【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

ファンド・オブ・官民ファンド「産業革新投資機構」は1600億円概算要求し、クールジャパンファンドも支援か

2018年08月31日 18時58分03秒 | 法律の執行状況

[写真]経済産業省を背にする宮崎信行、今月2018年8月、筆者・宮崎信行撮影。

 経済産業省も、いいかげんにしろ!といったところです。

 先の通常国会で、「生産性向上特別措置法案及び産業競争力強化法等の一部を改正する法律」が成立しました。この国会傍聴記で気づいていなかったので「法律の執行状況」のカテゴリーで書きますが、なんとこの法律の中で、官民ファンドに出資する官民ファンドの法律が成立していました。

 これは「株式会社産業革新機構」を改組して発足する「株式会社産業革新投資機構」。名前が似ているのですが、今度は、官民ファンドにも出資できる、ファンド・オブ・ファンドのようです。経産省がきょう財務省に提出した平成31年度概算要求で、財政投融資から1600億円をひっぱりたい、と要求しました。

 第196回通常国会の平成30年4月10日(火)の衆議院経済産業委員会では、立憲民主党の落合貴之さんが

 「ファンド・オブ・ファンド(ファンド・オブ・ファンズ)といっても、民間のファンドに投資をするのではなくて、ここに書いてある、二分の一以上政府が出資しているファンドに対して出資をすることができると。要は、政府系ファンドに対して出資をすることができるようになるわけでございます。 政府系ファンドというのは、経済産業系のクールジャパン機構ですとかそういうのもありますし、あと、国土交通省ですとか総務省の所管のファンドもあると思うんですが、これは、所管を超えて出資をして、しかも産業革新投資機構が口も出せるようになる、それを所管している経済産業大臣も、他省庁の管轄しているファンドに出資をしたら口も出せるという解釈でよろしいんですね

 と指摘し、経済産業大臣が答弁で認めています。

 ファンドだから失敗してもいいのですが、経済産業省から出向した官僚の失敗の穴埋めに財投を使われたら困ります。また、ファンドを2つ通すことで、私のような記者や、野党議員などがその流れをおさえて検証することが難しくなります。

 産業革新機構にしても、淘汰されるべき企業を救済してきました。

 これは、もう経産省から出向して「初めて株式会社で働ける」と意気込んだ若手官僚がくさっている姿が目に浮かぶので、いい加減にしろ、の吹き出しつきの写真を堂々と載せてしまいました。

 どうしてもやるんなら、「雇用保険給付金の割り増しファンド」でもつくって、企業の淘汰による雇用の流動化を支援して、一人ひとりが幸せを見つめ直す機会でもつくってほしいものです。

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「給特法」改正案などを議論へ、中学校教師のブラック部活動などの残業、賃金や時間で法改正も、文科省・県教委は「部活補助員3倍増」の概算要求で残業代払いはかわしたい意向か

2018年08月31日 12時20分52秒 | 第199第200回臨時国会(2019年8月から12月)

 給特法の改正や廃止も含めた、中学校教員の「残業」に関する制度改正が、中教審を舞台にして、激化することになりそうです。2019年国会で何らかの法案が提出されるかもしれません。

●誰も知らなかった「給特法」。

 「給特法」をご存知でしょうか。

 「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」(昭和四十六年法律第七十七号)です。中学校などの教師が部活動の顧問として、夕方や土日に出勤しているのに、残業代が出なかったり、拘束時間が長かったりする「ブラック労働」の現況との指摘が上がっています。

 その法律第3条などで
 
 「教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない」
 「その者の給料月額の百分の四に相当する額を基準として、条例で定めるところにより、教職調整額を支給しなければならない」

 とあり、基本給の4%の「教職調整給」だけで、給料に天井があり、労働時間に天井がない「働かされ放題」になっているようです。

 この法律は定番の「六法全書」にも載っていません。あまり経緯に詳しくないので「誰が最初か」の固有人名はまったく上げませんが、疑問を感じた先生が私的な時間に調べたところ、どうやらこの昭和46年1971年の法律が根拠になっているらしいと突き止めたようです。

