ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【2/10】北村誠吾大臣をめぐって野党は2回不正常に持ち込むが不発、山尾志桜里さん「検事総長」福田昭夫さん「役所の消費税」言及

2020年02月10日 18時19分18秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]東京メトロ有楽町線などの「永田町駅」、7年前、宮崎信行撮影。

 きょうは既に2回、速報記事を書きましたが、この記事でまとめようと思います。

 先週末、野党が退席した衆議院予算委員会。きょうは58分間遅れで始まり、途中25分間退席もしましたが、正常化して終わりました。祝日を挟んだ水曜日に、テレビ入り集中審議。木曜日の本会議で、地方税法改正案の審議入りの公算も高まりました。

【衆議院予算委員会 きょう令和2年2020年2月10日(月)】

 「令和2年度予算案」の審議は8日目で、そのうち一般的質疑3日目。

 答弁が不安定というよりも、支離滅裂な状態になっている、公文書管理担当の北村誠吾さんのサポートを与党が要求。棚橋泰文委員長が野党の了解なく「政府参考人として、内閣府の渡辺大臣官房総括審議官を呼ぶ」ことを採決し、与党の賛成多数で議決しました。

 野党は質問を続けましたが、渡辺審議官の答弁中はたびたび怒号が飛びました。野党ラストバッターの山井和則さんは「北村大臣は5回も、6回も同じ答弁をしてもらっては困ります」と委員長の差配に疑問を呈して退席しましたが、25分前後で戻りました。

 山尾志桜里さんは、黒川弘務・東京高検検事長の定年延長について質問。山尾さんは定年延長の規定がない検察庁法について、「検察官は定年延長できない」との見解が国会で示されたと指摘。森まさこ法相は「知らない」としながらも、定年延長を正当化したため紛糾しかけました。山尾さんの問いに答えて、河野太郎防衛相は「自衛隊法は定年延長の規定があるため定年延長はたびたびある」とし、最高裁事務総局は「裁判官には定年延長の規定がなく、過去に定年延長の事例は無い」としました。森法相は「自衛官、裁判官は特別職で、検察官は一般職だ」と反論し、国家公務員法の規定が使えると強調。黒川さんと親しいとされる、菅義偉・内閣官房長官は「請議が来た」から閣議決定したと、ややしどろもどろに答弁し、法相からの申し出を機械的に処理したとの言い訳に聞こえる答弁をしました。山尾さんが「私も検察官をしていたが、検察官一体の原則というのを教えられた。検察庁という組織は、金太郎飴のように、どの検察官でも同じ判断をしなければならない」とし、黒川さんに対して人事を辞退するよう促す発言で締めくくりました。

 福田昭夫さんは、消費税に言及。「公正な税制とは、累進性がある税制だ」と主張し、国・地方自治体が払っている消費税が年2・1兆円になり、帳簿の保存の必要もあることから、実態を調査すべきだとしました。福田さんは衆議院調査局への予備的調査をするように立憲民主党内でも働きかけたいとしました。

 次回はあさって12日(水)午前8時55分からテレビ入り集中審議。

【衆議院議院運営委員会理事会 同日】

 木曜日に本会議を開くことで合意した、と思われます。

【今後の予定】

 あさって水曜日が定例日の衆議院財務金融委員会。昼休みに、麻生太郎大臣の所信的あいさつを聞くはこびとなりそうです。参議院はあさって水曜日に3つある「調査会」をすべて開く見通し。

【議案提出 先週末2月7日】

 朝の記事と重複しますが、政府提出予定52法案のうち21法案が提出済みとなりました。

 「電波法改正案」(201閣法16号)
 「裁判所職員定員法改正案」(201閣法17号)
 「在外公館位置・給与法を改正してセブ島に総領事館を設けるなどする法案」(201閣法18号)
 「文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律案」(201閣法19号)
 「持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律などの改正案」(201閣法20号)
 「都市再生特別措置法など改正案」(201閣法21号)

 が金曜日に提出されました。

 以上です。
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山井和則さんが質問を中断して退席、棚橋泰文委員長の北村誠吾大臣に対する議事に抗議、野党理事らは協議に応じる

2020年02月10日 17時02分13秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
 山井和則さんは、さきほど、16時45分過ぎ、衆議院予算委員会一般的質疑での質問中に、退席しました。委員長は速記を中断せず。野党一部議員も退席しましたが、野党理事らは委員室に残り、委員長と協議しています。

