[画像]大谷泰夫・国家公務員制度改革事務局長、2012年7月27日、参・社会保障と税の一体改革に関する特別委員会、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。
稲田朋美行革相が岡田克也前行革相に抱きつきました。
先の通常国会(第183回国会)では、みんなの党が出した参法第11号で、「国家公務員制度改革基本法(平成二十年法律第六十八号)の一部を次のように改正する。第二十一条中「五年」を「七年」に改める」という法案が出ていましたが、自民党が審議入りせず、会期末の混乱で廃案となりました。
国家公務員制度改革基本法が執行切れとなり、官僚は「安倍内閣万歳!!!」
これについては、自民党の圧力のためか、まったく報道されていません。
稲田行革相は、かわりに、2013年7月11日(木)付で「行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局長」という法律に基づかない組織を設け、大谷泰夫さんを充てました。
大谷さんは次官級の「厚生労働審議官」でした。
しかし、
大谷泰夫さん 昭和51年 厚生省 東大法学部 男性
村木厚子さん 昭和53年 労働省 高知大学 女性
のうち、田村憲久厚生労働大臣は、村木厚子さんを事務次官に選びました。「抜擢」という見出しもありましたが、村木さんは、3つ局長ポストをやっていので、順当な人事です。また、田村大臣はさすがは平成研(旧経世会)の大臣だけあって見る目があると感じました。
この法律の失効については、先の通常国会で、この事務局に民間から入っていた経験がある、みんなの党1期生の大熊利昭・衆院内閣委員、民主党の後藤祐一内閣委員、岡田克也内閣委員ら「行革3人衆」から、稲田大臣はかなり厳しく攻められていました。
[画像]行革で稲田大臣を激しく攻めた、みんなの党の大熊利昭(質問者席)、民主党の後藤祐一(後ろ左)、岡田克也(中央)の各衆院内閣委員。
稲田大臣は9月の内閣改造後の続投もにらみ、岡田前行革相に抱きついた格好です。
というのは、 大谷さんは、岡田さんと東大法学部の同級生のみならず、テニスサークルの同級生なんですね。このテニスサークルで、岡田さんは東京女子医科大学に通うことになる、年下の多津子夫人と知り合っています。
稲田大臣としては、今月3日から7日間、「厚労省顧問」という立場になっていた大谷さんを次官級で処遇することで、恩を売った気になっているのでしょうが、旧内務省の厚生省に内閣人事局の設計などできるわけがありません。骨抜き要因でしょう。そもそも稲田大臣は内閣改造で閣外に出るというのが通り相場ですが、2016年の衆院選にかけて、衆院・内閣委員会の攻防は、政権交代をかけた議論になることは間違いありません。