ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【岡田克也】「はるみちゃんはしっかり説明すべきだ」通産省文化で同期を「ちゃん」づけ、高橋はるみ参議院議員(前北海道知事)の車上運動員問題に関連して

2020年02月06日 18時51分10秒 | 岡田克也、旅の途中
[画像]高橋はるみ参議院議員、きょねん2019年11月28日の参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 任意政治団体「無所属フォーラム」代表の岡田克也さんはきょう令和2年2020年2月6日(木)、国会内で定例記者懇談会を開きました。10名の記者が集まりました。

 参議院自民党で、北海道に事務所を置く選挙をたたかった、橋本聖子五輪相と、高橋はるみ議員(前北海道知事)が車上運動員の報酬の上限が法令を超えていたのではないかとの疑惑。

 岡田さんは「問題があれば、しっかりと本人が説明しないといけない」と語りました。岡田さんと高橋さんは、通商産業省(現在は経済産業省に改称)の同期入省。岡田さんは「はるみちゃんは、通産の飲み会に来てましたけどね、週刊誌に書かれる前でしたけど」と語り、岡田さんが同期の高橋さんを下の名前で「ちゃん」付けで呼んでいることが明らかになりました。通産省がちゃんづけなら、大蔵省はさしづめ名字で呼び捨てかと思いきや、昭和51年1976年の霞が関キャリア官僚で大蔵省などは女性を採用しておらず、女性をキャリアで採用した省は通産省と労働省などに限られていたようです。現代の感覚だと、下の名前でちゃんづけはあまりないように感じますが、いずれにせよ、限られた組織の文化に過ぎませんから、この半年間でその1回しか会っていないということで、通産らしい気さくな一面が出たようです。

 岡田さんは、国会議員同期の佐田玄一郎さんが前橋市長選に出馬していることについては「あっそう」と知らず、「閣僚経験者といっても前橋市長ならあるのでは」と県庁所在地の前橋市長なら閣僚経験者もありうるとの見解を示しながらも「それ以上コメントしません」と語りました。前橋市長選には現職の山本龍さん、新人の店橋世津子さん、海老根篤さん、佐田玄一郎さん、岩上憲司さん、中島資浩さんの6名が立候補しています。


[写真]記者懇談会が開かれる、衆議院議員会館1階の「面談室」。

 のんびりした話題はこれくらいにして、国会。

 おとといの予算委員会では、先週の近藤正春・内閣法制局長官の答弁をパネルにして、安倍晋三首相・河野太郎防衛相にただしました。

 近藤長官は、海上自衛隊が米軍の軍事攻撃を前提にして偵察活動をしたら、武力の行使と一体化する可能性があるとしました。これを受けて、首相は「角度を決めてうて、といったら」などと解釈を狭める答弁をしました。岡田さんはきょう「法制局長官の解釈をかってに限定して狭めて言っている。答弁のねつ造に近い」とこきおろしました。

 黒川弘務・東京高検検事長の定年が延長され、夏に検事総長に就任する観測が出ていることについて、岡田さんは「人事権は内閣にあるが、安倍内閣は今まで恣意的に使ってきている。だれが見ても、次官はこの人だという人を外して、役人に恐怖感を与えた」とし「検察の人事となるとちょっと違うという認識に立つのが普通だと思う。かってに定年延長されて、おそらく次の検事総長になるんでしょうが、それは民主主義をゆがめる」と危機感を表明しました。

 安住淳国対委員長が予算委を報じる新聞6紙の紙面に感想などを書いて国対の扉に張り出した問題では、「今も会っていたが、本人は反省しているから、それ以上コメントしません」と語りながらも「予算の議論は記事にしてもらいたいが、野党の意見が全然載っていない新聞には首を傾げる」と語り、与野党双方から批判が集中している安住さんをかばいました。

 以上です。
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【2/6】だらけたムードで小ぶりな税制改正法案審議入り、予算委は地方公聴会福島県、熊本県開催決定

2020年02月06日 17時35分22秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]安倍晋三首相、3年前の2017年10月4日、茨城県内で、宮崎信行撮影。