●「学校における働き方改革に係る緊急提言」おととい発表。

 これらの指摘もあってか、文部科学省の「中央教育審議会初等中等教育分科会学校における働き方改革特別部会」は、おととい平成30年2018年8月29日(水)、「学校における働き方改革に係る緊急提言」をとりまとめて発表しました。

 「特別部会」は続きますので、給特法の改正案や廃止案などといった、改正法案提出にむけたかけた駆け引きが活発化しそうです。

【追記 31日午後7時】特別部会の課題に、給特法の見直しが入りました。【追記終わり】

●突然「文科省は、教員の残業時間は夏休みを入れた1年間で計算したい」と報道。

 ところが、これが出た昨日付の毎日新聞1面が「文部科学省は労働時間を年単位で管理する変形労働時間制を導入する方針を固めた」と報じました。夏休み期間などを合算して計算することで、残業代を払いたくないとする、文科省・県教委などの思惑が働いたと推測できます。これには、給特法改正の有志のグループや、日教組組織内立憲民主党参議院議員らが一斉に「これはなんだ」と当惑する声が出ました。

●文科省は、来年度予算案で部活動指導員を3倍増へ、但し、要するに残業代は払いたくないとの思惑見え隠れ。

 さきほど、文科省が財務省に提出した平成31年度概算要求では、「適切な練習時間や休養日の設定など部活動の適正化を進めている教育
委員会を対象にした、中学校における部活動指導員」を、今の4500人から1万2000人へと大幅に増やすよう、提案しました。

 財務省が満額認めれば、部活指導員で、中学の教師の部活顧問残業が緩和されるとみられます。

 これらの動きは、要するに、文科省・県教委は、残業代を払いたくないという一点に絞られるでしょう。仮にそれならば、教員の残業上限時間管理などのために、地方公務員法や、労働基準法などを採用するということもありえそうです。

●当面は中教審が主戦場か。

 この「給特法」を探し出した教員の活動は他とするうえで、残業代を払うのか、ブラック部活顧問時間の上限を設けるのか、さまざまな観点からの法改正案の検討が、中教審を主舞台にして進むことになりそうです。

●正規非正規の格差、世代間格差で実は階級社会の教員社会。

 小中学校の教員をめぐっては、人口急増期に新卒採用した教員の退職金を確保するために、非正規の「講師」を増やすなど、とても公的セクターとは思えない、階級制ができてしまいました。さまざまな業種の中でも、深刻な世代間格差があります。

 仮に文科省が法案のとりまとめに成功すれば、その後の、国会審議は超党派でスムーズに進むことが予想されます。

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【入国在留管理庁(仮称)】外国人技能実習生の在留管理のため法務省設置法など改正案提出へ、法務省入国管理局を格上げ

2018年08月31日 11時49分16秒 | 第197回臨時国会2018年12月までの「定例日無視延長なしのひどい国会」」

 法務省が、「入国在留管理庁」を設置する法案を、第197回国会に提出するはこびとなりました。

●「入国在留管理庁」の設置を法務省が財務省に対して平成31年度予算定員及び俸給表に盛り込むよう正式に概算要求。

 法務省がさきほど財務省に提出した来年度予算案の概算要求で、予算定員及び俸給表での対応を要求。入国在留管理庁の新設の法案を提出するプロセスを明示し、その成立を前提にして、平成31年度の当初予算で、入国管理官を550人(出入国管理で250人、在留管理で300人)増員するよう概算要求しました。

