民主党の海江田万里代表と大畠章宏幹事長は、おのおの、今週の定例記者会見で、与党がもくろむ2月28日(金)の予算案の衆院採決に反対しました。
海江田さんは24日(月)の会見で「28日採決論」について、
「中央・地方の公聴会で議論されたことが予算の審議に反映されなければいけないということは野党だったときの自民党そういう主張をしていた」と強調。
「せっかくそれぞれの専門の方々に来ていただいて、大変貴重な意見がありますから、それをそれぞれの政党が持って帰って、よくその意見をしんしゃくして、そしてあらためて政府に対してそうした考え方についてぶつけていく、丁寧な議論をやっていくということが必要だ」と語りました。
これについて27日の集中審議で、みんなの党の1期生の林宙紀さんが農業の減反廃止について、「おととい公聴会に来ていた農林水産省のOBもおっしゃっていた」と持論を補強するのに使っています。
ただ、昨年の予算審査では与野党の予算委員が次のような意見を述べています。
「公聴会でも、いわき市は、被災地でありながら放射線量が低いということで避難者の受け入れも行っていて、これは継続しておりますので、なかなか財源の工夫もされている」「基準や条件を設けるのではなくて、できるだけ地元が使いやすい形にすることが望ましい」「というふうに思いました」(野党中堅)。
「一昨日、予算委員会といたしまして、地方公聴会、宮城と福島。私は福島の方にお邪魔をいたしまして、四名の公述人の方からも種々御意見を賜ってまいりました」「これからの戦いはいわゆる二つの風との戦いだと。私も正直感じました。二つの風というのは、一つが風評被害、もう一つは風化」(与党理事)。
「なぜならば、この間、おとといに、私も地方公聴会で仙台へ行きました。そこで菊地さんという仙台の漁協の責任者が来られて、自分たちがとった魚の放射能の基準がおととしまでは五百ベクレルだった、それを去年になって、四月になってから百ベクレルまで下げてきた、その根拠を聞いてもよくわからぬ」「だから何とかしてくれということなわけです。その点で、このような声を、農水大臣、お聞きになっているでしょうか」(野党・維新理事)。
「先日、仙台に地方公聴会に行ったときに、復興庁は東北に置くべきだという地元の経済界の方たちの強い要望もあったみたいですね。私もそう思いますよ」(野党・維新1期生)。
このように、昨年はかなり地方公聴会の話が審議に出ました。
大畠幹事長はきょう27日(木)の会見で、筆者の質問に答え、昨年の臨時国会から、維新などから国会改革の要望が出ている「緊急上程」について「委員会(で午前中に可決して)から(議題でないのに議事進行係の動議で)本会議へ緊急上程してしまうというのは、(早く成立したい立場の)与党も経験したが、それでも、できるだけ、通常上程がいいのかなと思う」と答えました。
本会議の議題(日程)は、前日付の衆議院公報に載せなければなりません。
昨秋の臨時国会では、維新の働きかけで、「産業競争力強化法」が午前中に委員会で可決しながら、午後1時の本会議に「緊急上程」されなかったほか、「特定秘密保護法」の緊急上程について、参議院で質問が出るなど、批判が出ています。
憲法・国会法からも、本予算案は、通常国会で最重要な議案です。だからこそ、緊急上程はしない方がいいでしょう。
さらに言えば、締めくくり質疑は午前9時から開くようにして、総理出席なので、理事会はNHK中継を要請した方が良いのではないでしょうか。
国会改革は、別段国会法を改正する必要などなく、日々の話し合い。そのこと自体が「議会」の存在意義にほかなりません。
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gooブログ(NTTレゾナント社)とTwitterの無料・自動サービスを使って、国会実況・国会中継 (@kokkai_live) のツイートを1日分まとめて国会開会中などに自動投稿しておりますが、2014年2月26日分が衆議院予算委員会の第1分科会から第8分科会まであり、他の方の実況もリツイートしたため、「その1」から「その7」までの7エントリーになってしまいました。デザインが見づらいので、いったん閉鎖しておりました。このまとめ投稿は、後々のアクセス数はさほど多くはありませんが、せっかくなので、再度公開します。パソコンでご覧の方は、「記事一覧」も活用していただければ、最新の国会傍聴記事が読みやすいかと存じます。
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