 衆議院本会議の一般傍聴席は40数名で、うち先着順の当日券は私を含めて8名だったようです。重要広範議案「税制改正法案」(201閣法3号)の審議でしたが、自意識過剰でなく、一時間で8回以上安倍さんと目が合いました。1会期4本の重要広範議案では、ひな壇には首相、財務相、官房副長官、財務副大臣と答弁する大臣の4名ないし6名しかいないため、首相も一般傍聴席に目がいきがち。衆・本のひな壇と一般傍聴席は目が合いやすく、かつては、ともに故人ですが、鳩山邦夫大臣・冬柴鉄三大臣らが目がさまよっていて、少しボーっとしているくらいが大物政治家のあかしだったように思います。首相は目が合うと、両腕を背中の後方に伸ばして体を反らせており、年齢からするとかなりの柔軟性にお見受けしました。六本木ヒルズグランドハイアットのジムで鍛えて、さらに長期の政権を実現していただきたい。

【衆議院予算委員会 きょう令和2年2020年2月6日(木)】

 「令和2年度予算案」の審議は6日目で、そのうち一般的質疑1日目でした。

 地方公聴会は来週14日(金)に福島県と熊本県の2班を行うことが決定しました。私も昨年は取材に行きましたが、地方公聴会は事前にファクスすればクラブ外でも取材しやすいし、かなり勉強になるので、ぜひ地元関係の報道関係者はいってみてください。

 質疑では、桜を見る会招待者名簿の改竄について、北村誠吾・公文書管理担当相が、「刑法の改竄にあたらない」とし、公文書管理法にも規定がないとしました。北村大臣の答弁は正直だと思います。野党にとっては、民主主義を守る戦いの剣が峰です。あすも午前9時から一般的質疑。

【衆議院本会議 同日】

 上述しましたが、10か月ぶりに本会議を直接傍聴しました。

[写真]首相官邸を背にして立つ宮崎信行、きょう。

 安倍首相と8回くらい目が合いましたが、きょうの私は、あせじみを気にしてあまりつけない紫のネクタイ。真冬ですので、久しぶりにしました。紫といえば、皇室がヤクザの色です。安倍首相の佐伯事務秘書官はきのうは金色のネクタイをしていたようですが、ヤクザカラーで安倍さんもキョロキョロという風情でした。謙虚に挑発的に安倍ちゃんから日本を守り抜きます。

 自民党の杉田水脈議員は2期生ですが、2列目に座っています。対して、立憲民主党の2期生は4列以降。盲点でしたが、立憲の方が1期生は多いわけで、次の選挙で立憲現職が議席を維持すると、かなり政権交代への道は平たくなってきます。

 傍聴ですが、一般傍聴席は40数名、外交官席が7名、公務員席が3名、記者席が27名ほどいました。

 肝心の審議ですが、「所得税法など改正法案」(201閣法3号)が麻生太郎財務大臣から趣旨説明され、首相らが答弁しました。公明党が主張するように、ひとり親世帯の所得税寡婦控除の対象が広がったのは前進ですが、全体として小ぶりな改正となっています。「年次改正」という考え方を見直すときかも。5G携帯電話をめぐっては、ごく一部の当事者の声が反映され過ぎているとの指摘もあります。衆議院財務金融委員会で議論されていくことになります。

【衆議院総務委員会 同日】

 木曜日が定例日。すべての委員会にさきがけて、総務大臣が所信的あいさつをしました。高市総務相は「まず、昨年末の前事務次官らの不適切な項でご心配をおかけしました」と言及し「行政は中立公正でなければならない」と語りました。「大臣就任後の初めての外遊としてベトナムを訪れた」とし、5G携帯など通信行政からふれました。次回は一般質疑で、その後、地方税法改正案(201閣法6号)と地方交付税法改正案(201閣法7号)が来週の本会議審議後に委員会に付託されるとみられます。

【衆議院議院運営委員会 同日】

 会派や本会議の運営の話など。

【参議院 同日】

 ありません。

 以上です。
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