ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

田中真紀子元外相、安倍晋三さんを「2002年に、8人死亡と言われたときに、なぜその場であいつ(=金正日)に抗議しなかったのか」と北朝鮮による拉致事件を批判

2018年06月11日 17時59分43秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ


 田中真紀子元外相は、きょう、平成30年2018年6月11日(月)の関東のAMラジオ「文化放送」の番組に出演し、あすシンガポールでの米朝首脳会談で、拉致問題が解決することは、「むごい」と語り、のぞみが薄いとしました。

 田中元外相は、

 「2002年9月に、小泉さんと安倍さんは「拉致をした」とハッキリ言った金正日さんに会ってきたんですね。そこで、日帰りで大事なところで帰ってきたしまった。「5人生存帰ってもらいます、8人死亡」と言われたときに、なぜ踏みとどまって、名簿を出して、これはどうだ、あれはどうだと言って、なぜ、人の痛みを身をもって、あいつ(=故金正日元国防委員長のこと)に訴えなかったのか。そして、16年経って、横田さんや飯塚さんらが最後の力を振り絞って振り絞っておられると思うが、それに本気で真っ白な心で答えられる政治家とは思えません、残念ながら。」

 と語り、平壌宣言の署名よりも前に、「8人死亡」に対してその場で抗議すべきだったとしました。また、それは、小泉純一郎首相本人よりも、随行の安倍晋三官房副長官がすべきだったとの認識を示しました。

 あすの歴史的なシンガポール会談で望みが薄いとする根拠として、安倍さんの政治姿勢をあげました。

 田中さんは

 「今回の、まだもりかけかという人もいるかもしれないが、これが象徴的なんですよ。改竄した人が自殺したのに、そして、籠池さんも罪があっても、一年近く拘留されたのに、昭恵さんも誰も、お見舞いにも行かない、さしいれもしない、一言もふれない。そして、財務大臣は「もし自死したとするならば」と言っています。認めないんですか。役人は何なんですか。人の痛みと命をなんだと思っているんですか。私は自分の保身ばかりを言ってチャラチャラしているこういう人たちが、拉致問題を本気で言って、金正恩や、トランプ大統領の気持ちを動かせるとは思いません」

 と語りました。

 そのうえで、

 「政治的に人の心の痛みが分からない、人の尊厳も傷つけても平気、そういう人たちだと思います。人の命、親子の情、こういうことを分かっていないんじゃないですか。だから、むごいと思います。この話。本当にむごいと思います。パーッと霧が晴れてパーッとお天気がさすことを期待する人が何パーセントいるんですかね」

 と述べました。

 田中真紀子さんの父親は、首相や大蔵大臣(財務大臣)をつとめた、田中角栄さん。新潟県選出の衆議院議員で、拉致事件発生時も現職でしたが、国会議員が県警に対して、責任を負ったり、声をかけることは、現行制度ではできないことになっています。田中角栄さんの派閥は、現在は、自民党では「平成研究会」竹下派で、野党では、岡田克也さん、羽田雄一郎さんらが系列議員とされています。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2018年、宮崎信行。

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お疲れ河野外相自民党に呼ばれる、参議院決算委員会は来週総括質疑へ 予備費使用総調書は承諾

2018年06月11日 17時20分26秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[画像]河野太郎外相、2018年6月11日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【参議院決算委員会 平成30年2018年6月11日(月)】

 「平成28年度決算の承認案」は、省庁別審査を終えて、きょうが準総括質疑となりました。当初会期内の最後の定例日となる、来週18日(月)から総括質疑が行われ、その後、採決される見通し。来週の質疑はNHK国会中継されるものとみられ、当初会期最終週も首相入りテレビ入り質疑でスタートすることになりそうです。

 衆議院から送付された「平成28年度予備費使用総調書」もきょうから議題となり、質疑の後、採決されました。「平成28年度一般会計予備費使用総調書」は、共産党の反対、自民党、公明党、立憲、国民、維新などの賛成多数で、承諾を与えるもの、と決まりました。「平成28年度一般会計熊本地震等復旧予備費使用総調書」と「平成28年度特別会計経費増額総調書」は全会一致で承諾されました。次の本会議で委員長が報告します。

 前日に新潟県知事選での自民党の堅調な勝利を受けて、きょうの質疑では、野党の矛先が鈍った、といえばそういう気はします。財務省公文書改竄の理由が「これ以上国会で追及されないようにするため」などと報告書で示された点について、蓮舫さんが「財務省の文化なのか」と問うと、官房長は「他の部局やOBOGからも批判されており、省の文化ではない」としました。官房長が「糾弾されている」と答弁したことを、午後の再開時に、委員長からたしなめられ、訂正する一幕もありました。

 今国会では、河野太郎外相、世耕弘成経産相、野田聖子総務相らが、国会に張り付けられる時間が長いと公然と不満を述べることがありますが、きょうは、参議院自民党の岡田広さんからの要求で、河野外相が出席。あすのシンガポールでの米朝首脳会談という、決算とはあまり関係ない質問に対して、河野外相が出席し、「仮に休戦協定から平和条約に移る場合は、当事者は4か国だ」などと答弁しました。岡田さんと河野さんは派閥が違うようです。

【衆議院 同日】

 審議はありませんでした。


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