[写真]総務省統計局、東京都新宿区若松町、きのう2019年2月12日、宮崎信行撮影。
【衆議院予算委員会 平成31年2019年2月12日(火)】
今国会の召集が遅かったため、「平成31年度予算案」は、きょうで合計3日目、そのうち基本的質疑2日目となりました。
11営業日連続でNHK国会中継が入りましたが、きょうでいったん打ち止めです。おそらく次回は、統計問題をめぐる首相・厚労相・総務相らの集中審議になるでしょう。予算委員会そのものは、あすは午前9時から基本的質疑の最終日、テレビ無し、になります。
さて、きのう、私は総務省統計局に初めて行きました。橋本行革前は、総務庁統計局で、いまでも幹部のほとんどは、総務庁ないしそのまた前身省庁(行政管理庁、総理府)の採用のようです。私は21年前に、日経新聞在職中に総務庁記者クラブに掛け持ちで在籍していましたが、新宿区若松町にある統計局にはきのう初めて行きました。かなり大きい庁舎で驚きました。
[写真]総務省統計局、東京都新宿区若松町、きのう2019年2月12日、宮崎信行撮影。
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きょうの質疑では、小川淳也さんが今国会テレビ入り2度目の登場。「統計不正については、先週の失意で大きな反響をいただいた」とし「根底には、政権への不信感があるのだと思う」としました。小川さんは、厚生労働省の大西前政策統括官に、その前任者の、「さかみつ」政策統括官から、毎月勤労統計で抽出調査をしていることの引き継ぎを受けたか確認。大西さんは「引継ぎはしたが、覚えていない」としました。小川さんは「暗黙のうちに、隠ぺいされていたのではないかとしました。小川さんは、「さかみつ」前々政策統括官と、「のじ」室長、「いしはら」室長の3名の参考人招致を求め、理事会で協議することになりました。
●厚労省の調査のための人件費疑問視。
小川さんは、厚労省が調査のために人件費年9000万円を含む1・5億円の予算は過剰に計上されていたのではないかと指摘。きょねん12月の発覚後に、平成31年度予算案の組み替えが必要であることについて、「財務省から指摘されたのではないか」と小川さんが問うと、大西さんは「分からない」と答弁しました。私は大西さんは正直な人に感じます。小川さんは昨年12月の経緯についてまとめて予算委に提出するよう求めました。
●西村・統計委員長が初めて答弁し、厚労省から直接の報告は無し。
分かりにくいかもしれませんが、上の二つの段落は、厚労省の話。写真の総務省統計局に置かれている「統計委員会」の西村委員長については先週は海外出張中だと国会出席を拒んでいました。きょうは帰国していたのに、朝のNHKでは「病院に行くため」、その後の与党の説明では「個人的な理由のため」午後3時頃到着しました。これについて、野党は、金曜日の質問通告後に、きのうになって出席できない旨の連絡が着たとして、野党は質問時間の割り振りなどについて、理事会などで協議していくことになりました。
奥野総一郎さんの質問に、統計委員会の西村委員長は、「自分が指摘した後の、厚労省の対応については、私は直接報告を受けていない」と答弁しました。
●児童福祉法改正案に弁護士配置も。
「児童福祉法の改正案」(未提出)について、根本匠厚労相は「児童相談所に弁護士を配置する」と答弁し、先週来報道がある「児童相談所の介入機能の強化」を法案に盛り込むことを明示しました。奥野総一郎さんは「千葉県選出なのでふれたいが、今報道で話題になっている野田市の虐待死だが、児相間の連携はうまくいっていた面もある。いずれにせよ、二度とこういうことが起きないように検証が必要だ。児童福祉司は来年度1000人増員。一人前になるには3年かかるとされる。柏市の児相では児童福祉司が平均4年以上つとめていたけれども、なぜ自宅に帰宅させる決定をしてしまったのか。反省しなければならない」としました。
●東京新聞女性記者と新聞労連の官房長官記者会見問題。
奥野さんの質問に対して、菅義偉官房長官は「記者会見は真剣勝負の場だ」とし、東京新聞社会部の女性記者が誤った認識にもとづく質問を繰り返していることについて、内閣記者会に、内閣報道官の名前で申し入れをしたとしました。この件は共著がある朝日新聞政治部出身の男性記者が新聞労連委員長の立場で、新聞労連を代表して抗議しています。菅さんは「今は記者会見は中継されている」とし、記者の質問部分も公開(放送・通信)されていることにも考慮すべきだとの見解を強調しました。岩屋毅・防衛大臣はこの記者が、防衛省に来て、前回までの経緯を踏まえない質問をしたとし、ていねいに応答したことを強調しながらも、混乱があったことを答弁しました。首相は「閣僚である官房長官が一日2回記者会見しているのは日本だけだ」と胸を張りました。
●岡田さんの質問。
岡田克也さんはきょうの予算委で「
岡田克也さん安倍晋三首相に「自民党大会での悪夢のような民主党政権という発言を取り消せ」「原発の予備電源が水没したのは自民党政権の無策だ」
」と「
岡田克也さん「北方領土、2島なら日露平和条約の交渉をやめろ!」と迫る、安倍「平和条約は日本からしか交渉を呼びかけられない」河野「平和条約とは国境線を確定すること」
」
と語りました。既に記事として書きましたので、上のリンクで見てもらえればと思います。
【参議院 同日】
参議院はありません。近々、国会同意人事案がかけられると思います。
【定例閣議 同日】
次の法律案の国会提出が閣議決定されました。
官邸ホームページに載っている、正式な題名と、所管官庁をコピペします。
子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案(決定)
(内閣府本府・総務・財務省)
金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案(決定)
(金融庁・財務省)
国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律及び公職選挙法の一部を改正する法律案(決定)
(総務・財務省)
電波法の一部を改正する法律案(決定)
(同上)
裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(決定)
(法務省)
在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(決定)
(外務省)
大学等における修学の支援に関する法律案(決定)
(文部科学省・内閣府本府・財務省)
学校教育法等の一部を改正する法律案(決定)
(文部科学・財務省)
農地中間管理事業の推進に関する法律等の一部を改正する法律案(決定)
(農林水産・財務省)
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