない。協力してもらえるよう努力する。今までと政治スタンスは全く変わりない。
−次の衆院選は新党から出るのか。
今後どういう展開があるのか分からない。民主党が受け入れてくれれば、復党したいという従来の気持ちに変わりはない。
−無所属での活動は厳しかったのか。
与党の皆さんの応援をいただき予算の獲得や、農林水産委員会にも所属して十分活動できたが、一定の制限はあった。私は政党交付金で事務所運営は一切していない。(今後は)代表質問の可能性もあり、国会で有権者から見える活動ができるようになる。
十勝の民主、支援継続も複雑
新党「大地・真民主党」に石川知裕衆院議員が参加することに対して、十勝の民主党関係者は一定の理解を示し、石川議員の支援を継続する構えだ。ただ新党は民主との連携を明確にしておらず、「今までと同じようにやっていけるのか」と複雑な声も漏れた。
石川議員は民主党から支援を受ける手前、無所属の立場を維持する考えだった。関係者は「政党要件(5人の国会議員)を満たしたい同郷の鈴木宗男さんから強く参加を求められ、断れなかったのでは」とみる。
石川議員は28日夜、帯広市内で開かれた連合の会合に出席。「いろいろな動きが出るが(私に)政治判断は任せてほしい」と語った。直後に新党結成のニュースが流れ、連合十勝の幹部は「新党でなく会派の話と受け止めていた」と驚く。この幹部は「引き続き応援するスタンスで落ち着くだろう。TPP(環太平洋連携協定)や消費税など基本政策を変更したわけではない」と受け止める。
民主党道第11区総支部代表代行の池本柳次道議は「地元として石川さんを支える方針は踏襲する。政権与党の一翼を担い、TPP阻止、消費税反対の発言力を高めるという目的は有権者にも説明が付く。(支持者の)みんなの気持ちと一致している」と話す。
複雑な声も出ている。民主党帯広代表の三津丈夫道議は「個人としては石川さんを支えたい。しかし無所属だから民主党も動けた。今までと同じスタンスでいけるのか民主党道連との関わりもあって微妙だ」と述べ、道連と新党の政策提携の行方を注視する。次期衆院選で民主党として石川議員以外の候補を擁立する可能性は否定した。
一方、自民党道11区支部の中川郁子支部長は「鈴木代表も地域のことを考えて新党を結成したのだと思う。私も支部長として地域のためにやるべきことを一生懸命やっていく」と述べる。
同支部の大谷亨幹事長は「石川さんは、鈴木さんの全面支援でやってきた。その意味で特別大きな変化があるとは感じない。ただ道内も含め民主党そのものがどうなるのか、今後の動きは注視したい」とする。
共産党十勝地区委員会の佐藤糸江委員長は「違うことをして注目を集めようということ。公民権を停止される人がトップとは何を考えているのか。真剣に国民や政治のことを考えているとは思えない。(新党の)名前も無節操」と批判した。
「宗男新党」大地・真民主党届け出(日刊スポーツ)
新党大地の鈴木宗男代表(63)が28日、総務省に自ら代表を務める新党「大地・真民主党」を届け出た。この「宗男新党」に、横峯良郎参院議員(51)が、民主党を“電撃離党”して参加するほか、松木謙公氏(52)ら国会議員5人が集い、30日に結党会見を開くことが分かった。この日、民主党では内山晃衆院議員ら9人も集団離党を表明したが、宗男氏は9人との連携を否定した。民主ドミノ離党は、政界再編もにらんだ複雑な動きを見せ始めた。
宗男氏は日刊スポーツの取材に、松木、横峯両氏のほか、無所属の石川知裕衆院議員、平山誠参院議員、新党大地代表代行の浅野貴博衆院議員が新党に参加すると明かした。石川、松木両氏は、同じ北海道が地元で、以前から支援を表明していた。平山氏とも親交があり、同氏と親しい横峯氏の参加が実現。平山氏は「鈴木先生のもとで鍛え直してほしい」と、横峯氏を紹介したという。宗男氏ら5人は30日に札幌市で結党会見を開く。
今月6日の仮釈放後、宗男氏の動きは早かった。9日に民主党の小沢一郎元代表を訪ねて、新党構想を報告。小沢氏に近い松木、石川両氏は除名、離党で民主党を離れ、現在は無所属。小沢氏も宗男氏とのタッグ結成を歓迎したという。水面下で温めた「宗男新党」構想を、年末の土壇場で形にした。宗男氏は、この日夕にも小沢氏を訪れており、新党結成のあいさつをしたとみられる。
またこの日午前、民主党では内山晃衆院議員ら9人も離党を表明したが、宗男氏は「9人とは別の動き」と述べ、内山氏らの動きと一線を画す考えを示した。
一方、所用で海外に滞在中の横峯氏は日刊スポーツの電話取材に「党は消費税も上げるというし、八ツ場ダムの建設も決めた。公務員削減にも手を付けていない。こういうことも含めて、民主党は国民と約束したことを何もやっていない。それに比べて橋下(大阪市長)はやっている。橋下氏のようにやらなければならない」と主張した。
突然、表舞台に登場した宗男新党だが、「数合わせ」の批判も予想され、今後の展開は未知数だ。亀井静香国民新党代表も石原慎太郎東京都知事を担いだ新党に意欲を示し、内山氏らとの連携も取りざたされる。1日で10人が集団離党する異例の展開となった民主党内は、今後も波乱含みだ。
[2011年12月29日7時56分 紙面から]
野田政権に大打撃 民主、若手9人が離党届を提出 - MSN産経ニュース
野田佳彦首相が目指す消費税増税などに反発する民主党の内山晃衆院議員(57)=千葉7区=ら9人が28日午前、国会内で樽床伸二幹事長代行に離党届を提出した。内山氏らは、すでに党除籍(除名)となっている松木謙公衆院議員(52)=北海道12区=と年明けの新党結成に向けて連携する意向で、野田政権にとって大きな打撃となる。
離党届を提出したのは、内山氏のほか、渡辺浩一郎(67)=比例東京▽豊田潤多郎(62)=比例近畿、斎藤恭紀(42)=宮城2区▽中後淳(41)=比例南関東▽石田三示(59)=比例南関東▽三輪信昭(69)=比例東海▽小林正枝(40)=比例東海▽渡辺義彦(55)=比例近畿の各衆院議員。9人は午後に国会内で記者会見する。
党執行部は離党をとどまるよう慰留に務める方針。1月下旬に開かれる党常任幹事会で正式に対応を決める。
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