(午前11時10分初投稿で、午後1時10分、同35分更新で、夕刻にも更新したい予定)
終盤国会は、きょうと休日を入れて、18日間となりました。
【衆議院憲法審査会 平成30年2018年7月5日(木)】
「改憲手続きのための国民投票法の改正案」(196衆法42号)が、細田博之さんから趣旨説明されました。今国会中の改憲発議も予想されていましたが、もりかけの余波もあり、今国会はこれで幕引きとなりそうです。世論もほとんど盛り上がりませんでした。
【参議院厚生労働委員会 同日】
前日の本会議で質疑があった、受動喫煙防止のための「健康増進法改正案」(196閣法49号)が審議入り。同時に議員立法の「健康増進法改正案」(196参法19号)も審議入りしました。この「196参法19号」は、維新と希望の党の2つによる対案。野党4党と5党の法案が審議入りすることは、衆議院ではありえないと思います。最近では、共産党の穀田恵二国対委員長が提出した公職選挙法改正案が審議されたことはありますが、提出まもなく、野党4党・5党の法案が委員会で審議入りすることは少数会派を大事にする参議院らしい展開だと考えます。
加藤勝信大臣に続いて、趣旨説明した松沢成文さんは「閣法より踏み込んだもので、施行日も、2019年ラグビーW杯に間に合わせるために、公布の日から起算して1年以内の政令で定める日に施行する」と意気込みをみせました。すぐに議員による法案審査に入っています。
【参議院内閣委員会 同日】
中谷元さんら衆議院与党系提出の「ギャンブル依存症対策基本法案」(196衆法20号衆送付)と、小西洋之さんら参議院野党系提出の「ギャンブル依存症対策基本法案」(196参法20号参先議)が前回に引き続き、同時に審議されました。
自民党・こころで、13・6万人のツイッターフォロワーを持つ和田政宗さんが、2・8万人のツイッターフォロワーを持つ小西洋之さんに質問。和田さんは、意図的なのか「きのうまでに質問通告をしていないので、答弁できたらでいいので、答弁してほしいのですが」と繰り返し、「法案にはぱちんこ(パチンコ)が含まれるのか」と問いました。小西さんは「法案にはギャンブルの定義規定はあえて盛り込まなかったが、(ギャンブルではなく遊戯という行政上の定義がある)パチンコ、パチスロにも対応している」と答弁しました。委員会では、ツイッターのような激しいやりとりはありませんでした。
採決では、196衆法20号が、立共反対、自公国などの賛成多数で可決しました。あす成立じゆうtp。自由党の山本太郎共同代表が修正案を出しましたが、広がらずに、自由党のみの賛成少数だったようで、否決されました。
【参議院法務委員会 同日】
「民法相続編改正案」(196閣法58号)と「法務局遺言書管理法案」(196閣法59号)の審議。
質疑が終局して討論となりました。
立憲は、衆議院で、LGBTなどへの配慮が法文に無いとして議事録に残すためとして、野党で唯一反対に回りました。衆議院では山尾志桜里さんが討論しましたが、参議院では小川敏夫さんが討論。小川さんは「事実婚が排除されているので反対」としましたが、その後の原稿は衆議院の委員会と本会日での山尾演説と違うもので「配偶者居住権の新設は一定の意義は認めるが、なお賛成できない部分がある」とだけしました。参議院だけにある会派、沖縄の風の、女性議員・糸数慶子さんも反対。
このため、「遺産分割にあたり配偶者居住権を新設する、民法相続編改正案」(196閣法58号)は、立沖反対、自公国共維などの賛成多数で可決。「法務局遺言書保管法案」(196閣法59号)は全会一致で可決すべきだと決まりました。あす(以降)の参議院本会議で可決し成立のはこび。再来週あたりの定例閣議で公布を決め、その3営業日先の官報で公布。施行は1年以内の政令で定める日なので、来春から改元あたりに施行されるのではないでしょう。
ただ、衆議院での山尾演説も一定の効果があったのか、きょうの朝日新聞の秋山訓子編集委員の論説では、付帯決議に盛り込まれた内容が、家族の多様なあり方に対応したものになっているとの指摘もありました。
【衆議院災害対策特別委員会 同日】
小此木八郎大臣が政府報告をし、それに対する質疑がありました。大阪震度6弱地震は、亡くなった方がいますが、それでも大変少ない被害でとどまり、関係自治体や住民などの日頃からの備えが功を奏したかっこうです。
【衆議院本会議 同日】
「水道法改正案」(196閣法48号)が上程され、議題となりました。採決の結果、立国共反対、自公などの賛成多数で可決しました。参議院送付へ。延長国会の会期中に審議が終わり、可決・成立するとみられます。討論では、立憲の武内則男さん(比例四国に単独立候補して当選)が立ちました。武内さんは、自治労ですが、地域では、全水道の県支部職長から、自治労の県支部副委員長となり、自治労の県支部委員長となったようです。武内さんは「財政措置などには賛成だが、運営権売り渡しはけしからん」という趣旨の反対討論をしました。結党わずか10か月ながらもそれなりの組織力で、抵抗野党路線をひたはしる立憲。議員本人たちも楽しいだろうし、支持者も楽しいでしょう。当面、うっぷん晴らしで、抵抗野党路線を走ってもいいのではないでしょうか。当然のことながら、立憲、国民、無所属の会の2党1会派の合併で、政権担当能力のある最大野党の構築などありえないことだ考えます。北緯38度線がなくなる方が早いんじゃないかな。
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Miyazaki Nobuyuki