●次国会に法案提出、外国人技能実習生の法改正案と抱き合わせて提出・審議の公算。

 これに呼応して、法務省の入国管理局を、「入国在留管理庁」に格上げする「法務省設置法などの改正項目案」を、既に提出が既定路線となっている

「入国管理法改正案」

 (参考エントリー外国人技能実習生の就労資格5年延長可能に、入国管理法改正案を2018年秋の臨時国会に提出し、2019年4月に施行へ

 などと、一体的に、関連法案として第197回国会に提出すると思われます。

 今秋2018年秋の臨時国会の開催は見通せませんが、来年4月に施行できるよう、突貫工事となりそうです。

●先の国会閉幕直後に「法務省と内閣官房が外国人技能実習生など外国人の受け入れ整備の企画立案総合調整の所管」の閣議決定。

 法務省はさきほどの概算要求で、先の国会閉幕直後の平成30年7月24日(火)の閣議で「外国人の受入れ環境の整備に関する業務の基本方針について」が決定されたと明示。このなかで「法務省は、内閣官房とともに、外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議を開催するなど、外国人の受入れ環境の整備に関して行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整を行うとともに、外国人の受入れ環境の整備に関して所掌する事務に当たることとする」と書かれており、外国人技能実習生の受け入れと在留管理が法務省の所管になったと強調。

●法務省「外国人旅行客が年7・5%増だ」と入国審査官550人増員を概算要求。

 閣議決定では外国人材が強調されていますが、法務省は概算要求では「外国人旅行客らが2013年から増加し続けており、前年比7・5%増えて年2869万人となった」とし、入国管理での入国在留管理庁の設置と定員増の必要性を説きました。このため、法務省は出入国管理で250人、在留管理で300人の予算定員増を財務省に要求しました。

●来年2019年4月1日めざすも経団連会長会社立ち入りで張り切っている「実習生管理機構」や「消費者庁」のようにずれ込みも。

  政府・法務省は2019年4月1日の施行をめざすと思われます。ただ、衆参とも自公が過半数だった政治情勢でも、「OTIT外国人技能実習機構」の設置法案や、消費者庁の設置法案などは成立が遅れて、発足がずれ込んだことがあります。

 「OTIT外国人技能実習機構」は難産ながら、さっそく頑張っているようで、現在の経団連会長会社である「日立製作所」にも立ち入った、と報じられました。

 出入国ではなく、在留管理ということになると、警察庁・各県警によるパスポート確認の職務質問を上回る権限を持つことになるでしょう。厚労省などとも協力しての、全国一元的で上から目線で、日本人の大企業・零細・農業経営者による違法行為の摘発に積極的にとりくむことが期待されます。その一方、第2次リーマンショックや超円高があれば、仕事が急に半減することも考えられ、政治主導による行政組織全体の柔軟な対応が改めて求められます。

 それから局を庁に格上げするんだから、公安調査庁は公安調査局に格下げしたらいかがか。

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三浦瑠麗東大講師を起用、2023年度までの「防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」を12月中旬に決める「安全保障と防衛力に関する懇談会」が初会合、安保法成立後初の中期防は年5・5兆円超ペース確実か

2018年08月31日 10時36分14秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

[画像]安全保障と防衛力に関する懇談会の初会合にのぞむ、安倍晋三首相(左端)と、三浦瑠麗東大講師(右端から2人目)、政府インターネットTVの2018年8月27日のもようを、31日キャプチャ。

 次の5年間の「防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」に向けた、首相決裁の「安全保障と防衛力関する懇談会」(三村明夫会長)と、防衛大臣の「将来の防衛力検討委員会」が今週相次いで開催。懇談会は29日(水)官邸で、委員会はきょう31日(金)。

 集団的自衛権容認後初めてとなる次の中期防のもとでは、政府の一般会計防衛費は、年5・5兆円に前後したボリュームに膨らまざるをえないのではないかと懸念されます。自衛官の給料が増えるだけならいいんですが。

 来年度予算案決定直前の、12月中旬にまとまる、防衛大綱と中期防には、5年前の現行中期防に文字すら入っていない、地上配備型の弾道迎撃ミサイル「イージスアショア」(レイセオン社)の調達が盛り込まれる見通し。この5年間に、2014年に集団的自衛権の「限定的容認」と、2015年に新日米防衛協力のための指針いわゆるガイドライン、そして、2015年平和安全法制(戦争法)ができたことから、北朝鮮とハワイの中間地点である秋田県と、北朝鮮とグアムの中間地点である山口県に設置することになります。5年前の中期防に「検討」と入っていなかったものがいきなり「調達」の段階になるのは異例。

