[画像]民主党を代表して討論(反対)に立つ大串博志・予算委員、2014年2月4日(火)の衆議院本会議、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
消費税8%増税の景気腰折れを下支えする「簡素な給付措置(臨時福祉給付金)」を計上した
「平成25年度(第1次)一般会計補正予算(案)」(186予算1号)
「平成25年度(第1次)特別会計補正予算(案)」(186予算2号)
「平成25年度(第1次)政府関係機関補正予算(案)」(186予算3号)」
が2014年2月4日(火)の衆議院本会議で、自民党・公明党の賛成で可決しました。民主党をはじめ野党は反対で足並みをそろえました。
一般会計で5・5兆円増額する補正。
社会保障と税の一体改革3党合意に参加した民主党も含め全野党が反対しました。
「地方交付税法の一部を改正する法律(案)」(186閣法1号)
「ImPACT基金を新設する独立行政法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律(案)」(186閣法2号)
の2つの日切れ法案(補正予算関連法案)も可決。
5・5兆円を増額する補正予算ですが、審議において、責任野党3本の矢ともいえる論点がありました。
1本目の矢は、代表質問で維新の松野頼久さんが提示した、基金の積み増しが1・2兆円(以上)に上るという論点。この矢は結いの党の柿沢未途さんが基金シートを精査して、具体的に質疑しました。
2本目の矢は、審議入り後に「民主党政策調査会の調査」で明らかになった、おととしの査定で「行政事業レビュー」で削られた4600億円のうち、3600億円(以上)が復活したり、増額補正されたりしている「ゾンビ」「敗者復活戦」(玉木雄一郎さん)の問題。玉木さんが個別事業ごとにパネルを使い、テレビ入りで質疑しました。
3本目の矢は、復興特別法人税の廃止にあたり、前倒しで復興特会にあいた穴8000億円を一般会計から補正で穴埋めしていること。これについては昨年の第185臨時国会の予算委(案はなく国政調査)のなかで、松野頼久さんが指摘したものの自民党の野次でかき消されたものです。共産党も指摘しました。みんなの党の組み替え動議では、「復興特別法人税廃止の前倒しの財源を一般会計から繰り入れたことは、本来法人から徴収(徴税)するものを広く国民に負担を求めたことになる」と指摘しました。これはまったくその通りだと思います。
今次補正では、みんなの党だけが単独で組み替え動議(撤回のうえ編成替えを求める動議)を出しました。
ところで、もともと補正予算における基金の問題については、2009年の第171通常国会のときに、当時1期生議員の逢坂誠二さんが、総務族の原口一博先輩と政策調査会内に立ち上げた勉強会に松野さんも参加していたことから、与党期・野党期を通じて、問題意識が持ち続けられているです。
今回は、衆参とも今次補正と来年度当初予算(案)が同時に議題になっているのですが、怪我の功名もあります。
大串博志さんは2月4日の集中審議のなかで、補正予算の事業ベース4・4兆円とおなじ事業ベースで来年度当初予算に3・6兆円がついていると指摘。つまり、これはただ単に同じ事業を前倒ししただけではないかとの指摘です。これについて、大串さんは「政府は飛ばしのようなことをやっている」と強い表現で批判しましたが、私もその通りだと考えます。
大串さんはこれから審議する本予算で租税収入を「50兆0010億0000円」という芸術的な歳入見積もりをしていることについて大串さんは49兆4000億円程度にとどまるのではないかとの民間調査をもとにした見通しを示しました。
補正で増額された事業・基金の繰越明許について、昨年同様に配慮するよう維新の会が要望(大臣の答弁なし)しました。1年前に山田宏議員が予算委の質疑のなかで、麻生財務大臣の答弁が出たもので、昨年は、自治体の繰越明許手続がやりやすかったとのこと。
玉虫色というのは、あいまいという意味ではなく、見る方向によっていろいろな色に見えることですが、野党は玉虫色だけども改革政党としては民主党と同じだと感じました。
【2014年の附帯決議もやはり民主党】
午後3時半に、衆・総務委と衆・文部科学委で2つの一般法案が趣旨説明され、一般法案の審議もスタート。文部科学委では附帯決議を民主党の笠浩文筆頭理事が朗読してつけ、ことしも附帯決議の民主党という雰囲気になりました。この法案は討論で結いの党と共産党が反対。採決では維新も反対したようにみえました。この後、附帯決議案は自・民・維・公・生の5会派の共同提出となりました。生活の党は青木愛委員。そして、附帯決議案の採決には、ほとんど全員が起立したようにみえました。ことしも附帯決議は民主党がリードすることになりそうです。
しっかりと、「民主党公認」だけでなく「民主党推薦」もできる小選挙区で勝てる政治家をことしも見定めていきます。
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