【追記 17時15分】

 その後、25分ほどだった、17時10分過ぎ、山井さんは質問者席に戻り、「整理できたでしょうから」と北村大臣に質問を再開しました。委員長は速記を止めていなかったけれども質問時間に配慮するとしました。山井さんは、2012年に国会対策委員長をつとめています。但し、共同会派内の戦術面での足並みの乱れが、多少あったのかもしれません。【追記終わり】

 令和2年度予算案の審議は8日目でそのうち一般的質疑3日目。(令和2年2020年2月10日月曜日)。

 山井さんは、北村誠吾・公文書管理担当大臣に質問。答弁がたどたどしくなると、棚橋泰文予算委員長は内閣府の渡辺・官房総括審議官を指名。それも含めて、収拾がつかなくなったため、山井さんは「休憩して、見解を整理してほしい」と委員長に要求。委員長が要求に応じないため、山井さんは質疑中に退席。先週金曜日から2日連続での野党退席は異例。

 この日の委員会は、58分前後の遅れで始まりました。トップバッターだった黒岩宇洋さんが「北村大臣に答弁を要求し、政府参考人は不要だ」との質問通告に対して、与党が、多数決で、渡辺・官房総括審議官の政府参考人招致を決定。野党は審議に応じていましたが、夕方になり、棚橋委員長の差配への不満をおさえきれない状況になり、紛糾。
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衆・予算委は理事会58分遅れ、与党が政府参考人招致を委員会で多数決「内閣府大臣官房総括審議官」が北村誠吾大臣補助

2020年02月10日 11時20分40秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
(初投稿は10時40分、暫定版、その後更新予定)

[写真]国会議事堂、皇居前の半蔵門と三宅坂の中間地点から、きょねん11月、宮崎信行撮影。

 【衆議院予算委員会 令和2年2020年2月19日(月)】

 予算委員会の開会が58分遅延。トップバッターの黒岩宇洋さんの「北村誠吾・公文書管理担当大臣の答弁を要求し、政府参考人は求めない」との質問通告で、理事会が紛糾。

 10時58分頃に委員会を始めた棚橋泰文委員長は「お諮りいたします。本日の委員会に、内閣府大臣官房総括審議官、渡辺清くんを政府参考人として出席し、説明を求めたいと思いますが、これに賛成の諸君の起立を求めます」と提案し、怒号が飛び交う中、与党などが起立し、認められました。政府参考人の招致を委員会で採決するのは極めて異例。

 審議は「令和2年度予算案」の審議8日目で、そのうち一般的質疑3日目。

 理事らの抗議の後、黒岩さんは質問を始めました。

【衆議院議院運営委員会 同日】

 15時から理事会。今週の本会議では地方税法改正案の代表質問が提案されています。

【閣議 同日】

 あすは祝日なので、繰り上げで月曜朝開かれました。

【議案提出 先週末2月7日(金)】

 先週の閣議で、6法案が決定され、衆議院に提出されました。

 「電波法改正案」(201閣法16号)
 「裁判所職員定員法改正案」(201閣法17号)
 「在外公館位置・給与法を改正してセブ島に総領事館を設けるなどする法案」(201閣法18号)
 「文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律案」(201閣法19号)
 「持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律などの改正案」(201閣法20号)
 「都市再生特別措置法など改正案」(201閣法21号)

 です。201閣法20号ですが、地域乗り合いバスの合併に関する法案は、地方銀行の合併と束ねて3月上旬に内閣官房のが担当で閣議決定される見通しです。

【参議院 同日】

 ありません。

 先月、の参議院政府開発援助等特別委員会(ODA特)の現地調査団では、維新から1期生・鈴木宗男さんがタンザニアなどへの派遣の班に参加して、精力的に視察したようです。

 ◇

(以下は、初投稿時の内容の一部)

 当初13時開議とされましたが、先週末金曜日の北村誠吾・公文書管理担当相の答弁が支離滅裂な状況となり休憩となり、散会。きょうの開議は10時に変更されました。しかし、定刻9時40分の理事会が紛糾。

 トップバッターの予定だった黒岩宇洋さんは、北村大臣の出席だけを要求し、政府参考人は一切不要だと質問通告していました。黒岩さんは先週、テレビ入りで首相から「人間としてどうか」と発言されており、あさってのテレビ入り集中審議での謝罪を野党は要求。また、森山裕・自民党国対委員長が週末に地元鹿児島県で「予算案は今月中に衆議院を通過する」という趣旨の発言をしており、野党がこれに反発している公算もあります。

 きょうの一般的質疑は先週末の混乱の余波で「6時間9分コース」という中途半端な時間設定となっています。馬淵澄夫さんは先月発足した北村カジノ管理委員長の政府参考人出席を求めており、これまで「事務局次長」の出席にとどまっています。散会予定は17時でした。

以上です。
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