【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

枝野幸男代表・玉木雄一郎代表、閉会中審査を求める、障害者雇用促進法の法定雇用率の省庁の42年間水増し問題で

2018年08月19日 21時49分49秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]枝野幸男代表(左、2017年9月)と玉木雄一郎代表(2018年7月)、東京都内で、宮崎信行撮影。

 枝野幸男代表と玉木雄一郎代表は、きょう平成30年2018年8月19日(日)、障害者雇用促進法にもとづく、法定雇用率について、農林水産省など各省が過去42年間前後、障害者手帳を確認しなかったら、視力が弱いからなどの理由で、欺き、法定雇用率を水増しして報告していたとの報道について、予算委員会や厚生労働委員会での閉会中審査を求めていくことを明示しました。

(障害者雇用問題、閉会中審査を要求へ…枝野氏ら

 枝野代表は「少なくとも一部の省庁であったのは間違いないということで、ちょっと信じられないという思いです。広い意味で政府として、民間企業の皆さんに要請をしていた話なわけですから、政府がまず率先して行うというのは当然のことで、こんなことが起こっていたということは想像もしていませんでした。全貌解明に向けて国会としての緊急かつ精力的な動きが求められているというふうに思っています。もう野党としてというよりも、これだけ長期にわたって霞が関でやってきたということのようですので、それはもう国会として与野党を超えて、閉会中審査あるいはこの問題の臨時国会ということについては与党も拒否するような話ではないというふうに私は思います。」と語りました。


 先月22日の国会閉会後、参議院予算委員会は、証人喚問の偽証罪をめぐって、理事懇談会が開かれた実績があります。

 先週の報道で、つながりは分かりませんが、15日(水)の読売新聞1面トップで、8月下旬からの労政審分科会で、精神障害者の週20時間前後の短時間労働も、法定雇用の調整金の対象にするよう話し合い、場合によっては、将来的に障害者雇用促進法の改正案の国会提出も視野に議論しようとしている、との話でした。

 そして、それから8月下旬を迎えるよりも前の、先週のうちに、農林水産省をはじめとする各府省が42年間水増ししてきたことが報道され、各省が認めました。

 法定雇用は意図的に無視して、罰金を収めている会社もあるとされます。現在は調整金のうち、「未達成の罰金」にあたるお金は月1人5万円、「達成の奨励金」は1人1万3000円から5万4000円ほどです。なので、意図的な未達企業は、行って来いで、月1人8万円ぐらいの罰金を厚生労働省に払っている計算になります。世の中には、社員1人辺りの月の売上高が800万円以上になる会社もありますので、意図的な未達は無くならないと考えられますが、人手不足もあり、雇用者総数は、この10年間で、30万人から50万人へと大幅にアップしています。

 こういった金額や、長時間労働にともなう鬱病による精神障害者の軽減勤務などを精査して、金額などを変えていこうとする労政審の審議が始まる直前にこの話が出たことになります。

 過去42年分の水増し分の人数をその時の罰金年額をかけて、農水省が厚労省に払うとなると総額いくらか分かりませんが、歴代大臣・歴代事務次官・歴代官房長の責任を追及することには限度がある問題。「保育園おちた日本しね」以降、厚生労働省と文部科学省をめぐる構造的な問題が次々に明るみに出ています。当分政権交代は無いので、むしろ弥縫策よりも抜本的な改革を話し合ったらいいと思います。このエントリーの本文記事は以上です。

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