渡辺恒雄の後継者、宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【追記有り】イオン出身候補が初めて出馬へ、UAゼンセンの第25回参院選、田村まみさん

2018年10月20日 20時51分28秒 | 岡田克也、旅の途中

【追記 2019年7月22日】

 この記事で紹介した、田村まみ(田村麻美)候補は、2019年7月21日の第25回参院選で、25・8万票以上を取り、国民民主党で当選しました。なお、自動車総連組織内、電力総連組織内も25万票以上を獲得しましたが、最終的な結果が出た場合、立憲民主党公認も含めた連合組織内で初めてUAゼンセン組織内候補の得票がトップになるかもしれません。組合数はずっと最大ながらも、得票数で後塵を失していたUAゼンセンが得票数でもトップとなると、発言力が増すことが予想されます。

【追記終わり】

[写真]岡田克也さん、3年前の、2015年6月19日(金)、国会内で宮崎信行撮影。

 来夏(新元号元年2018年7月)の第25回参院選に、UAゼンセンが初めて、イオン社員を擁立することが分かりました。

 とはいっても、岡田克也さんとは全く関係ありません。ゼンセンの構成組織で最も組合員数の多い単組はかなり前からイオン労組でした。岡田衆議院議員は、地元で、自動車総連や県教組の支援をより厚く受けています。

 参院選候補予定者は、「田村まみ」さん。1976年4月生まれで、投票日時点では43歳ということになります。同志社大学を卒業し、1999年4月にジャスコに入社。もう十年以上、労組専従だったようです。

 UAゼンセンは、かつて、ダイエー労組出身の勝木健司さんを参議院に送り出しており、羽田孜連立内閣で文部政務次官をつとめ、民主党結党にも参画しました。旧総評系や電機連合は女性の参議院議員を送り出していますが、旧同盟系は女性候補が少ない傾向があり、ゼンセンが女性を擁立するのはおそらく初めてだろうと思います。

 UAゼンセンの構成組織で最も組合員の多い、イオン労働組合、イオングループ労連の枠組みになってからは初めての候補者だと思います。イオン新卒入社社員の擁立は初めてと思われます。

 ジャスコは、無所属の会の岡田克也代表の父岡田卓也さんの「岡田屋」や、二木英徳・日本体操連盟会長らの、フタギ、シロが「共同仕入れ会社」として発足。現在は、千葉市に本社を置き、岡田元也さんが代表取締役をつとめています。

 岡田克也さんは、同社株を12万株持っていますが、その割合は「総発行済み株式総数の0・01%」に過ぎず、同社の経営への影響力はゼロ。但し、イオン株12万株は売却すると1・5億円ほどになります。とはいえ、新党をつくるには足りず、そもそも、岡田さんはケチなので、そのまま持っているようです。

 国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARPによると、旧民主党ホームページで、2015年3月27日(金)の記者会見で私が、

 「【フリーランス・宮崎記者】連合の最大の産別はどこかというと、140万人以上いるUAゼンセンは労働運動始まって以来最大の産別だと思う。その最大の産別の最大の単組はイオングループ労働組合連合会、言うまでもなく使用者は岡田代表のお兄さんということになる。その辺の公私は全く分けていると思うが、そのご感想と、非正規雇用の方は電機やゼンセンには多いが、非正規雇用の方は岡田民主党代表にいろいろな声を届ける上で頼っていいのか、その辺簡単に意見・感想を伺いたい。

 とたずねたところ、

 岡田代表は「質問がよくわからないところもある」と一蹴しました。

 ただ、ゼンセンの非正規への取り組みについて「私は労働組合が、やはり正規雇用労働者だけではなくて非正規雇用の人を組合に加入させていくというのは非常に重要な方向ではないかと思っています。UAゼンセンなどは非正規雇用の方の割合が増えているということですが、これは産別によってだいぶばらつきがあります。非正規雇用の方が増えると、労働組合そのものの性格も変わってきます。なかなかつらいところもある、正規雇用と非正規雇用で状況が異なることもありますから。そういうのを乗り越えて各産別が努力していただいたほうが長期的にはいいのかなと。もちろん最終的には、それはそれぞれの労働組合が決めることですが、そんなふうに思っています

 と語りました。

 連合が正社員クラブだという悪評に一定の認識を共有しながらも、ゼンセンの非正規への広がりに期待を寄せました。ちなみに、私がゼンセンの事務局に問い合わせたときも、担当者の声が震えており、連合の物が言いづらい雰囲気は大いに問題です。

 生まれたときからワーカホリックの創業オーナー社長の次男ということに関しては、岡田先生と私は同じ立場でした。今月、私は岡田先生より二十歳年少ながら、その父を亡くす、という経験に限っては、岡田先生よりも先輩となりました。正直知りもしない人から「あなたのお父さんにはお世話になりました」と言われても、そのすべての先方からの「ご恩返し」を受けてしまうと、後々、危ういことになることもあり、慎重でぶっきらぼうにみられることもあるでしょう。

 繰り返しますが、最大の単組なので、今まで擁立されなかったことの方が不思議なくらいですが、そうとうな苦戦が予想されますが、「イオンの子」田村まみ候補予定者の必勝を、陰ながら応援したいところです。

このエントリーの本文記事は以上です。

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