[写真]自民党本部、東京千代田区永田町、3年前の2016年5月に宮崎信行が撮影。
自民党本部がアップロードした、きのう、平成31年2019年2月12日の火曜定例の自民党役員連絡会後の記者会見。
二階俊博・自民党幹事長は、記者からの「(隣にいる)稲田朋美・副幹事長が党大会前日の会議で女性候補の擁立に言及したが、現職が多い自民党で、どう女性候補を擁立するのか」との質問に答えました。
この中で二階さんは、隣の稲田さんに目もくれず「女性だから誰でもいいという訳ではない。プロ野球でも試合中に選手を替えることがあるでしょう。あれくらい、監督やコーチは決断力を持たなければならない。国会議員を決める選挙では、良い候補を立てるのは一番の近道ですよ」
と語り、第49回衆議院議員選挙で、自民党公認候補を、「野球の試合中に選手を替える」感覚でさしかえることを明言しました。
2012年以降の自民党では、民主党が強い福島県、宮城県、三重県を中心に、主に2012年初当選の女性や男性のアナウンサーや地元出身ではなく浸透しなかった比例復活議員、2005年に刺客ではなく比例下位単独で初当選して小選挙区に転じた議員などを中心に、さしかえがされました。一昨年の第48回選挙では、最も当選回数が多い熊本県のベテランもさしかえが検討され、福岡県内では麻生太郎副総理の息がかかった候補とそうでない候補の内紛が多発しています。
今回の二階幹事長の発言は、期数の多いベテランも含めて自らの9月までの任期中に選挙対策の主導権を確立したり、自らの責任を問われる第25回参議院議員通常選挙(7月)での党組織のフル回転、さらに自ら率いる派閥の議員の小選挙区確保などの思惑が透けて見えます。
今後はベテランも対象になるとみられ、最終的なさしかえ人数は数人程度かもしれませんが、物を言いづらい空気が続く可能性もあります。ただし、自民党分裂での政界再編は、資金不足で、ほぼ無いと考えられ、組織の高齢化などで、じわりと集票力が落ちていく予測が妥当なのかもしれません。
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