【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岡田克也さん、ソチ五輪の19歳「金」羽生結弦選手「天才」、41歳「銀」葛西紀明選手「世界の目標」

2014年02月24日 08時39分18秒 | 岡田克也、旅の途中

ソチ五輪が閉幕=日本、国外最多メダル8個―次回は韓国・平昌〔五輪〕(時事通信) - goo ニュース 

 おはようございます。

 24日未明(現地23日夜)、ソチの第22回冬のオリンピックが閉幕。日本はやはりロシア強く、金メダル1個はじめ8個のメダルで、1998年長野オリンピックの10個につぐ獲得メダル数となりました。

 男子フィギュアスケートで、19歳の羽生結弦(はにゅう・ゆづる)さんが金メダル。41歳で7大会目の出場の男子ジャンプの葛西紀明(かさい・のりあき)さんが銀メダル。この「19歳の金」と「41歳の銀」が日本の層の厚さを見せた大会でした。

 8期で60歳の岡田克也さんは、夕刊フジの連載で「羽生選手は、本人の努力のたまものであることはもちろんだが、やはり天才のなせる業なのだろう」と19歳を「天才」と評価。

 その一方、「葛西選手は7度目の五輪ながら初の銀メダル、世界中のアスリートの目標となるはずだ」と41歳の努力も讃えました。

 19歳の天才が金で引っ張り、41歳の努力家が銀で下支え。まさに成熟期日本の姿に重なります。

 民主党内では、41歳の葛西さんを評価する一方で、19歳の羽生さんを無視する動きがあり、世代交代をおそれる代表経験者の姿が浮き彫りになりました。

 6期64歳の海江田万里ネクスト首相17日の記者会見で、「特に銀メダルの葛西紀明さん41歳。私と年齢が近いということではありません、私のほうがだいぶ上でありますが、やはり“レジェンド”、伝説、中年が大いに頑張ってくれたことは大変うれしく思っています。こうした活躍、これからもまだフィギュアの女子もありますので、あまり過大な期待をかけてそれがプレッシャーになってはいけませんが、いい成績をおさめていただけるよう願っています」と話し、羽生選手を無視。

 7期51歳の前原誠司ネクスト財務大臣は23日のTBS時事放談で、「50を超えたものとして、41歳の葛西さん、銀をとったということでうれしかった。それと女子の(17歳の)高梨沙羅ちゃん、期待されながらも4位と言うことででも立派ですよね、まだ若いので(次に向けて)頑張ってほしい」と語りました。

 ともに19歳の金メダルを無視する天邪鬼ぶりを発揮し、世代交代への危機感が見えてしまいました。

 英国労働党は、少数与党ラムゼイ・マクドナルドが首相を降りた1935年6月7日から、保守党チャーチルの解散自爆で、クレメント・アトリー労働党初の単独過半数での首相になった1945年7月27日まで下野10年間。アトリー労働党が下野したのは1951年10月。その後、ハロルド・ウィルソンが労働党3代目のリアル首相になるのが1964年10月。この「アトリーからウィルソンの13年間」が現在の民主党の置かれた歴史的状況であり、海江田さんや前原さんは自分が再びリアル大臣になる年齢に関して世代交代への恐怖感を持っているようです。この世代交代への恐怖感は、政権交代ある二大政党政治では、イデオロギーを越える重要なベクター(物を動かす因子)になります。だから、与党期に「消費税上げ法案」のような小さい法案で党内対立するのは愚の骨頂であり、青票を投じるのは、豆腐の角に頭をぶつけるような愚挙なのです。

 自民党世襲議員の9期57歳の石破茂幹事長は時事放談で、「カーリングだけはまだルールが分からない。反省しております」と政治家として無難な返答に終始しました。

 市場原理主義、自由経済を徹底する「天才が引っ張る」世の中を原理としながら、消費税増税・社会保障拡充・財政再建という最低保障機能のある社会を同時に追求して、それが矛盾することなく止揚する岡田流「やさしさ原理主義」。

 それは父イオン岡田卓也さんとワーカホリックの父の隙間を埋めてくれた祖母でシングルマザー全国団体「全母子協」の副会長だった高田ちえさんの2人の背中を追いかけて、通商産業省と厚生省から内定をもらった21歳の岡田少年の姿がそのまま60歳のソチ五輪で日本の進むべき道として表出したのです。それが民主党の進む唯一の道であり、日本が進む唯一の道であることはみなさんお察しの通り。もっとハッキリ声を挙げましょう。

 さて、私は今週土曜日に40歳になります。自民党の石破幹事長は金曜日の予算案採決を主張しています。しかし、そうなると、憲法59条「予算30日規定」が働き、3月の参院での予算審査が完全に消化試合になります。ことしは国政選挙と二大政党党首選挙が絶対にない年。だからこそ、緊張感ある国会審議をしなければ、政権交代ある二大政党制の確立につながりません。何が何でも、金曜採決を粉砕しなければいけません。

 緊張感ある一週間となります。

[岡田克也夕刊フジコラム「ズバリ直球」から引用はじめ]

ソチ冬季五輪で日本人選手が大活躍している。

 フィギュアスケート男子では、19歳の羽生結弦選手が今大会日本初の金メダルを獲得した。ショートプログラムで世界歴代最高の101・45点を叩き出し、フリーでも最後まであきらめない演技で世界中の人々をひきつけた。私もテレビで見たが、実に感動的だった。

 羽生選手は、東日本大震災で仙台市の自宅が被災し、避難所生活を経験した。今回の金メダルは、どれだけ被災地の方々を勇気付けたことだろう。五輪特有のプレッシャーの中でよく頑張った。本人の努力のたまものであることはもちろんだが、やはり天才のなせる業なのだろう。

 ノルディックスキー・ジャンプ男子ラージヒルでは、41歳の葛西紀明選手が銀メダルを獲得した。冬季五輪日本選手最年長のメダリストだという。銅メダルに輝いた選手が「自分が生まれる前から、葛西選手は飛んでいる」と語っていたが、まさに「レジェンド」「中年の星」だった。

 葛西選手は7度目の五輪ながら、個人種目の表彰台に立ったことがなかった。さまざまな苦難を乗り越えての銀メダル。「また目標ができた。金メダルを目指して頑張りたい」と語っていたが、世界中のアスリートの目標となるはずだ。

[引用おわり]