 2015年安保法(平和安全法制)に定めた「存立危機事態」を宣言して、現に利害関係を密接にする他国(アメリカ)に向かう弾道ミサイルを日本上空で迎撃する集団的自衛権のために地上配備するという屁理屈をこねた懇談会最終報告となるでしょう。実際のレイセオン社からの納入には時間がかかるかも。

 首相決裁による、懇談会の設置根拠ペーパーは、2013年のもの2018年のもの、で違いがあります。前回は、大綱・中期防よりも上位の「国家安全保障戦略」というものをつくりましたので、それに基づき大綱の作業を進める、という趣旨のことが書いてあります。今回は、前回の「大綱を策定した際に想定したよりも、格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増している。このような認識の下、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定め、本防衛大綱を見直す」という威勢の良い文面となりました。5年前も「安倍首相・小野寺防衛相コンビ」でしたから、厳しさが増しているのなら、両者の政治責任は重いと言わざる得ません。一向に高まらない「抑止力」。

 懇談会は、9人のうち女性が2人に倍増しました。そのうちの1人には、三浦瑠麗・東大講師が名を連ねました。政府の審議会で名誉教授や教授ではなく、講師が選ばれるのは異例。もともと、集団的自衛権限定容認の解釈改憲の自民党側のとりまとめ役立った高村正彦・副総裁が主導した論文コンテストの優秀者として世に出た人物。

 新・大綱では、「宇宙空間及びサイバー空間における対応」が、大幅に書き増される見通し。2015年日米新ガイドラインや、2018年の米大統領による宇宙軍創設構想と軌を一にすることになります。戦闘機では、F35のうち、ヘリ空母から発着できる、「F35B」の調達も中期防に盛り込まれるようです。女性自衛官や予備自衛官の活用も大綱での書きぶりで踏み込むのではないかと予想されます。

 大綱と中期防は2019年度から2023年度の政府予算・防衛省所管分の枠組みを決定する、上位の予算となります。いずれにせよ、主力戦闘機F15が40年経っていますので、この後継機の選定が、向こう数十年の予算を縛る肝になります。また、民間部門で力を落としているボーイングが、防衛部門でロッキードからの劣勢に拍車がかかりそうな状況となっており、ボーイング社の巻き返しも政治的影響を与える気配もあります。

 これらを勘案すると、次期中期防のもとでの、毎年度の一般会計防衛費当初予算は、年5・5兆円前後となるようなボリューム規模になるかもしれません。

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比例も入れる岡田新党(仮称)構想が無所属の会内外で浮上も、岡田克也さんは否定的、展望開けず

2018年08月31日 00時03分16秒 | 第49回衆院選(2021年10月 岸田続投 枝野辞任)

 毎日新聞は、さきほどの配信記事で、無所属の会に「自前で新党を結成する案もある」と報じました。

 衆議院会派「無所属の会」は、立憲民主党と国民民主党の統合をめざしてきましたが、展望は見えない状態。

 そこで、さきの衆院選(第48回衆院選)で小選挙区で惜敗し、比例代表で勝ち上がっている議員が入れる、新党を結成する構想が会派の内外から上がっています。

 仮に結党されれば、「岡田新党」(仮称)という認識になりそうです。

 しかし、肝心の岡田さん本人が否定的。岡田代表は枝野幸男元幹事長(現代表)率いる立憲との統一会派に前向きで、立憲・国民との統一会派でなければ、無所属の会を続ける意向です。

 また、民主党結党時の鳩山邦夫さん、国民民主党の玉木雄一郎さんのように、自分が資金を貸し付けるなどの身銭を切ることには否定的。個人の政治資金も、私設秘書20人が1つの事務所から、各々の担当地区を回り、1年に1回程度、担当地区ごとの座談会の出席状況をみる、というやり方をしており、個人後援会からの追加の財源ねん出は現行のやり方では不可能。

 岡田さんは、マンションを2つ持っていますが、これは住宅ローンの支払いが残っています。このため、身銭を切ることをためらいがちな岡田さんのイニシアティブによる岡田新党の結党は難しい情勢といえそうです。

 立憲と国民の分裂が、韓国と北朝鮮の38度線のように、数十年スパンになる気配もでてきました。

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