宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【2/20】加藤勝信厚労相「大坪寛子医官は7時30分から22時までダイヤモンド・プリンセス号でマスクと手袋で勤務」人事院局長「決裁公文書は日付無し」

2020年02月20日 17時14分00秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]霞が関を歩く官僚ないしそれ風の人物、きょねん2019年秋、宮崎信行撮影。

 誰のせいかは別として、女性官僚、非東大局長の受難が続きます。

【衆議院予算委員会 令和2年2020年2月20日(木)】

 「令和2年度予算案」の審議は14日目で、そのうち一般質疑は6日目。立憲、国民、共産の各党は一糸乱れぬ猛攻を続けています。

 一晩にして世界の時の人となった岩田神戸大学教授。YouTube動画は削除しましたが、橋本岳厚生労働副大臣(衆岡山4区)がTwitterで正当化する画像をツイートし、すぐに削除。80歳代の乗客2名がお陀仏。内閣官房・厚生労働省の職員の感染が少なくとも3名以上に。

 後藤祐一さんの問いに、加藤勝信厚生労働大臣(衆岡山5区)は「大坪寛子・審議官は2月14日から今日(以降)まで、毎日、7時30分から22時までダイヤモンド・プリンセス号(周辺)に詰めている」と答弁し、装備は「サージカルマスクと手袋だ」と述べました。後藤さんは大坪さんが不倫などの疑惑で国会から逃れるために、現地に行っているかもしれないと推測しました。これについて加藤厚労相は「厚労省官房の危機管理担当の審議官だ」と説明しました。なんで危機管理が年4回も外遊しているんでしょうか。ダイヤモンド・プリンセス号をめぐる世論が炎上しています。蛇足ですが、私は「神奈川県庁・横浜市共同記者会見」というものを今週初めて見ました。場所は神奈川県政記者会隣にある記者会見や雑談をする部屋でした。私が知る22年間で初めてのように思います。

 この問題では、小川淳也さんが、和泉洋人首相補佐官と大坪審議官の更迭を要求。内閣人事局は杉田局長ではなく和泉補佐官が仕切っているのではないかとの問いに、菅義偉・官房長官は完全に否定しました。

 現在の検事総長との対立もささやかれる、黒川弘務・東京高検検事長の定年延長問題。人事院の松尾給与局長は、「1月24日」に人事院が国家公務員法と検察庁法の解釈変更について「了」とした、と前日答弁。この決裁公文書に関する小川さんの問いに、「日付が無い」と答弁しました。

 ちなみに、人事院というのは来年度予算書によると、633名の職員がいます。幹部のうち4人に1人が地方勤務。但し、あまり国会待機はありませんから、女性が働きやすい職場かも知れません。松尾局長は、昭和59年1984年人事院入省。早大法卒の「ワセジョ」で、霞が関の局長は異例。かなり良い就職活動ができたことになります。大坪さんは慈恵会医科大学卒業後の平成20年2008年厚生労働省採用のようです。

 和泉補佐官は東大工学部。そして、黒川弘務さんは東大法。上のライバル稲田検事総長、横のライバル林名古屋高検検事長もすべて東大法となります。このように霞が関は東大の法・経済・工学部の結界のようなものがあり、ピンチになると、女性、非東大ははじかれやすいのかもしれません。いろいろなことが煮詰まってきました。

 小川淳也さんは「霞が関の中で何かが起きている」「すべての問題は公文書管理に行きつく」としました。2018年に発覚した森友公文書改竄事件で自殺した財務省ノンキャリアの手記を朗読。麻生太郎副総理は無傷だ、と指摘しましたが、麻生さんはまったく表情を変えませんでした。小川さんは公文書管理をめぐって、経済分析担当の内閣府審議官として出席していた村山さん(昭和63年旧経済企画庁、一橋法)について「あなたも人事課長のときに処分を受けた」。しかし、これが間違いだと分かり、突如小川さんは、ごめんなさい、ごめんなさいと突然平謝り。日本の霞が関の機構が、処分一回、ペケ一回で、最終官職も退職金も大きく変えるシステムであることを踏まえた、お芝居だったのかも。

【衆議院総務委員会 同日】


 「地方税法改正案」(201閣法6号)と「地方交付税法及び地方財政法など改正案」(201閣法7号)。

 16時02分初投稿で、17時15分更新。

 以上です。
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